転職活動をしていてなかなか内定をもらえないと、もはや内定をもらうことがゴールになってしまったりもします。
しかし本当にいい転職とは「前の退職理由が解消されていること」です。なぜ転職しようと思ったのか、その目的を忘れてはいけません。
ここでは多数の転職者をサポートしてきたエージェントが、会計事務所に多い退職理由と、それを解消するための対策をお話いたします。
内定を得るためだけに「できます」「頑張ります」というイエスマンになるのではなく、最終的にあなたが満足できる転職を目指しましょう。
税理士・会計事務所の退職理由9選。その対策はどうすればいい?
ジャスネットキャリア編集部
転職活動をしていてなかなか内定をもらえないと、もはや内定をもらうことがゴールになってしまったりもします。
しかし本当にいい転職とは「前の退職理由が解消されていること」です。なぜ転職しようと思ったのか、その目的を忘れてはいけません。
ここでは多数の転職者をサポートしてきたエージェントが、会計事務所に多い退職理由と、それを解消するための対策をお話いたします。
内定を得るためだけに「できます」「頑張ります」というイエスマンになるのではなく、最終的にあなたが満足できる転職を目指しましょう。
税理士・会計事務所は仕事内容的に残業が発生しやすい業種です。
全体的には6割くらいの事務所で恒常的に残業が行われているという印象があります。繁忙期には残業が40~60時間、土日出勤もあるところもあるなど、働く方にかなりの負担になる場合もあります。
急に人が辞めてしまった、所長が見境なくクライアントを増やす、利益率の悪い仕事ばかりを引き受けているなど、理由は様々です。つまりは人手が足りていないために仕事に忙殺されてしまうと言えるでしょう。
最初に聞いていた待遇には問題がなくとも、働いているうちに給与・待遇面で不満が出てくるのはよくあることです。
担当企業数が増えていったり、業務改善に尽力したりしていても、最初と全く同じ給与・待遇のままでは頑張ろうという気持ちもなくなるかもしれません。
(実際の入社1年以内の退職理由)
会計事務所で記帳、決算、申告などの業務に一通り携わり、さらにキャリアアップをしたいという理由で転職する方もいらっしゃいます。
相続税に興味を持った、上場企業の会計に携わりたい、コンサル的な仕事をしたいなどの理由で大手税理士法人や一般企業の経理部を目指す方が多い印象です。
割合としては一般企業の経理部を希望される方が8割、現在の職場では不可能なキャリアや待遇面での改善を目指して大手税理士法人などに転職される方が残りの2割でしょうか。
コンサルへの転職に関しては絶対数が少なく、まれにいらっしゃるという感じです(体感で1%くらい)。
特に中小税理士・会計事務所では、中堅と言われる新人を指導する立場の方が人手不足な場合が多いです。そのため未経験で働き始めたとしても、上司や先輩からの指導がなく、いきなり案件を任されて自分で調べながら仕事をしていかなくてはならない、などということもあり得ます。
これは即戦力である中堅の税理士は転職市場でも需要が高いため、ある程度の経験を積んだあとは、一般企業や大手会計事務所などに転職してしまう、というのも要因の一つです。
(実際の入社1年以内の退職理由)
税理士や社会保険労務士などの試験勉強のために転職をしたいという方です。
忙しい会計事務所ではやはり勉強時間が取れないため、仕事を辞めるか、もしくは資格試験の勉強に理解のある事務所で働きたいと希望して転職される方が多いです。
(実際の入社1年以内の退職理由)
会計事務所での経験を活かし、一般企業の経理部に転職したいという方がほとんどです。
理由としては、「経理部のメンバーとして企業の内部で数字を作る側の仕事をしたい」「顧問先からスカウトを受けた」などが多いです。
現在の会計事務所の所長が高齢にも関わらず後継者がいない、退職者が多数で業務がまわらない、M&Aなどの失敗により業務規模が縮小した、など転職理由は本当に様々です。
現在の職場でこのまま働いていてよいのか、という不安による転職理由になります。
(実際の入社1年以内の退職理由)
これはハラスメントが問題になるケースです。
パワハラ、セクハラ、モラハラなど、働き始めてからでないと分からないことがほとんどです。
現在、このようなことで悩んでいる場合は労働基準監督署に相談するなどの手段がありますが、現実的には新たな転職先を探す方が早いでしょう。
(実際の入社1年以内の退職理由)
面接の前後で提示された条件が違う、聞いていた業務内容と違うものを任せる、残業時間が聞いていたより大幅に多い、残業代が出ないなどの声をよく聞きます。
採用のためによい面しか提示しなかったという問題のある場合が多いです。
(実際の入社1年以内の退職理由)
上記のような理由で退職した場合に、同じような会計事務所に再就職しないためにエージェントができるアドバイスをまとめました。
多数の転職者様のサポートをしてきた実感に基づくものになりますので、参考になさってください。
できれば再就職先に選ばない方がよい事務所は、以下のようなところです。
これは「ある程度、規模が大きい」「在宅勤務やリモートワークを推奨している」「自計化率の高いクライアントが多い」などの事務所を選ぶことで、残業時間や大きな業務の偏りは避けられると思います。
面接の際に、給与評価制度、人事評価制度について確認することが重要です。
明確な評価基準が設けられていれば、不満はできる限り回避できると思います。エージェントから確認することもできますので、疑問に思った場合は必ず確認しましょう。
一方で、あまりに評価制度が固定化していたり、年功序列の文化が強い場合は、条件をクリアしないと絶対に給与があがらないという場合もあります。柔軟な評価制度であるかどうかも重要です。
やはり様々な業務に携わるためには一般事業会社の経理部、大手税理士法人や少数精鋭で専門に特化した税理士・会計事務所など、自分の希望に合った転職先を選ぶことが重要です。
特に少数精鋭の専門に特化した事務所は、「代表がBig4などの大手出身である」「具体的にコンサルやアドバイザリー業務を行っている」「上場企業のクライアントを持っている」などの特長があります。
専門分野で積み上げた実力がなくてはできないような仕事を行っている会計事務所を選ぶとよいでしょう。
これは面接の際に確認することで、ある程度は判別することができます。
業務に対してフォローができずに人が辞めるのが当たり前になっているような事務所では、実務について具体的に話さない傾向があります。
入ってからこんなはずではなかったとならないためには、そこで働く具体的なイメージを持って自ら確認するような積極性も必要です。
選考と言われると相手から選ばれるような印象を持ちますが、求職者側も選ぶ立場であり、あくまで対等です。転職では自分がゆずれないポイントを持ち、それについては納得しなければお断りするくらいの気持ちを持って活動してください。
仕事を辞めて勉強に専念する環境があればいいのですが、やはり難しい場合も多いのではないでしょうか。
また実感として、働きながら勉強をするような訓練をしていないと、毎年改正される税法などについていけず、仕事が辛くなってしまうようにも思います。
資格取得を応援してくれる事務所は多数ありますので、できれば働きながら資格取得を目指すことをおすすめいたします。
最初は一般企業の経理部を希望して転職活動をする方がほとんどです。
しかし、具体的にキャリアについて掘り下げていくと、必ずしも一般企業の経理部が最適解ではない方もいらっしゃいます。
今は会計事務所でも様々な働き方があり、希望のキャリアチェンジが叶うところも多数です。視野を広げるためにも、ぜひ一度エージェントにご相談いただくことで、新たな可能性を見つけることができると思います。
先行きが不安な理由は様々だと思いますが、転職をする場合はなるべく規模の大きい会計事務所や税理士法人を選ぶことで、ある程度の不安は解消できると思います。
また若手の所長が開業している、先進的な取り組みをしているなど、今後のキャリアを考えてプラスになるような選択をすることも重要です。
これは実際に働かなくては分からない部分なので、なかなか確認することは難しいのです。
エージェントに確認するもの一つですが、「直近で辞めたスタッフの退職理由」「先輩や上司はどんな人であるか」などを質問することで、多少は把握できる面もあると思います。
まずは必ず内定通知書をもらいましょう。
給与面や条件について、言った・言わないという混乱を生まないためにも非常に重要なものになります。
また自分が実際に働くことをイメージして、具体的に知りたいことを確認してみましょう。クライアントの担当数、担当企業の規模、会計ソフトはどのようなものか、そして今回の募集背景などです。
正直に話してくれる事務所であれば信頼できますし、実際に働き始めてから条件と違うということも少ないと思います。
以上、よくある税理士・会計事務所の退職理由とその対策をまとめてみました。みなさんの参考になれば幸いです。
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