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CFOへの転職完全ガイド~実践的な成功への道筋と戦略的アプローチの方法~

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2025年8月29日 ジャスネットキャリア編集部

現代のビジネス環境において、CFO(最高財務責任者)の役割は従来の財務管理を大きく超えて進化しています。デジタル変革の波、ESG経営の重要性増大、そしてコロナ禍を経た事業環境の急激な変化により、企業はより戦略的で多角的な視点を持つ財務リーダーを求めています。

転職市場においても、CFOポジションは他の役職と比較して高い報酬水準が期待でき、キャリアの頂点として多くの財務・経理系プロフェッショナルが目指すポジションとなっています。しかし同時に、求められる要件も高度化しており、戦略的思考、リーダーシップ、コミュニケーション能力など、多面的なスキルセットが必要とされています。

この記事ではCFOへの転職を成功させるための実践的な戦略とノウハウを徹底解説。必要なスキルセット、転職市場の動向、効果的な自己PRの方法から、実際の転職成功事例まで、経験豊富な転職のプロが詳しく解説します。

目次

■CFOになるための主要なルート3つ

CFOになるための主要なルートは3つあります。

⑴ 事業会社の財務・経理部門からの昇進ルート

最も王道とされるのが「事業会社の財務・経理部門からの昇進ルート」です。

一般的には経理担当者からスタートし、財務担当マネージャー、財務部長、財務担当執行役員を経てCFOに昇格するパターンです。 このルートの最大の強みは、実際の事業運営を通じて培われる実務経験と、社内における信頼関係の構築 です。特に同一企業での昇進の場合、企業文化や事業特性を深く理解しているため、経営陣や現場との連携がスムーズに行えます。

⑵ 監査法人・コンサルティングファームからの転職ルート

第二のルートは「監査法人・コンサルティングファームからの転職ルート」です。 公認会計士として Big4監査法人で経験を積んだ後、事業会社のCFOに転職するケースや、経営コンサルティングファームで財務戦略コンサルティングを担当した後にクライアントサイドのCFOになるパターン が典型的です。

このルートの優位性は、多様な業界・様々な規模の企業をクライアントとしてきた経験により培われる幅広い視野と、高度な専門性です。特に複雑な会計処理や M&A、IPO 支援の経験は、事業会社側で高く評価されます。

⑶ 金融機関からの転職ルート

第三のルートは「金融機関からの転職ルート」です。 投資銀行、プライベートエクイティファンド、ベンチャーキャピタルなどで資金調達や投資分析の経験を積んだ後、投資先企業や関連企業のCFOに転身するケース です。

このルートの特徴は、投資家目線での企業価値評価能力と、資金調達に関する豊富なネットワークを活用できることです。特に資金需要がある企業や成長企業では、こうした経験は重宝されます。

■どのようなスキルセットがCFOには求められるのか

CFOへの転職を成功させるためには、従来の財務・経理スキルに加えて、現代的なビジネススキルを習得することが不可欠です。

まず基礎となるのは、 ITインフラへの深い理解、連結決算業務の経験、専門家の有効活用、リスク察知能力 です。これらは財務責任者として最低限必要な能力といえるでしょう。

⑴ 事業戦略への参画能力

真に価値のあるCFO候補として評価されるためには、事業戦略への参画能力は重要です。 買収先企業に対する利益計画の策定、投資対効果の分析、M&Aの実行支援、資金繰り計画の構築 など、経営陣の一員として事業の成長を財務面から支える能力が求められます。

⑵ 高いコミュニケーション能力

現代のCFOには高いコミュニケーション能力も必要です。投資家との IR活動、取締役会での報告、金融機関との交渉、さらには社内の各部門との調整など、様々なステークホルダーと効果的に対話する能力が不可欠です。

特にM&Aで新たな会社を子会社として加える場合、自社の基準に合わせるための働きかけは不可欠になります。こうした活動を行う上で、高いコミュニケーション能力は必須となります。
またCFOといえども全てのことに精通しているわけではありません。場面場面で求められる必要な専門家の選択・見極めも重要なポイントです。

その他に、 上場企業では、決算説明会での発表や投資家からの質疑応答に対応するプレゼンテーション経験も重要な評価ポイント となります。

⑶ デジタル変革をリードできる知識とスキル

テクノロジーへの理解も現代CFOには欠かせません。 ERPシステムの導入・運用経験、財務データの分析ツール活用、そして将来的にはAIやRPAを活用した業務効率化の推進、リスク察知能力 など、デジタル変革をリードできる知識とスキルが評価されます。

■なぜ転職市場でのCFOポジションは競争が激しいのか

CFO転職市場の競争が激化している理由は、需要と供給のバランスにあります。多くの企業がCFOの重要性を認識し、優秀な人材を求める一方で、真にCFOとしての資質を備えた候補者の数は限られているのが現実です。

特に成長企業やベンチャー企業では、IPOを目指す過程でCFOの採用が急務となることが多く、短期間で適切な人材を見つける必要に迫られます。このような企業では、単なる財務経験だけでなく、 成長企業特有の課題である資金調達、投資家対応、内部統制の構築などを経験した人材が強く求められます。

一方で、従来の大手企業でも、デジタル変革や事業ポートフォリオの見直しといった大きな変化に対応できるCFOへのニーズが高まっています。こうした企業では、 安定した財務管理に加えて、変革をリードし、新たな成長機会を創出できる戦略的思考を持った人材が重宝されます。

また、CFOポジションは多くの場合、取締役または執行役員クラスであることが多い役職であり、企業の重要な意思決定に直接関与する立場です。そのため、採用企業側も慎重な選考を行う傾向があり、候補者には高いレベルでの実績と信頼性が求められます。

■CFO転職を成功させるための、効果的な戦略

⑴ 目指すCFOポジションの明確化

CFO転職を成功させるためには、戦略的なアプローチが必要です。まず重要なのは、自身のキャリアの棚卸しと、目指すCFOポジションの明確化です。 これまでの経験で培ったスキルと実績を整理し、どのような企業のCFOとして最も価値を発揮できるかを分析する ことから始めましょう。

⑵ 企業規模や業界による違いを理解する

企業規模や業界による違いを理解することも重要です。

スタートアップのCFOには資金調達とIPO準備の経験が重視される一方、成熟した大企業では安定した財務運営とガバナンス強化の経験が評価されます。自身の経験と志向性を踏まえて、最適なターゲット企業を絞り込むことが効率的な転職活動につながります。

⑶ 人脈やネットワークの構築

ネットワーキングも CFO転職では極めて重要な要素です。業界のセミナーやカンファレンスへの参加、LinkedIn などのプラットフォームでの情報発信、同業者との交流などを通じて、業界での認知度を高めることが重要です。 多くのCFOポジションは公開求人として広く募集されるよりも、リファラルやヘッドハンティングによって採用されることが多い ためです。

⑷業界に強い転職エージェントを利用

転職エージェントとの関係構築も戦略的に行いましょう。CFO転職に特化したエージェントや、ターゲット業界に精通したコンサルタントとの継続的な関係を築くことで、 非公開求人へのアクセスや市場動向の把握が可能になります。

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■なぜ自己PRと面接対策が CFO転職の成否を分けるのか

CFO転職において、自己PRと面接対策は他のポジション以上に重要な意味を持ちます。なぜなら、 CFOは企業の顔として投資家や金融機関との対話を担う立場であり、採用企業は候補者のコミュニケーション能力とプレゼンテーション力を慎重に評価する からです。

⑴ 自己PR

効果的な自己PRを構築するためには、 定量的な実績を中心とした説得力のあるストーリーを作ることが重要 です。単に「売上向上に貢献しました」ではなく、「3年間で売上高を40%増加させ、同時にEBITDA率を5%改善することで、企業価値を30億円向上させました。その為に自身の役割は〇〇です」といった具体的な数値を交えた上での実績の提示が求められます。

面接では、 務的な課題に対する解決策を論理的に説明できる能力 が試されます。「もし当社の売上が来期20%減少した場合、CFOとしてどのような対策を講じますか」といった仮想的なケーススタディに対して、段階的で現実的なアクションプランを提示できるかが評価のポイントとなります。

⑵ 企業文化との適合性

また、企業文化との適合性も重要な評価基準です。特にCFOは経営陣の一員として、CEO や他の役員との密接な連携が求められるため、企業のビジョンや価値観への共感と、チームワークを重視する姿勢をアピールすることが大切です。

■どのように市場価値を高めて転職成功率を上げるのか

CFO候補としての市場価値を高めるためには、継続的なスキルアップと実績の積み重ねが不可欠です。

⑴ 資格などの取得

重要なのは、資格やサーティフィケーションの取得です。公認会計士や税理士といった基本資格に加えて、CFA(公認証券アナリスト)やFRM(金融リスク管理士)などの国際資格は、投資やリスク管理分野での専門性を証明する有効な手段です。特に金融機関や投資関連企業ではCFAやFRMが評価される傾向があります。

⑵ 異なる事業環境での財務管理経験

実務経験の多様化も市場価値向上に寄与します。単一の企業や業界での経験だけでなく、異なる事業環境での財務管理経験を積むことで、適応力と問題解決能力をアピールできます。例えば、海外子会社の財務責任者として駐在経験を積んだり、M&Aプロジェクトのリーダーとして実績を作ったりすることで、より幅広い企業からの関心を集めることができます。

⑶ 継続的な学習姿勢

継続的な学習姿勢も重要です。デジタル変革が進む現代において、従来の財務知識だけでなく、データ分析、AI活用、サイバーセキュリティなどの新しい分野への理解を深めることで、時代の変化に対応できる CFO候補として評価されます。

■なぜ業界研究と企業分析がCFO転職には欠かせないのか

CFO転職において、過去に属していた業界の研究知識と企業分析は成功の鍵となります。なぜなら、CFOは単なる財務管理者ではなく、事業戦略の立案と実行に直接関与する経営陣の一員だからです。そのため、 応募企業の事業モデル、競合環境、成長戦略を深く理解し、財務面からどのような貢献ができるかを面接者が具体的に推し量るためにこうした実績を示す必要があります。

企業文化や経営陣の経営哲学についても理解を深めることが大切です。CFOは CEO との密接な連携が不可欠であり、経営チームの一員として機能するためには、企業の価値観や意思決定プロセスに適合する必要があります。

■どうすれば専門の転職エージェントを効果的に活用できるのか

CFO転職において、専門の転職エージェントとの戦略的なパートナーシップは成功への鍵となります。一般的な転職サイトでは見つけることが難しい CFO レベルの求人情報と、業界に精通したプロフェッショナルなサポートを受けられるため、転職活動の効率性と成功確率を大幅に向上させることができます。

⑴ 実績と専門性を重視する

CFO転職に特化した転職エージェントを選ぶ際は、実績と専門性を重視することが重要です。過去にどのような企業規模・業界でのCFO転職支援実績があるか、担当コンサルタントがCFOポジションの要件や市場動向を深く理解しているかを詳しく確認しましょう。特に、 自身が目指す業界や企業規模での豊富な支援経験を持つエージェントを選ぶ ことで、より適切なアドバイスと求人紹介を受けることができます。

⑵ 自身のキャリア目標と価値観を明確に伝える

転職エージェントとの関係構築では、自身のキャリア目標と価値観を明確に伝えることから始めます。単に「CFOになりたい」ではなく、「なぜCFOを目指すのか」「どのような企業で、どのような価値を創出したいのか」といった 深いレベルでの志向性を共有することで、エージェントはより適切な案件を提案できるようになります。 また、現在の年収や希望条件だけでなく、長期的なキャリアビジョンについても率直に相談することが重要です。

⑶ 複数の専門エージェントを効果的に活用

効果的な活用方法として、複数の専門エージェントとの並行的な関係構築をお勧めします。それぞれが持つ独自のネットワークと案件により、選択肢の幅を広げることができます。ただし、同じ案件に複数のエージェント経由で応募することがないよう、進捗状況の管理は慎重に行いましょう。各エージェントには担当案件を明確に伝え、透明性のある関係を維持することが信頼構築につながります。

転職エージェントからのフィードバックは、自己改善の貴重な機会として活用しましょう。 面接結果や書類選考の評価について詳細なフィードバックを求め、次回に向けた改善点を明確にします。 特にCFOレベルの転職では、細かな点での差別化が重要になるため、プロの視点からのアドバイスは非常に価値があります。また、市場動向や競合候補者の情報なども積極的に収集し、自身の転職戦略の精度を高めていくことが成功への近道となります。

■CFO転職成功事例

転職成功事例①

事業会社CFOからスタートアップCFOへの転職を成功させたSさん(42歳・男性)

大手製造業で15年間財務部門に勤務し、最後の5年間はCFOを務めていたSさんは、より挑戦的な環境でのキャリア形成を求めて、急成長中のフィンテック企業への転職を決意しました。従来の安定した環境から一転、不確実性の高いスタートアップ環境への挑戦でしたが、綿密な準備により成功を収めました。

Sさんの戦略は、大企業での経験を活かしつつ、スタートアップ特有のニーズに応えられることをアピールすることでした。面接では「大企業で培った内部統制とリスク管理の知識を、成長企業のスピード感に合わせて適用し、IPOに向けた体制構築をリードしたい」と述べ、具体的な実行プランを提示しました。結果として、想定を上回る条件での内定を獲得し、現在は同社のIPO準備を主導しています。

転職成功事例②

コンサルティングファームからIPO準備企業CFOへの転職を成功させたIさん(36歳・女性)

大手コンサルティングファームで10年間、主に財務・経営戦略コンサルティングに従事していたIさんは、クライアントサイドでの実務経験を求めてIPO準備中のヘルステック企業のCFOポジションに転職しました。コンサル経験を事業会社での実務経験不足という弱みを補完する強みとしてアピールした成功例です。

面接では「多様な業界・企業規模での財務課題解決支援経験により、様々な角度から経営課題を分析し、最適解を導く能力を培いました。IPO準備においても、投資家目線とオペレーション効率化の両面から体制構築をリードできます」と説明し、コンサル時代に関わったIPO支援案件の具体的成果を数値とともに提示しました。現在は同社のIPO準備プロジェクトを統括し、予定より6ヶ月早いスケジュールでの上場準備が進行しています。

■最後に:転職後の成功までを見据えた準備が必要

CFO転職は、単にポジションを獲得することがゴールではありません。転職後にCFOとして期待される成果を上げ、さらなるキャリア発展を実現するためには、転職前から入社後の成功を見据えた準備が必要です。

新しい環境で CFO として信頼を獲得するためには、初期の段階で具体的な成果を示す必要があります。財務チームとの関係構築、現状分析と課題の特定、短期的な改善施策の実行など、段階的なアクションプランを事前に準備しておくことで、スムーズなスタートを切ることができます。

異業種からの転職の場合がほとんどだと思います。業界固有の財務慣行や規制環境への適応のための研究は、早期の成果創出に直結します。

継続的な学習とネットワーク拡大の計画も立てておきましょう。CFO として長期的に成功するためには、常に最新の財務・経営トレンドをキャッチアップし、業界内での人的ネットワークを拡大し続けることが重要です。転職は新たなキャリアステージの始まりであり、その後の継続的な成長戦略まで含めて準備することで、真の転職成功を実現できます。

CFO転職は確かに挑戦的な道のりですが、適切な準備と戦略的アプローチにより、必ず成功への道筋を描くことができます。自身の強みを正確に把握し、市場のニーズとマッチさせ、継続的な自己投資を通じて価値を高めていくことで、理想的な CFO ポジションでの活躍が実現できるでしょう。

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執筆者プロフィール

ジャスネットキャリア編集部

WEBサイト『ジャスネットキャリア』に掲載する記事制作を行う。
会計士、税理士、経理パーソンを対象とした、コラム系読み物、転職事例、転職QAの制作など。
編集部メンバーは企業での経理経験者で構成され、「経理・会計分野で働く方々のキャリアに寄り添う」をテーマにしたコンテンツ作りを心がけていてる。

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