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経理職に必要なスキルとは? 転職を成功へ導く完全ガイド

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2025年11月28日 ジャスネットキャリア編集部

経理職は企業の経営を支える重要なポジションとして、多くの企業で求められている職種です。単なる計算作業ではなく、経営判断を支える戦略的な役割を担っており、転職市場においても安定した需要があります。しかし、転職を成功させるためには、幅広いスキルと知識、そして時代の変化に対応できる柔軟性が求められます。

本記事では、経理職に必要なスキルを体系的に整理し、転職を成功に導くための具体的な方法をご紹介します。

目次

■経理職に求められる基本スキル

(1)簿記の基礎知識とその重要性

経理職において簿記の知識は、まさに土台となる基本中の基本です。企業の経済活動を記録し、財務状況を明らかにするための会計言語であり、この理解なくして経理業務を適切に行うことはできません。

簿記の基礎知識があることで、日々の取引がどのように帳簿に記録され、最終的に財務諸表にどう反映されるかを理解できるようになります。これは単純な仕訳の処理だけでなく、会社の経営状況を数値で読み解く力につながります。

転職を考える際、簿記3級程度の知識は最低限必要とされることが多く、より専門的なポジションを目指すなら簿記2級以上の知識が求められるのが一般的です。簿記の知識は一度身につけると業界や企業規模を問わず活用できる普遍的なスキルであり、経理職としてのキャリアを築く上で欠かせない基盤となるでしょう。

(2)Excelスキルの必要性と活用法

現代の経理業務において、Excelは必要不可欠なツールです。データの整理や分析、レポート作成など、日常的な業務の多くでExcelが活用されており、その操作スキルの高さが業務効率に直結します。

必須のExcelスキル

  • 基本的な表計算機能
  • VLOOKUP関数、SUMIF関数などの関数活用
  • ピボットテーブルによるデータ分析
  • マクロ機能(VBA)による業務自動化
  • グラフ作成とプレゼンテーション資料の作成

特に月次や年次の決算業務では、複雑な計算や分析が求められるため、Excelの高度な機能を活用できるスキルは非常に重宝されます。転職活動では、具体的にどのような関数やツールを使えるかを明確に示すことで、採用担当者に実務能力をアピールできるでしょう。

■経理業務に必要な専門知識

(1)財務会計と管理会計の違い

経理職には、財務会計と管理会計という二つの重要な分野についての理解が必要です。これらは似ているようで目的や対象が大きく異なるため、それぞれの特徴と役割を正しく理解することが重要です。

財務会計は、主に外部のステークホルダー(投資家、債権者、税務当局など)に対して企業の財務状況を報告することを目的としています。法律や会計基準に基づいた厳格なルールに従って作成される財務諸表が中心となり、客観性と比較可能性が重視されます。

一方、管理会計は企業内部の経営陣や管理者が意思決定を行うための情報提供を目的としています。コスト分析、予算管理、業績評価など、経営判断に必要な多様な情報を作成し、企業の戦略的な方向性をサポートします。

転職先の企業規模や業界によって、どちらの分野により重点が置かれるかは異なりますが、両方の知識を持つことで、より幅広いポジションでの活躍が期待できます。特に中小企業では両方を担当することも多いため、双方への理解は転職の際の大きなアドバンテージとなるでしょう。

(2)税務知識の重要性と実務への応用

企業経営において税務は避けて通れない重要な要素であり、経理職には基本的な税務知識が必要不可欠です。法人税、消費税、源泉所得税など、様々な税目について理解し、適切な処理を行う能力が求められます。

税務知識の重要性は、単に税金の計算ができるということにとどまりません。税務を考慮した経営判断のサポートや、税務リスクの早期発見と対応、税務調査への対応など、企業運営の様々な場面で活用されます。

特に近年は税制改正が頻繁に行われており、インボイス制度の導入や電子帳簿保存法の改正など、実務に大きな影響を与える変更が続いています。これらの最新動向を把握し、企業の実務に適切に反映させる能力は、経理職として高く評価されるスキルです。

■経理職におけるコミュニケーション能力

経理職は数字と向き合う時間が長いため、コミュニケーション能力はそれほど重要ではないと思われがちですが、実際は正反対です。経理部門は企業内の情報ハブとしての役割を担っており、様々な部署から情報を収集し、また必要な情報を提供する立場にあります。

日常業務では、営業部門から売上データを収集したり、購買部門と経費の処理について調整したり、人事部門と給与計算について連携したりと、社内の多くの部署とやり取りが発生します。これらのコミュニケーションを円滑に行うことで、正確で迅速な経理処理が可能になります。

また、経営陣に対して財務状況を報告する際には、複雑な会計データを分かりやすく説明する能力も必要です。専門用語を使わずに、経営に与える影響を明確に伝えることで、適切な経営判断をサポートできます。

転職活動では、これまでどのようなコミュニケーションを取ってきたか、困難な状況をどう乗り越えたかといった具体例を示すことで、コミュニケーション能力をアピールできるでしょう。

■経理職で役立つITスキル

現代の経理業務では、会計ソフトの活用が当たり前となっており、主要な会計ソフトを使いこなせることは必須のスキルです。弥生会計、勘定奉行、SAP、Oracle Financialsなど、企業規模や業界によって使用されるソフトは様々ですが、基本的な操作方法や機能を理解していることが重要です。

会計ソフトの操作スキルには、単純な入力作業だけでなく、設定変更やカスタマイズ、レポート作成機能の活用なども含まれます。特に、自動仕訳機能や連携機能を活用することで、業務効率を大幅に向上させることができます。

また、クラウド型の会計ソフトが普及している現在では、リモートワークに対応した業務フローの構築能力も重要です。セキュリティを確保しながら効率的に業務を進めるためのシステム運用知識は、多くの企業で求められるスキルとなっています。

転職活動では、これまで使用した会計ソフトの種類と習熟度を明確に示すことで、即戦力としての価値をアピールできます。また、新しいソフトへの適応力も重要な評価ポイントとなるでしょう。

■経理職に必要な資格とその取得方法

(1)日商簿記検定のメリット

日商簿記検定は、経理職を目指す上で最も基本的で重要な資格の一つです。転職市場において、簿記検定は客観的なスキル証明として高く評価されています。

簿記検定の目安レベル

  • 簿記3級:個人事業主や小規模企業レベル(経理未経験者の最低ライン)
  • 簿記2級:株式会社の経理業務全般(多くの企業で応募要件)
  • 簿記1級:経理スペシャリストレベル(管理職クラスでの転職も可能)

取得方法は以下が挙げられます。自分の生活スタイルや学習ペースに合わせて最適な方法を選びましょう。

取得方法の選択肢

  • 通学講座:講師の直接指導、質問しやすい環境
  • 通信講座:自分のペースで学習、費用を抑えられる
  • 独学:最も低コスト、強い自己管理が必要

(2)公認会計士や税理士の資格取得の流れ

経理職としてより高いレベルを目指すなら、公認会計士や税理士といった国家資格の取得も選択肢の一つです。これらの資格は取得までに長期間を要しますが、専門性が非常に高く評価され、キャリアの幅を大きく広げることができます。

公認会計士は監査業務を中心とした会計の専門家で、短答式試験と論文式試験に合格後、実務経験を積んで修了考査に合格することで資格を取得できます。難易度は非常に高いですが、監査法人での勤務や独立開業、事業会社での財務責任者など、多様なキャリアパスが開かれます。

税理士は税務の専門家で、5科目の試験に合格するか、大学院での研究により一部科目を免除して取得する方法があります。税理士事務所での勤務や独立開業に加えて、企業内税理士として活躍する道もあります。

これらの資格取得には数年から10年程度の期間を要することも珍しくないため、長期的なキャリア計画の中で位置づけることが重要です。働きながら学習を続ける強い意志と計画性が必要ですが、取得できれば経理職としての専門性を最高レベルまで高めることができるでしょう。

■経理職を目指すためのスキルアップ方法

(1)オンライン学習リソースの活用

現代では、インターネットを活用した学習リソースが豊富に用意されており、効率的にスキルアップを図ることができます。特に働きながら転職準備を進める場合、時間と場所の制約が少ないオンライン学習は非常に有効な手段です。

動画学習プラットフォームでは、簿記や税務、Excel、会計ソフトの操作方法など、経理に必要な様々なスキルを学ぶことができます。基礎から応用まで段階的にカリキュラムが組まれているため、自分のレベルに合わせて学習を進められます。また、繰り返し視聴できるため、理解が不十分な部分を重点的に復習することも可能です。

オンライン資格対策講座も充実しており、簿記検定や税理士試験、公認会計士試験などの対策を効率的に行えます。通学講座と比較して費用が抑えられることが多く、経済的な負担を軽減しながら学習を継続できます。

学習効果を最大化するためには、明確な目標設定と継続的な学習習慣の構築が重要です。週単位や月単位で学習計画を立て、定期的に進捗を確認することで、着実にスキルアップを図ることができるでしょう。

(2)実務経験を積むためのインターンシップ

経理職への転職を成功させるためには、理論的な知識だけでなく実務経験が重要な要素となります。特に未経験から経理職を目指す場合、インターンシップやアルバイト、派遣社員として実務経験を積むことが有効な戦略です。

インターンシップでは、実際の経理業務の流れを体験し、会計ソフトの操作や書類作成、他部署とのやり取りなど、座学では学べない実践的なスキルを身につけることができます。また、経理部門の一員として働くことで、業務の責任感やスピード感を実感できます。

派遣社員として経理業務に携わることも、実務経験を積む有効な方法です。様々な企業で短期間ずつ働くことで、異なる業界や企業規模での経理業務を経験でき、幅広いスキルを身につけることができます。

実務経験を通じて得られる最大のメリットは、転職活動での説得力ある自己PRができることです。具体的な業務経験や成果、困難を乗り越えた体験談は、採用担当者に強い印象を与えます。また、実務を通じて自分の適性や興味を確認できるため、より適切なキャリア選択ができるでしょう。

■経理転職を成功させるための戦略

(1)履歴書・職務経歴書の書き方

経理職への転職を成功させるためには、応募書類で自分の能力と経験を効果的にアピールすることが重要です。履歴書と職務経歴書は、採用担当者が最初に目にする重要な資料であり、書類選考を通過するための鍵となります。

履歴書では、保有資格を明確に記載することが重要です。簿記検定の級数、その他の関連資格を正確に記載し、経理の基礎知識を示します。また、志望動機では、なぜその企業の経理職を希望するのか、自分の経験やスキルがどのように活かせるかを具体的に述べることが重要です。

職務経歴書では、これまでの業務経験を経理職の観点から整理し直すことがポイントです。直接的な経理経験がない場合でも、数値管理、データ分析、Excel操作、他部署との調整業務など、経理職で活かせる経験を見つけて強調します。

具体的な成果や改善事例があれば、数値を交えて記載することで説得力を高めることができます。例えば、「売上データの分析により、○○の問題を発見し、改善提案により月○万円のコスト削減を実現」といった具体例は、採用担当者に強い印象を与えるでしょう。

(2)面接でのアピールポイント

書類選考を通過した後の面接では、応募書類に記載した内容をより詳しく説明し、人柄や意欲を伝える重要な機会となります。経理職の面接では、専門知識の確認と同時に、正確性、責任感、コミュニケーション能力などが評価されます。

専門知識に関する質問では、基本的な簿記知識や会計処理について具体的に説明できるよう準備しておくことが重要です。また、使用経験のある会計ソフトや分析ツールについて、どのような業務でどの程度使用していたかを具体的に説明できるようにしておきましょう。

また、これまでの経験で正確性を保つためにどのような工夫をしていたか、ミスを防ぐためのチェック体制をどう構築していたかなどの具体例を用意しておくとより効果的です。

経理業務における課題解決能力もアピールポイントとなります。困難な状況にどう対処したか、業務改善にどう取り組んだかなどの具体的なエピソードを準備し、問題解決能力と前向きな姿勢を示すことが重要です。面接では、技術的なスキルだけでなく、チームワークや学習意欲、成長への意識も評価されるため、これらの点も忘れずにアピールしましょう。

■経理職の最新市場動向と求められるスキル

(1)リモートワークの普及と経理業務の変化

新型コロナウイルスの影響により、多くの企業でリモートワークが導入され、経理業務のあり方も大きく変化しています。従来の紙ベースの処理からデジタル化への移行が加速し、経理職に求められるスキルセットも変化しています。

リモートワークの普及により、クラウド型の会計ソフトや文書管理システムの導入が進んでいます。これに伴い、オンラインツールを使いこなせることが必須のスキルとなっています。また、離れた場所にいるメンバーとの効率的なコミュニケーション能力や、デジタルツールを活用した業務管理能力も重要になっています。

電子帳簿保存法の改正により、書類の電子化が促進され、ペーパーレス化が進んでいます。このような変化に対応するため、デジタル化のプロセス設計能力や、電子データの適切な管理スキルが求められています。

また、リモートワーク環境では、自己管理能力がより重要になります。決められた期限内に正確な業務を完了させる能力、チームメンバーとの適切な連携を維持する能力、新しいツールや制度に適応する柔軟性などが、経理職として評価される要素となっています。

(2)企業が求める経理人材の特徴

現在の転職市場において、企業が求める経理人材の特徴は従来と比較して多様化しています。単純な記帳業務だけでなく、より戦略的な役割を担える人材が求められる傾向にあります。

まず、デジタル化に対応できるITスキルは必須となっています。会計ソフトの操作はもちろん、データ分析ツールの活用、プロセス自動化への理解、セキュリティ意識などが重要な評価ポイントとなっています。

また、グローバル化の進展により、英語力や国際会計基準(IFRS)の知識を持つ人材の需要が高まっています。海外展開企業や外資系企業では、英文財務諸表の作成や海外子会社との連携業務を担える人材が特に重宝されています。

さらに、経営に近い立場で活躍できる戦略的思考力を持つ人材が求められています。財務データを分析し、経営課題を発見し、改善提案ができる能力は高く評価されます。このような人材は、CFO候補や財務責任者としてのキャリアパスも期待できます。

コンプライアンス意識の高さも重要な要素です。企業のガバナンス強化が重視される中、法令遵守や内部統制の構築に貢献できる人材は多くの企業で歓迎されています。

■まとめ

経理職への転職を成功させるためには、幅広いスキルと知識の習得が必要です。簿記や税務といった基本的な専門知識から、Excel操作や会計ソフトの活用といった実務スキル、さらにはコミュニケーション能力やマネジメントスキルまで、多面的な能力開発が求められます。

現代の経理職は、従来の記帳業務を超えて、企業の戦略的意思決定をサポートする重要な役割を担っています。そのため、データ分析能力、業務改善提案力、デジタル化への対応力など、時代の変化に対応できる柔軟性と専門性が重要になっています。

転職活動を成功させるためには、自分の強みを明確に把握し、目指す企業や職位に必要なスキルを戦略的に身につけることが重要です。オンライン学習や実務経験の積み重ね、資格取得など、様々な方法を組み合わせて継続的にスキルアップを図ることで、理想の経理職への転職を実現できるでしょう。

経理職は安定した需要があり、専門性を活かして長期的にキャリアを築ける魅力的な職種です。適切な準備と努力により、必ず転職成功への道筋を描くことができます。自分の目標を明確にし、計画的にスキルアップに取り組むことで、経理職としての充実したキャリアを歩んでいきましょう。

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執筆者プロフィール

ジャスネットキャリア編集部

WEBサイト『ジャスネットキャリア』に掲載する記事制作を行う。
会計士、税理士、経理パーソンを対象とした、コラム系読み物、転職事例、転職QAの制作など。
編集部メンバーは企業での経理経験者で構成され、「経理・会計分野で働く方々のキャリアに寄り添う」をテーマにしたコンテンツ作りを心がけていてる。

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