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社会人が会計士試験に独学で合格するために知っておくべきこと

社会人が会計士試験に独学で合格するために知っておくべきこと

社会人が公認会計士試験を目指そうと考えたとき、まず第一に考えるのは「どうやって勉強を始めるのか」ということかと思います。会計士試験受験の予備校に通う、もしくは独学で進めるといった選択肢を思いつくでしょう。一方で、それぞれにどのようなメリット・デメリットがあるのか、毎日どのくらいの時間を勉強に費やす必要があるのかといったことは、雲をつかむ話かと思います。

この記事では、一般企業で働きながら公認会計士試験に独学で合格した著者に「独学で公認会計士試験を志すにあたって、事前に知っておくべきこと」をご紹介いただきます。受験を考えている方はまずはこちらを読んでいただき、自分の置かれている環境に合った勉強スタイルを選ぶ上での参考にしていただければと思います。

1.会計士試験独学挑戦のメリット・デメリット

(1)何のために会計士になるのか

皆さんは、何のために公認会計士になるのでしょうか。

ここではまず一般企業の経理部で働いている方が、公認会計士の資格を取得することのメリットについて確認しておきましょう。人生の可能性が大きく広がります。

①得られる収入が増える
単純に得られる収入が増える可能性が大きいです。公認会計士登録すると、非常勤監査のアルバイトで1日に5万円ほどもらえます。独立して事務所を経営し、年収3,000~5,000万円を得ている事例も多くあります。年収1,000万円はさほど高いハードルだと感じなくなるでしょう。

②転職の際にアドバンテージがある
公認会計士資格は上場企業やベンチャーでも引く手数多です。コミュニケーションに問題がなければ転職先には困りません。

③絶対的スキルを手に入れる
技術発展によって単純作業は減っていくと予想されています。単純な記帳代行や税務申告は減るものの、会計・財務・経営戦略に関する難解な業務は減らないでしょう。会計系資格の最高峰である公認会計士資格の将来は今後も明るいと思います。

④自由を手に入れる
最も大きなメリットは会社に縛られず自由に人生を設計できることです。収入を確保することが難しくないので、好きなように時間を使えます。わたしの場合は働きながら大学に再入学して心理学を勉強しています。新規事業の相談を受ける機会も多いので、面白そうな事業には直接出資しています。

このように資格取得のリターンはとても大きいです。

(2)社会人が会計士試験に独学で挑戦するにあたってのメリット・デメリット

独学での公認会計士試験合格はとても難しいですが、メリットもあります。

①自分のペースで勉強できる
公認会計士試験は試験範囲がとても広いです。働きながらだと通学だけで精一杯です。専門学校に通っても、9割近くは合格できません。合格できるかどうかは、一人で効率的な勉強ができるかにかかっています。講義は何度か休んでしまうとついていくのが難しくなります。独学ならばやる気があるときに勉強し、調子の出ないときは休むことで、スケジュールを調整できます。

②時間を節約できる
専門学校のカリキュラムで使用する教科書、テキストは合計で数十冊にもなります。試験範囲すべての講義を受けるには、早くても半年はかかります。公認会計士試験の試験範囲はとても広いですが、何度も繰り返すうちに慣れれば10日ほどで試験範囲すべてのテキストを読み、問題を解くことができるようになります。

もちろんデメリットもあります。

①自己管理が必要
独学の場合、受験仲間はいません。鉄の意志で自分を管理しなければなりません。さぼったら誰にも助けてもらえずそのまま落ちます。

②テキストの不足
専門学校のテキストはアップデートされますが、市販品は最新の基準等に対応していない場合があります。

(3)独学が向く人、専門学校を利用しての勉強が向く人

わたしは授業を聞くのが好きではないので独学を選びましたが、独学のほうが合格しやすいとは思っていません。「①自己管理が得意かつ、②自分のペースで勉強したい」人は独学でもよいと思います。そうでなければ専門学校へ行った方がよいでしょう。

2.働きながら会計士に合格するために必要な勉強時間は?

(1)一般的に会計士合格に必要な総勉強時間

わたしは1日に5時間半、週6日勉強して丸1年で合格しました。午後8時にほぼすべてのノルマを終えて趣味のブラジリアン柔術の練習に行っていました(黒帯です)。家で勉強したのは1日30分程度です。

ただし、学習開始前に以下のアドバンテージがありました。

  • ①司法書士試験に合格済。民法、会社法の知識を備えていた
  • ②日商簿記1級に合格済。財務会計・管理会計の知識を備えていた
  • ③上場企業で連結決算を担当しており日常的に公認会計士の業務に触れていた

アドバンテージのない方は、最低でも1日5時間半の勉強を1年半続ける必要があるでしょう。

(2)働きながら勉強する場合の1日の勉強時間と勉強スタイル

理論科目の勉強は主にテキストを読むことで行います。一方、計算科目の勉強は、電卓をたたいて問題を解くことがメインです。ということは、理論科目は机に向かわなくても勉強できるわけです。

1日5時間半のうち、机に向かって勉強していたのは1時間半ほどです。
残りの時間は通勤電車で立ったり、ソファーに座ったりしながらテキストを読んでいました。始業前30分、昼30分、終業後30分の机に向かう時間を確保し、計算問題はそこで勉強します。

この方法なら帰宅前に1日のノルマを終えられます。

3.会計士試験の勉強をスタートしたあとに訪れるであろうハードルについて

(1)環境面の話

公認会計士試験は専業の大学生がライバルとなりますが、それを含めても9割は落ちます。受験にたどり着かず脱落する人も多いので、実際の倍率はそれ以上です。環境を整える前に勉強を始めても成果が出る可能性は低いので、まずは環境を整えましょう。

①転職を検討しよう
残業が多く勉強時間を十分に取れない人は受験前に転職を検討しましょう。わたしは受験前に2社で経理・経営企画を担当していましたが、どちらも繁忙期を除いては定時ぴったりに仕事を終えていました。どちらの企業も給与や福利厚生などの条件がよかったため、スキルのある方は転職を検討してもよいかもしれません。

②週に1日は休みをとろう
資格試験の勉強で最も難しいのは継続することです。3日坊主にならないようあらかじめ計画を十分に練るべきです。週に1日を完全休養とし、その日を家族サービスに充てれば家族からの不満が出る可能性も低くなります。独身の方も週1日は試験のことは考えず、趣味の活動やスポーツをすることでリフレッシュしましょう。

(2)メンタル面の話

人間のモチベーションは日々低下します。難関試験に挑むには覚悟が必要です。ただし、その分リターンも大きいです。人生が変わる人が多いでしょう。合格後にしたいことをなるべく具体的に思い描き、気持ちが落ちそうな日にも自分を奮い立たせましょう。

4.まとめ

(1)仕事へのプラスの作用(わたしの場合)

最大のメリットは会社に頼らず生きていけることです。会社員時代は人間関係でストレスをためていました。今はストレスフリーです。合わない人とは自然に契約が終わるので、ストレスをほとんど感じません。面白いと思う仕事には自分の裁量でどんどん関われます。毎日好きな人と話して楽しい仕事ができて幸せです。自分のペースで働けるので家族と過ごす時間も増えました。収入も増えました。

(2)独学で会計士試験を目指すことを決めた人へ

難関試験の合格に、特別な才能はいりません。必要なのは、効率的な努力であり、適切に努力すれば誰でも合格できます。わたしは子供の頃からまったく勤勉ではありませんし、天才でもありません。

これまでわたしは何度も挫折し、たくさんの試験に落ちました。その結果、気づいたことが二つあります。それは、「努力を続けることは難しい」ことと、「適切な努力を続ければ、目標を達成することは難しくない」ことです。

楽に努力を続けて合格するためのコツは「社会人が独学合格する方法」(中央経済社刊行)にまとめてありますので、よろしければご一読ください。

この記事を読んだあなたが、目標に向かって、より充実した人生に向かって、自信を持って邁進することを心から願っています。

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執筆者プロフィール
石動 龍(いしどう りゅう)
  • 公認会計士
  • 株式会社SEEHO 代表取締役/石動総合会計法務事務所 所長

東京都立大学経済学部卒業。大手新聞社記者などを経て、働きながら独学で2013年に司法書士試験、2014年に公認会計士試験に合格。実体験に基づいた効率的な学習法として「フラグメンツ学習法」を提唱。資格試験・大学受験の短期合格サポートを行う(株)SEEHOを設立し、公認会計士試験、司法書士試験、行政書士試験などさまざまな受験生の勉強方法を効率化して合格への手助けをしている。

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