USCPA(米国公認会計士)とは、米国各州が認定する公認会計士資格です。
国際的なビジネスの場が広がるに従い日本国内での需要も高まり、現在、注目されている資格のひとつと言えるでしょう。
2024年1月からは試験制度が変更となるため、注意が必要です。ここでは新制度の変更点などについて説明いたします。(※2023年10月現在)
USCPA(米国公認会計士)の資格取得、2024年度からの新制度について
USCPA(米国公認会計士)とは、米国各州が認定する公認会計士資格です。
国際的なビジネスの場が広がるに従い日本国内での需要も高まり、現在、注目されている資格のひとつと言えるでしょう。
2024年1月からは試験制度が変更となるため、注意が必要です。ここでは新制度の変更点などについて説明いたします。(※2023年10月現在)
ジャスネットキャリア編集部
新制度での一番大きな変更は、科目構成の変更です。
科目数は従来の4科目のままですが、必須3科目+選択科目1科目になります。
3つの必須科目(CORE)と選択科目(Disciplines)のうち1つ、計4科目を受験し合格する必要があります。
試験時間は4時間/1科目で、99点満点中75点以上で合格となります。
科目合格制度を採用しており、18カ月以内に4科目を受験してすべての科目に合格すればよいため、「1科目ずつ勉強して合格を目指せる」「どの科目から受験してもいいので、順番を選び戦略的に勉強できる」などが特徴です。
また今後、科目合格の有効期限が現状18カ月のところ、24~30か月に延長される案が公表されているのは、受験生にとってうれしいことでしょう。
(1)現行制度のBECにあった記述問題が廃止されます。
(2)現行制度ではExcelの表計算を使用できましたが、Javaベースのスプレッドシートに変更されます。
(3)現行制度の総合問題(TBS問題)において会計・監査基準や税法条文等を検索できたデータベースは廃止されます。独立したリサーチ問題の出題はなくなり、総合問題(TBS問題)の一部で出題されることが予定されています。
(4)各問題群(テストレット)の難易度変化の仕組みは廃止されます。
受験者が選択した1つの分野について、より深い専門的な知識とスキルが問われます。
それぞれの特徴について説明いたします。
最も出題範囲が広く、勉強のボリュームも多い科目です。日商簿記1級や公認会計士試験に合格している方など、ベースとなる会計知識がある方におすすめできます。
現行制度のREG(TAX)にタックスプランニングが追加される程度なため、どなたにもおすすめできる科目です。
出題範囲にIT系の新論点が入ります。現在、IT業界で働いている方には負担が少ないかもしれませんが、過去問がないのがネックです。
現行試験のFAR、AUD、REGに合格をしている場合、新試験制度でのFAR、AUD、REGの受験は不要になります。また現行試験のBECに合格している場合は、新試験制度の選択科目は受験する必要はありません。
なお、合格実績が失効した場合は、それぞれの科目で新試験制度での受けなおしの必要があります。
2024年1Q(第1四半期)
【必須科目】試験実施日 1/1~3/26
【選択科目】試験実施日 1/10~2/6
2024年2Q(第2四半期)
【必須科目】試験実施日 4/1~6/25
【選択科目】試験実施日 4/20~5/19
2024年3Q(第3四半期)
【必須科目】試験実施日 7/1~9/25
【選択科目】試験実施日 7/1~7/31
2024年4Q(第4四半期)
【必須科目】試験実施日 10/1~12/26
【選択科目】試験実施日 10/1~10/31
あくまで予定のため変更の可能性があります。
また選択科目は受験期間が短いため、注意が必要です。
過去にREGの1科目のみ取得した経験のある筆者の見解になります。
個人的にはBECの管理会計のところを苦手としていたので、こちらが必須でなくなるのは大きいように思います。自分がまだ試験勉強をやっていたならば、TCPに挑戦します。
変更点を見るに、現状すでに働いている人が自分の得意分野を発揮し、受かりやすい試験に変わるという印象を持ちました。幅広く学び一定の点数を取れたら合格とし、社会に出てから経験を積み専門性をさらに磨くことを推奨しているのでしょう。
とはいえ、気軽に挑戦を決めるには試験範囲は広く膨大な時間もかかることから、注意が必要です。
まずは、「なぜUSCPAの資格を取りたいのか」を自分の中で定める必要があります。
資格学校は、USCPA資格取得のハードルを低めに喧伝する傾向があります。わたしが某資格専門学校の入学説明会に行った際は、「英語力としてはTOEICで500点台あればOK」と言われました。
自ら挑戦した感想としては、500点台では相当に厳しく、700点くらいはないと早期に離脱してしまうと感じます。
経験者の体験談を聞くなり読むなりして、「費やす労力と時間」、それに対して得られる価値を検討することが大事でしょう。
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公認会計士 齊藤 健太郎
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太陽有限責任監査法人 石原 鉄也
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公認会計士 西濱 絢
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公認会計士 福留 聡
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公認会計士 小林 正和
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