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公認会計士はどこに転職する?監査法人を辞めたあとの4つの選択肢

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2025年8月1日ジャスネットキャリア編集部

ここでは監査法人からの転職のファーストステップを紹介します。転職はしたいけど、会計士ってどんな仕事ができるのだろう?一般事業会社?パブリックセクター?コンサルティングファーム?

様々な可能性が広がる公認会計士のキャリアだからこそ、失敗しないために、転職した先に広がる景色を知っておきましょう。

1.一般事業会社への道

公認会計士が、一般事業会社に転職した場合、主に経理部、経営企画室、内部監査室に配属されることが多いです。

理由は、監査法人の実務で習得した会計、内部統制、会計監査の知識が活かされやすい部署だからです。以下、各部署の業務内容を説明します。

(1)経理部

主に下記業務を行います。

①月中 経費精算承認処理、仕訳の起票及びチェック、税理士対応、金融機関の対応、期中の監査法人対応、財務報告に係わる内部統制の対応
②月初・月末 月次決算処理(単体・連結)、財務諸表作成(単体・連結)、取締役会等へ月次報告資料の作成
③第二四半期 中間財務諸表作成(単体・連結)、決算短信作成、半期報告書作成、監査法人対応
④年次 財務諸表作成(単体・連結)、決算短信作成、有価証券報告書作成、会社法計算書類作成、監査法人対応、税務申告書作成及および税理士事務所へ税務申告書の提出
⑤子会社の経理業務の管理・支援

(2)経営企画室

主に下記業務を行います。

①中長期事業計画の策定
②年間予算の編成
③財務諸表分析、予算実績比較(単体・連結)
④事業企画・事業戦略・営業戦略の策定、実行管理
⑤管理会計・経営分析
⑥IR資料の作成
⑦M&A

(3)内部監査室

主に下記業務を行います。

①年間内部監査計画の策定、社長、関係部署との協議
②内部監査の実施(個別監査計画の策定、監査実施、監査報告)
③監査結果のモニタリング
④三様監査の実施、監査法人対応、監査役会対応

一般事業会社に公認会計士が転職した場合の年収は、業種、会社の規模、ポジションによりますが、商社や金融機関は監査法人よりも年収が高くなる傾向にありますが、それ以外の業種では、一定の役職が割り当てられ横ばいのケースが多いと思われます。

このため、一定の役職の割当てを受けるに足る知見を自身に備えておかなければなりません。

2.コンサルティングファームへの道

コンサルティングファームは、「会計系」、「戦略系」、「IT系」があります。多くの公認会計士は、会計系のコンサルティングファームを選択する場合が多いと思われますので、ここでは、会計系のコンサルティングファームの業務内容を説明します。

(1)監査法人系ファームの業務内容

会計系のコンサルティングファームは、主に監査法人系のファイナンシャルアドバイザリー会社およびトランザクションアドバイザリー会社独立系のコンサルティングファームが存在します。

監査法人系のファイナンシャルアドバイザリー会社及びトランザクションアドバイザリー会社はBIG4監査法人系が有名であり、主に下記業務を行います。

①M&Aアドバイザリー
②事業再生アドバイザリー
③デューデリジェンス
④企業価値評価
⑤不正調査
⑥PFI関連業務

また、大手監査法人では、「アドバイザリー事業部」等、独立した事業部がある場合が多く、そこでは、決算支援、開示支援、IFRS導入支援、内部統制コンサルティング等を中心に行います。

(2)独立系ファームの業務内容

独立系のコンサルティングファームは、大手監査法人等から独立した公認会計士が複数人で設立する場合が多く、主に下記業務を行います。

①IPO支援
②IFRS導入支援
③内部統制
④決算支援
⑤開示支援
⑥デューデリジェンス
⑦企業価値評価

つまり、会計監査以外は何でも行います。また、独立系コンサルティングファームでは、税務デューデリジェンス等税務コンサルティングも行っている会社も多いです。

税務業務については、大手監査法人系は税理士法人も保有しているので、系列の税理士法人で行いますが、独立系コンサルティングファームでは、公認会計士が税理士登録して税務業務を行ったり、税理士を採用してコンサルティング業務を提供したりしている場合が多いです。

(3)転職後の待遇とキャリア展望

公認会計士がコンサルティングファームに転職した場合の年収は、大手監査法人時代と同程度か、好景気の場合は、業績賞与が多額に支給され、大手監査法人時代よりも数百万円年収が上がるケースがあります。

業務量は監査法人よりも景気に依存する傾向が強く、その結果年収や採用、リストラは景気に左右されます。

3.税理士法人への道

税理士法人または税理士事務所へ転職する公認会計士は、将来的に税務で独立を考えている人が多いです。

税理士法人または税理士事務所へ転職する場合、BIG4監査法人系の税理士法人以外は、大手監査法人時代より大幅に年収が下がる場合が多いです。

そのため、BIG4監査法人系の税理士法人以外の税理士法人や税理士事務所に転職する場合は、独立するための修行と考えて、年収減を受け入れる覚悟が必要です。

税理士法人または税理士事務所は、主に下記業務を行います。

①記帳代行
②給与計算
③税務申告書作成(法人税、所得税、消費税、償却資産税、相続税等)
④年末調整
⑤税務調査立会
⑥税務デューデリジェンス

なお、BIG4監査法人系の税理士法人に転職する場合は、BIG4監査法人の年収から大きく下がることはないですが、税務経験がない場合は、ポジションを落として転職する場合が多くなります

また、BIG4監査法人系の税理士法人では、上場企業の税務申告書作成、国際税務、海外諸国の税務、連結納税、組織再編税制等を行うケースが多く、その場合、個人で独立してこれらの業務を受嘱する場合は、中小監査法人を中心にニーズがあるので、こうした点は留意して人脈を広めると有用でしょう。

4.独立開業への道

監査法人からすぐに独立した公認会計士は親の公認会計士事務所または税理士事務所の承継や年配の公認会計士事務所又は税理士事務所の承継等がない限りは、一から顧客を開拓する必要があります

そのため、独立後顧客を獲得して監査法人時代等と同水準以上の収入を稼ぐには数年かかるため、独立した直後から数年は、監査法人の非常勤(アルバイト)をしながら生計をたてていくのが一般的です。

独立後の業務としては、税理士業務中心か公認会計士業務中心かによりますが、主に下記業務を行っている場合が多いでしょう。

①記帳代行
②給与計算
③税務申告書作成(法人税、所得税、消費税、償却資産税、相続税等)
④年末調整
⑤税務調査立会
⑥IPO支援
⑦IFRS導入支援
⑧内部統制
⑨決算支援
⑩開示支援
⑪デューデリジェンス
⑫企業価値評価
⑬社外役員

上記の通り、独立した公認会計士は、会計監査以外の公認会計士業務、税理士業務を何でも行うケースが多いと思われます。

なお、独立すると顧客を獲得しやすい中小企業の税務業務が中心になりがちです。独立して上場企業やIPO準備会社向けの業務を行うには、一人では顧客獲得や業務遂行が難しいため公認会計士が複数人で会社を設立したり、グループを形成して一緒に業務を行う場合が多いです。

独立した公認会計士の年収は営業能力次第で数千万円の年収を得ることも可能です。逆にいえば、監査法人時代等と異なり自ら顧客獲得をする必要があるため、営業能力がなければ収入のほとんどを監査法人の非常勤(アルバイト)に依存することになります。このため、非常勤勤務の不安定さを嫌い、独立を辞めて監査法人等組織に戻る人も一定数存在しています。

5.まとめ

以上、監査法人からの転職の進路、業務内容、年収等について解説しましたが、どこに転職したとしても、大企業に所属する場合以外は監査法人に在籍していた場合に比べて安定性は落ちると思います。逆にいえば、自分の努力や能力次第で年収や業務範囲を広げ、自らの可能性を高めるチャンスがあるともいえます。

監査法人の離職率は監査法人の業績、景気、合格年次等にも左右されますが、どの合格世代でも10数年以内には5割から7割は最終的には監査法人を去ることになります。監査法人に入社後、最終的に転職するかどうか別にして、監査法人以外の進路、業務内容、年収等の知識も頭に入れておき、監査法人以外の選択肢もあるということを考えておくといいでしょう。

執筆者プロフィール

ジャスネットキャリア編集部

WEBサイト『ジャスネットキャリア』に掲載する記事制作を行う。
会計士、税理士、経理パーソンを対象とした、コラム系読み物、転職事例、転職QAの制作など。

編集部メンバーは企業での経理経験者で構成され、「経理・会計分野で働く方々のキャリアに寄り添う」をテーマにしたコンテンツ作りを心がけていてる。

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