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「税務会計+英語」 英語力を会計事務所で磨き、生かす働き方とは?

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2026年2月27日 会計業界専門 採用コンサルタント 田谷 信輔

経営者や企業の経営を力強く支えることができる税務会計の知識やスキル。それは、英語をはじめとした語学力と掛け合わせることで、更なる力を発揮することが可能になります。しかし一方で、まだまだ「税務会計」と「英語力」の両方を駆使し、活躍できる人材は少ないのも事実です。

なぜ、会計事務所や税理士法人で活躍する会計人に、英語力や語学力がプラス材料として作用するのか。そこには、どんなキャリアビジョンが開けてくるのか。そして、現場で求められる英語力とは、どれくらいのレベルを指しているのか。今回は「税務会計+英語」の可能性について考えてみましょう。

目次

■税務会計+英語の掛け合わせが強い理由

税務会計の知識やスキルと、英語の語学力。この組み合わせは、専門家として自身の市場価値を高めようと考えた場合、極めて強い組み合わせと言えます。まずはその理由について考えてみましょう。

近年ではよりいっそうさまざまな業界や業種で、市場は国境を越えて世界に広がっています。外資系企業の日本市場進出はもちろん、中央・地方を問わず日本の中小企業でも海外市場へ打って出る企業はもはや少なくありません。

こうした事業活動に必ず付いて回るのが、会計であり税務です。税務会計に関連する法律や制度は国ごとに異なり、その国ごとの「ルール」に沿った申告や手続きが欠かせません。また、外資系企業の日本法人を支援する場合でも、本国の本社や投資家に向けた説明・交渉・文書での報告などが英語で発生することもあります。

こうした動きを受け、税務会計と英語の知識を両立できる人材の力は、ますます求められるようになりました。しかしながら、 この両分野を両立できる人材は慢性的に人手不足であり、「替えのきかない人材」として希少性は高まる一方なのです。

■国際税務は、本当に「難しい」のか?

英語力を生かして会計事務所で働く、と聞けば思いつくのが「国際税務」での業務でしょう。自分にはできるはずがない、と尻込みされがちな国際税務ですが、その実態はどのようなものなのでしょうか。

⑴これまでの経験が生かせる職場

国際税務を扱う仕事と聞くと、特別なものと捉えられがちです。ですが、実際に国際税務を専門に扱う税理士や会計事務所スタッフに話を聞いてみると、「これまでの税務経験が土台になる」と答える人が大半です。

実際の現場で出会うことが多いのは、 外資系企業の日本法人を担当するケース です。この場合、本国本社とのやり取りやレポート作成の現場で英語が求められてきます。しかし、主にやり取りする日本法人の担当者は日本語が通じることが少なくありません。また、実際に携わる税務の申告や会計処理は、この場合日本国内の法律制度に則って進められます。つまり、これまで学んできた知識や実際に担当として関わった経験値は、そのまま生かすことが可能です。

⑵英語にアレルギーがなければ大丈夫?

「そうは言っても、話せて喋れて、読めて書けて。ネイティブな英語力がないと、戦力になれないでしょう?」…そんな風に考えていませんか? これも現場の税理士から数多くお聞きした言葉を借りるならば、「英語に関してアレルギーがなければ、全然問題ない!」とのこと。

まず、日常的に英語でクライアントと会話をするというケースはレア(※)なので、ネイティブ並みの語学力は必要とされていません。もちろん、英語力があるに越したことはありませんし、あれば生かせる業務を回してもらい、より高度なキャリアを築くことができるでしょう。ですが大抵は、 英語に触れる機会の多くは「メールや文書」の読み書きが中心。 最初のうちは翻訳ソフトや辞書を片手に、先輩に質問しながら…となるかもしれません。ですが、前向きに取り組めるようであれば、専門用語も同じものが何度も登場するため、自然と覚えていくようです。

※毎日のように英語でクライアントと話す、という職場では、ネイティブ人材を雇用したり、それが必要ある旨が募集段階で明確になっています。

⑶一番大事なのは、前向きなチャレンジ精神

冒頭でご説明したように、企業や経営者の想いは大きく広がり、海外に可能性を求めることも増えています。また近年は大企業に限らず、意欲高い外国人起業家の日本進出や新規事業での活躍も目に留まるようになってきました。まったく新しい目線で日本国内の課題解決に向き合う彼らのアイディアは、今後ますます活躍の場を広げていくでしょう。

大事なのは、「こうしたチャレンジを続ける企業や経営者を支えたい!」「専門家として自身の価値を高めたい」といった前向きなチャレンジ精神があるかどうか。それさえあれば、外から見ている以上に、そのキャリアを得るチャンスはあると考えられます。

■税務会計+英語によって得られるもの

国内はもちろん、視野を世界に広げて貢献の輪を広げていける働き方。それを通じて、どんなものが得られるのでしょうか。給与やキャリアを具体的に見てみましょう。

⑴ キャリアの可能性は大きく!

会計事務所や税理士法人で国際税務の専門家として活躍する、業務を通じて「税務会計」と「英語力」の双方を高めていくことで、いっそうキャリアの幅を広げることも可能になるでしょう。

例えば、外資系企業やグローバル企業の経理・財務・税務部門のスタッフとして活躍するという道も出てくるかもしれません。あるいは、国内外で支援を実践するコンサルティング企業のスタッフという可能性もあるでしょう。極論、海外勤務という選択肢も「なし」ではありません。

こうした可能性の扉が開くのも、「税務会計+英語」というスキル・キャリアを持つ人材が少ないから。希少性の高い分野だからこそ、それを伸ばした時に得られる未来像も応じて大きくなるのだと考えられます。

⑵キャリアを磨くほどに給与にも差が

通常の会計事務所で国内企業向けの税務会計業務に携わるよりも、希少性の高い国際税務に関わる方が年収は高くなります。国際税務の専門性を持っている場合、同じ経験年数でも年収に50万円~150万円程度の差がつくケースがあります。特にBig4税理士法人や上場企業の国際税務ポジションでは、その傾向が顕著です。

業務を通じて英語力を少しずつ高め、税務会計の知識や経験も通常と同様にバリエーションを増やし、高めていく。こうすることで、通常の国内税務以上に高給を得ることは十分に可能です。また、海外進出する企業の支援として、海外の税法や会計ルールにも精通するようになれば、同じ国へ進出を考える他企業からの相談も集まるようになります。更に専門家として、ニーズを高めることができるでしょう。

■一般的な会計事務所から、国際税務に挑戦するときは…

英語を使う働き方に挑戦してみたい、と考えても不安は完全に消えないかもしれません。一般的な会計事務所でキャリアをスタートさせた「あなた」が、どのような段階を踏んで新しい分野にキャリアを築いていけばいいのか。その手順を考えてみましょう。

⑴自身の経験や知識に自信を持って飛び込んでみる!

あくまで求められているのは、税務会計の専門家&スタッフとしての「あなた」です。通訳や語学の専門家を求めているわけではありませんから、まずはこれまでに培ってきた経験やスキルに自信を持ちましょう。

不安がある場合、入社前の面接などで自身のキャリアについて採用担当者とじっくり検討してみましょう。「これまでやってきたことが、どう生かせるのか」「入社したら、どんな業務から任されるのか」、こうしたことを事前に確認することで互いのイメージのギャップが減り、安心して入社の日を迎えることができるはずです。

⑵英語は仕事をしながら、で大丈夫!

国際税務に挑戦するなら、英語力を身に付けられるよう勉強をしておこう、そう考えること自体は間違いではありません。ですが、実際に使う単語やフレーズ、お客様とのメール文面などは実際の業務で触れる方が理解も速いものです。

まずは先方からのメール確認、そして返信から始まるでしょう。先輩のやり取りを見れば、定型のフレーズや毎回出てくる単語なども見つかるはず。それらを辿ることが、最短距離で「仕事で使う言葉」を習得することにつながります。

⑶先輩や上司の業務から学ぶ

経験豊かな先輩や上司、代表の仕事ぶり一つひとつが最高の教材です。お客様からの問い合わせに、どのように対応しているのか。どんな問い合わせ内容が多く、それぞれにどんな回答や対応のケースがあるのか。仕事でよく出てくる言葉や、単語は。押さえておくべき税法や会計知識に、特別なものはあるのか。

業務補助や訪問同行、質問や相談を積極的に行い、わからないところを確認していきましょう。上長の許可を取った上で、過去の事例などを見返してみるのも良い手です。

■まとめ

会計人としての価値を高めていくために、税務会計スキルに英語力を掛け合わせる。これは市場が世界に広がる現代において、大変価値のあるキャリアの広げ方になるはずです。国境を越えて信頼され、頼られる専門家になるチャンスと言えるでしょう。

英語に関するアレルギーがなければ、現時点での英語力は問わないという会計事務所は、想像以上に多いものです。また中国語や韓国語といった隣国の語学力も、同様に重宝される傾向にあります。

国際税務を専門とする税理士の方にお話を伺った際、税務会計スキルと英語力の先、次に求められるものは何か伺ったことがあります。その答えは「その国、その地域に住む人たちの常識や感覚を学ぶこと」。税法やルールが成立した根底にある国民性や感覚を知ろうとすることが、真の国際税務プロフェッショナルになるためには必要だとお話しされていたことが印象的でした。

仕事の可能性と面白みを、今以上に広げる機会となるかもしれませんね。興味を持たれた方は、まずは恐れずにそうした会計事務所の扉をたたいてみてください。

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執筆者プロフィール

田谷 信輔(たや しんすけ)
会計業界専門 採用コンサルタント(登録番号:第DCA240411号)
Writer&Interviewer

20年超、税務会計・経理財務部門の採用支援媒体にて、取材ライター&コンテンツ制作者として従事。2500件以上の採用に悩む経営者・採用担当者にインタビューを実施してきました。採用の現場で発生している課題に募集主と共に向き合い、丁寧なヒアリングと豊富な相談対応実績を踏まえた提案を以て、その課題解決を支援。「話すことで、課題が明確になった!」「自分が何を考え、求めているのかはっきりした」と言っていただくのが、何よりの喜びです。

2024年4月よりフリーランスとして独立開業。会計業界を中心としながら、幅広く「採用の悩み解決」に寄り添い続けています。

関連サイト

自社HP:https://www.pickup-yourvoice.com/
(※外部サイトに遷移します)

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