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勉強と仕事の両立可能!働きながらでも税理士試験に合格できる職場とは

税理士 定岡佳代(文とイラスト)

図1
さて、試験の結果は…?後半で

税理士資格は働きながらでも目指せると言われてはいますが、難関国家資格として一般的には5科目合格までに平均4,000時間程度の勉強時間が必要といわれています。この時間を働きながら捻出するのは、並大抵の決意と努力ではできないため、非常に強い意志が必要になるでしょう。

とはいえ、やはり合格しやすい職場、働き方というものはあります。

ここでは主婦として子育てをしながら、会計事務所勤務で実務経験を積みつつ、税理士資格を取得した定岡佳代先生に、実際にどのような職場を選べばいいのか、お話をお伺いしました。

これから税理士試験に挑戦しよう、また会計事務所に就職・転職しようと思っている方の参考になれば幸いです。

目次

■ 会計事務所選び、最初に考えること

■ 働きながら税理士を目指せる職場とは?

■ 面接などで確認するポイント

■ 勉強と仕事を両立できる職場に採用されるポイント

■ 実際の働き方、勉強のスケジュールの組み方

■ 会計事務所選び、最初に考えること

あなたが働きながら税理士試験の勉強をしたいと考えているのであれば、まずは職場選びとして2つのことを考えなければいけません。それは、

  • 将来、このように働きたいと思える職場か
  • 試験勉強に時間が取れる職場か

これらは勉強のモチベーション維持のためにも、また資格取得後の働き方を考えるうえでも、とても大切なことになります。

■ 働きながら税理士を目指せる職場とは?

では実際、どのような職場が候補になるかというと、「会計事務所」「税理士法人」または「一般企業の経理部」になると思います。

税理士になるためには2年間の実務経験が必要と定められており、この実務経験として認められる職場でなくてはなりません。一般企業の経理部で働く場合は、実務経験として認められる職場に該当するかどうかの事前確認も必要です。

それぞれ働き方にも特徴がありますので、以下にご紹介いたします。

(1)会計事務所(所員が数名~10名程度)

所長プラス数名の人数で仕事をしている個人の会計事務所では、所長の方針で税理士資格取得を応援しているところもあります。人数が少ないこともあり、最初から最後まで仕事の流れを実務で経験することができます

もし将来、自分も独立開業したいと考えている場合は、そのノウハウも含めて知ることができるので、独立志向の方にはおすすめです。

(2)税理士法人(所員が10名程度~、パートナー税理士が存在する)

税理士法人は、個人の会計事務所に比べると一般的に所員が多くなりますので、クライアントの規模が大きく、業種の範囲も広く、また専門性の高い仕事を請け負ったりもしています。

相続税などに特化した部署がある場合、仕事の中でより専門的な知識を身につけていくことができ、勉強とリンクするとやりがいも大きいでしょう。

反面、分業も進んでいるため、希望する業務の一部しか経験できない可能性もあります。税理士法人の場合、資格取得後は役職がつき収入なども安定してくるため、そのまま勤務税理士として働く人も多い印象です。

また会計事務所や税理士法人の場合、所長や上司が税理士試験合格者か公認会計士試験合格者かで、税理士試験への理解度が違ってくると思います。公認会計士は税理士登録ができますが、税理士試験は受験経験のない方がほとんどです。

そのため、税理士試験の経験がある所長の方が、試験勉強への理解度は高いのではないでしょうか。(逆に、5科目合格しか認めないなど厳しい方もいらっしゃるようですが…)

(3)一般企業の経理部

一般企業の経理部で働く場合、一番のメリットは会計事務所や税理士法人に比べて残業が少なく、勉強時間を確保しやすいことでしょう。

ただし、税理士登録に必要な実務経験として認められるかどうかには注意が必要です。

税理士登録に必要な実務経験の内容は、租税に関する事務または会計に関する事務で政令に定めるものと規定されています。なお、実務経験に該当するかどうかは、在職証明書や税理士会の面接・調査等から個別に判断されます。

そのため一般企業の経理業務でも認められれば実務経験に含むことができますが、簿記の知識がなくてもできるような単純な事務や、単純な入力業務などは実務経験に該当しないと判断されます。

(4)その他

このほかに、税務署に勤務し実務経験を積むというルートもあります。

<参考>税理士の資格取得 日本税理士会連合会

10年または15年以上税務署に勤務した方は税法に属する科目が免除されるなど、「国税従事者における免除」として一部の科目受験を省略することができます。

なおかつ、会計事務所ではなかなかできない貴重な実務経験が身に付き、将来税理士としてもその知識が活かされるため、目的に向かって地道な努力ができる方にオススメな職場といえるでしょう。

■ 面接などで確認するポイント

最近は人手不足で転職も売り手市場なため、採用側はいい条件ばかりを伝えてくるかもしれません。本当に仕事と勉強を両立できるのか、不安を解消するために面接などで聞くべきポイントをお伝えいたします。

<面接での質問例>
  • 実際に税理士試験の勉強をしている人は何人くらいいますか?
  • 昨年の税理士試験合格者数は?
  • 税理士試験前に大きな決算などはありますか?
  • 平均的な残業時間はどのくらいですか?
  • 試験前の休暇やサポートなどはありますか?

実際に働き始めてみたら忙しすぎて勉強時間が全く確保できない、などということにならないよう、上記のような質問を失礼にならない程度にしてみるのがよいでしょう。

あくまでこちらは選ばれる立場です。多少、条件があったとしても、それでも採用したいと思わせる魅力があれば、こういった質問もポジティブに受け止めてもらえると思います。

どうしても質問しづらい場合は、ジャスネットコミュニケーションズなど業界にくわしい転職エージェントに相談してみてください。エージェントは一般の方では知ることのできない情報や実際の働き方、社風や所長の方針などまで調査していますので、きっと力になってくれます。

■ 勉強と仕事を両立できる職場に採用されるポイント

では、「ここならば勉強と仕事を両立できそう」と思った職場に採用されるにはどうしたらいいでしょうか。わたしが知る範囲ですが、以下のような方が好まれる傾向があります。

  • 年齢が若い、20~30代である(40代以上でも即戦力となれば採用可能性は高い)
  • 実務未経験だが、税理士試験の科目合格があるなど将来性がある
  • 謙虚な態度で年齢に関係なく学ぶ姿勢がある

また会計事務所は事務も含めて意外と女性が多い職場です。女性は細かい作業やマルチタスクが得意な人が多いため、親和性が高いのだと思います。そのため、女性に好感を得られる雰囲気の人、清潔感がある人、同僚に細やかな気配りができる人が求められるでしょう。

■ 実際の働き方、勉強のスケジュールの組み方

わたしの場合は子どもが小さかったため、勉強中は会計事務所のパートという立場で過ごしていました。実際に子育て・仕事・勉強の両立は相当にハードで、とても正社員の働き方では合格できなかったと思います。

パートと正社員、どちらの働き方にもそれぞれメリット・デメリットがありますので、ご自分に合った方を選んでください。

(1)会計事務所で正社員として働くメリット、デメリット

メリット:給与が安定している。資格試験のための補助や、試験前は1か月お休み、有給休暇を試験勉強のために増やす、などの福利厚生が充実しているところもある。顧問先を持つことで、深いところまで実務経験が積める。

デメリット:後輩への教育、事務所内の改善など顧問先対応以外の業務で時間を取られるため、勉強時間の確保が難しくなる場合がある。

(2)会計事務所でパートとして働くメリット、デメリット

メリット:勤務時間が比較的自由なため勉強時間が確保できる。

デメリット:通常はパートだと入力作業など単純な仕事しか任されず、顧問先対応などはできない。正社員に比べると、月給は安くなる。

また働きながら勉強する際は時間の確保に加え、スケジュール調整が重要になってきます。まずは、自分が合格したい科目に必要な一年間の勉強時間を調べましょう。

次にそれを12か月で割り、1か月に必要な勉強時間を算出したうえで、1週間のスケジュールを立てます。こうすると、平日1~2時間、休日は4~6時間などと、勉強時間の目安がわかってくるでしょう。

もちろんわたしもスケジュール通りにはいきませんでしたが、「毎年必ず受験する」「電車の中では必ず理論暗記をする」「毎日必ず1題は問題を解く」など、無理のない最低限の目標を持つことで、勉強を継続することができました。

継続は力なり、です。みなさんもぜひ、さいごまで頑張ってください。

図1
執筆者プロフィール

定岡 佳代(さだおか かよ)
税理士

兵庫県出身。1980年生まれ。神戸大学工学部建設学科、神戸大学大学院自然科学研究科(土木工学)修了。

関西で技術職に就くも、結婚・出産・上京を機に専業主婦に。次男の妊娠中に簿記の勉強を始め、日商簿記3級・2級に独学で合格。そこから税理士試験に挑戦し、パート勤務、大学院通学と並行しながら3科目合格。立教大学大学院経済学研究科を2020年3月に修了。2021年4月、税理士登録。

硬式野球男子2人の母。「税理士を目指すママ」コミュニティで知り合った友人のママ税理士4人で、セミナーや対談など活動をしている。都内の税理士事務所、税理士法人で約10年の修行を経て、2023年8月に独立開業。

「お客様はピッチャー、私はキャッチャー。どんな球でも受け止める。」をモットーに、お客様との対話を大切にしている。

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