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税理士試験に合格するための、税理士・会計事務所選びのポイントは?

目次

■資格試験の勉強を後押ししてくれる事務所はあるのか?

■資格試験を優先する場合の業務形態

■どのような税理士・会計事務所を選ぶのがよいか

■働きながら、資格試験の勉強をする際の注意事項は?まかされる仕事は?

■わたしの場合~税理士試験の勉強を始めたきっかけ

■会計事務所で採用ニーズ

■年収はどのくらい?

■受かったあとのキャリアアパスは?

「仕事をしながら税理士試験の勉強をする」。周りを味方につけつつ、少しでも有利に試験を乗りきる方法はあるのだろうか。また、世の中には税理士試験の勉強をしている人を後押ししてくれる職場はあるのだろうか。

この記事では2人の息子の子育てもしつつ、2つの税理士事務所を経験し、仕事をしながら税理士になった定岡さんにお話をうかがいました。

■資格試験の勉強を後押ししてくれる事務所はあるのか?

まずは税理士試験に合格することを第一目標として、正社員としての仕事内容や給与に高い水準を求めなければ、そういった事務所はたくさんあるのではないでしょうか。

わたしは税理士試験の勉強中に2か所の税理士事務所で働きましたが、子育て中だったこともあり、どちらもパート勤務でした。ただし最初の事務所では、パート勤務ですと月次入力作業のみだったため、もっと多様な経験を積みたいと思い転職。次の事務所ではパート勤務でも顧問先を持たせていただき、打ち合わせもしていました。

パート勤務でも仕事内容は事務所によって様々なので、自分がやりたいことが実現できる環境を探してみるとよいと思います。

■資格試験を優先する場合の業務形態

(1)労働時間(残業など)

わたしは個人の税理士事務所で働いていたので、試験1週間前にはお休みをいただいたり、大学院に通学時代には午後に大学院がある日は午前中のみの勤務をしたりなど、かなり融通を利かせてもらっていました。ただし、業務が溜まってきたときは土日を返上して働くなど、自分なりに仕事のやり繰りもしていました。

小さな税理士事務所であるほど、人が辞めてしまった時などにイレギュラーな残業や負担が発生するというのはよくあることです。そういった時に正社員だと責任もあり、やはり勉強時間より仕事を優先せざるを得ない場合もあると思いますので、パートや派遣などの働き方を選ぶことは、税理士試験の勉強と両立するためには有利ではないでしょうか。

ただ、正社員勤務でも試験の前にはまとまったお休みをいただけるなど合格への支援体制がある事務所もありますので、そこは面接時に確認しておくとよいかと思います。

また、普段から周りに「いまは税理士試験の勉強を頑張っている。絶対に合格したいんだ」というアピールも重要だと思います。周りに口頭で言うのではなく、無駄な残業をしない、時間になったら帰るなどの割り切った姿勢を貫き、きちんと勉強時間を確保するようにしましょう。

(2)労働環境

週に数日はリモートワークを推奨している事務所を選ぶと、スキマ時間に勉強したり、就業後の通学がしやすいので、試験勉強に有利かと思います。

大学院に進学する場合、仕事と大学院を両立する期間があると思います。わたしは職場への通勤経路にある大学院に通うことを選び、自宅・職場・大学院の動線をできるだけ少なくするようにしました。ただ現在はコロナの影響で、ゼミはリモートで行う大学院が多くなっているようです。

(3)勉強手当など

事務所によっては年間10万円、資格取得のための勉強代を負担していただけるところもありました。試験勉強に対する福利厚生は事務所の所長の方針によるところが大きいため、そういった手当・待遇があるのかも面接時に確認した方がいいでしょう。

(4)勉強を続けるモチベーション

仕事・勉強を続けていくと、受験生の友達が合格したり、税理士の集まりにお誘いを受けたり、わたしの周りには税理士の知り合いがどんどん増えていきました。そういった方たちからお伺いする「具体的にどんな風に試験勉強をしたのか」というお話はとても参考になりました。実際に税理士として働いている現役の方は、みなさん大変でもイキイキと楽しみながら仕事をされている方ばかりでしたので、「わたしもこうなりたい!」と強く思えました。これは勉強を続ける上で、大きなモチベーションになっていたように思います。

(5)大学院と試験勉強

わたしは2科目合格の時点で、税法一部免除のため、大学院で2年間かけて論文を執筆しました。大学院1年次は簿記論の試験勉強と仕事を並行していたため勉強時間は限られており、予備校の授業は受けず直前期(5月〜)に模試を取り寄せて解くのみでした。たとえ予備校の示す勉強時間が確保できなくとも、自分なりにやれることをやるしかありません。

当時、ゼミの仲間に元予備校講師の方がいたので、大学院にいくたびその方にアドバイスをいただいていました。試験直前期(7月)は大学院のレポート提出も重なり勉強時間があまり取れずにいましたが、時間がたくさんあれば必ず受かるという試験でもありません。

模試の点数も振るわず過去1番に準備不十分と思う年でしたが、「本番よければすべてよし!」という開き直りに近い気持ちでラストスパートをかけ、その年に最後の科目である簿記論を合格することができました。色んな意味で「最後まで諦めなくてよかった」と、合格した時は本当に安堵しました。

(6)育児と試験勉強

育児中の方は「リスキニング」が注目されている昨今ですので、勉強する環境には追い風になるのではないでしょうか。わたしは幼稚園の延長保育や土日の野球当番免除を申請するために、予備校・大学院への「ママの通学」を理由にしていましたが、当時そんな理由を使う人は初めてだとビックリされました。

今後は、通学についてもっと理解のある世の中になり、学ぶ楽しさを知る人がもっと増えてほしいなと思います。

■どのような税理士・会計事務所を選ぶのがよいか

まずわたしのように育児をしている方は、所長が理解のある個人事務所や残業の少ない税理士法人など、時間や業務に融通の利くところで働き、勉強することをおすすめします。

また残業が多く勉強の時間が取れないという方は、環境を変えるため転職も視野に入れた方がよいでしょう。勉強時間もとれないくらい残業しているという方は、優秀で事務所から頼られている場合が多く、そこで働き方を変えるのはなかなか難しいと思うからです。

まずは割り切って試験に合格するというのを一番の目標にすること。合格するのは早ければ早いほど良い、というのは誰しも思うことですが、仕事や育児など何かと両立しながら合格するのは、運やタイミングもありますし、意志が強くてもなかなか達成できないことです。加えて、税理士試験は科目合格制ですから、何年も受験を続けるモチベーションを保つのが大変です。合格できる環境を自ら作り、合格のチャンスがある年に、なんとしても合格をすること。約10年かけ40歳手前で税理士有資格者となったわたしの実感です。

■働きながら、資格試験の勉強をする際の注意事項は?まかされる仕事は?

パート勤務した2つの事務所ですが、ひとつは月次入力作業のみ、もうひとつはお客様対応も含めた業務でした。

税理士となった今は主にチェック業務をするため、長時間入力作業をすることはありません。そのため、パート勤務時代に会計ソフトの使い方をじっくり学ぶことができたのは貴重な経験でした。仕訳入力では消費税区分も同時に入力しますので、消費税法の知識のアウトプットになります。試験と実務が直結していると実感でき、大変面白かったですね。

そして、実際にお客様とお仕事をした経験や、そこで学んだ知識は、試験対策にもなると思います。たとえば、法人のお客様からの質問で、役員給与に関する細かなことを聞かれ、法人税法の実務問題とリンクしたことがありました。また、お客様にお見せする試算表を毎月作成するだけでも、簿記論や財務諸表論の知識のアウトプットとして役立ちます。さらに、大学院に進学する場合であれば入試の小論文のネタも実務で見つけることができます。

実務経験を積む期間でも、できればお客様対応をさせていただける事務所で働いた方が、今後のためにも役立つと思います。

■わたしの場合~税理士試験の勉強を始めたきっかけ

わたしの場合は、25歳のとき妊娠を機に仕事をやめ、専業主婦として乳幼児の子育てに追われる日々の中で「いつか社会復帰できるのだろうか」という漠然とした不安を抱えていました。

この不安を払拭するために、2人目出産後、30歳になる前に何か資格を取得しようと思ったのをきっかけに勉強を始め、40歳手前の2020年秋に晴れて税理士有資格者となりました。育児、仕事、勉強と目の前のことこなすのに無我夢中な日々でしたが、約10年かけて夢を叶えることができました。

詳しくはこちらをご覧ください。
「女性の税理士は活躍できるの?」
https://career.jusnet.co.jp/tax/tax_02_01.php

ご存じのとおり、税理士登録には2年の実務経験(正社員の場合)が必要です。この実務経験はパート勤務でも可能ですので、わたしは育児と両立するためにパート勤務を選びました。パート勤務だと時間の積み上げ計算になりますので、週何日、何時間働くかにもよりますが、3〜4年くらい見積もっておくとよいと思います。

■会計事務所で採用ニーズ

(1)採用されるポイント

科目合格者が有利なことはもちろんですが、やはり採用の際に重視されるのは人間性やコミュニケーション能力だと思います。

税理士の仕事は税務に関することを黙々と作業するようなイメージをお持ちの方も多いですが、実際はお客様とのやり取りが多く、多種多様な業種の社長様と対話することがあります。

人当たりが良い、明るい、話がわかりやすい…など、お客様に好印象を持たれる方は、事務所の方でもできるだけ長く働いて欲しいと思われるため、働き方に対する要望も聞いていただけるのではないかと思います。

(2)転職で気を付けるポイント

転職の際にはこちらの要望をきちんと伝えることも大切です。試験前に休みはあるか、平常時の残業はどのくらいか、実際に受験生が何人くらい在籍し何人くらい合格しているのかなど、試験勉強と両立して働ける環境かイメージできるような質問を用意しておくとよでしょう。(ただし、あまり露骨に聞くとマイナスイメージになるので、控えめに)

転職後に思っていたのと違った、とならないためにも、自分が聞きたいことを事前に用意しておき、勇気を出して聞いてみるのが大事だと思います。

■年収はどのくらい?

パート勤務の場合、一般的に年収は低くなると思います。ただし税理士資格を取得すれば、年収は確実に上がります。目先の年収より生涯年収を上げることを目的に、まずは一年でも早く合格することを第一に心がけてください。

■受かったあとのキャリアアパスは?

晴れて合格したあとは、すぐ開業をするのか、正社員として勤務するのか、と新たな選択肢が出てくると思います。資格取得しても同じ事務所で勤務し続けるなら、仕事内容に大きな変化がなければ大幅に年収アップを目指すのは難しいかもしれません。実際に、そのタイミングで転職を検討される方は多いです。その後、独立開業するかどうかというのは、自分でやりたい分野があるか、人脈があるかどうか、などにも左右されると思います。

受験生活では目標になるような人がいれば、その人を目指して研鑽を続けられますが、仕事はお客様がいてこそ成り立つものですので、自分が税理士としてどう働きたいか、ライフワークバランスをどうしたいか、すべてが自分自身の決断です。

税理士としてまだまだ駆け出しの私ですが、人生一度きりですし、これから、より「税理士」としての人生を楽しんでいきたいと思っています。

わたしの経験談が、少しでも誰かのお役に立てれば嬉しいです。

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