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税理士のための「書籍の書き方」、「セミナーのやり方」とは?

目次

■独立後、税理士としてのブランディングはどうすればいい?特長はどのように定めるべきか

■セミナーをやるメリットは?依頼を得る(受任する)方法は?

■税理士が本を書くメリットは?またその方法は?

■わたしの場合

税理士として独立開業後に、自らの情報発信はどのようにすればよいのか。セミナー講師の仕事はどのように受任すればよいか、書籍を書くにはどうしたらよいのか。

税理士として実務をこなしながら、数々のセミナーの講師や書籍の執筆者として八面六臂の活躍を続ける小島孝子さんにその秘訣をおうかがいしました。

■独立後、税理士としてのブランディングはどうすればいい?特長はどのように定めるべきか

(1)まずは何をアピールするのか

独立開業後、税理士としてのブランディングを考えるにあたっては、まず「自分が得意とする分野があるか」「自分がこれから何をやりたいのか」の2つの方向性を考えなくてはいけないと思います。

自分が得意とする分野がある方は、まずはそこをアピールすることで早めに安定した仕事に結び付いていくと思います。

「もともと働いていた税理士・会計事務所が特定の分野に特化していた」、「税理士受験予備校の講師として人に教えていた経験がある」など他の税理士とは違う部分があるのであれば、そこを軸にブランディングしていくのがよいのではないでしょうか。

「得意な分野はあるけれど、独立後にそれが仕事に結び付くが不安に思っている」というような方も多いかもしれません。

例えばBIG4系列の税理士法人や国内大手の税理士法人に在籍し、国際税務を中心に業務を行ってきたというような場合です。そういった方でも、独立後に個人事務所として十分な業務量があり、問題なく経営できる場合がほとんどでしょう。

もし事務所経営が厳しい場合は、選択した専門分野が問題なのではなく、顧客の見つけ方、アプローチの仕方、マッチングの問題なので、そこの部分を見直す必要があると思います。

「今までやっていたこととは違う分野だが、どうしてもやりたいことがある」というような場合もブランディングには迷わないと思います。

ただし、その分野に関して未経験の場合は在職中に勉強したり、いずれ独立することを視野にいれて、その分野に強い会計事務所や税理士法人に転職したり、などの準備は必要になるでしょう。

(2)「マーケティング=情報発信」の大切さ

また一番多い層かもしれませんが、「得意分野もなく、これを専門にしたいと思える分野もない」という場合について考えてみます。

税理士業界を全体でみると、実は非常に需要が多い業界だと思います。わたしの場合ですが、10年以上事務所を経営していますが、広告などを出したことはありませんし、ほとんどの仕事が紹介で依頼されたものです。その経験をもとにお話しすると、わたしが何よりも重要だと思っているのは「マーケティング=情報発信」ということになります。

自分がどういった人物なのか、どんなことができるのか、常に周りに発信し続けてきました。それを絶えず続けることで、それが必要なクライアントが出てきたときに、「あの先生だったらできるかも。紹介しよう」と思ってもらえるような種を常に蒔くことが、独立を考える税理士には最も重要だと感じています。

今は事務所のホームページだけではなく、SNS、ブログ、YouTubeなど、自分のことを発信できるツールはたくさんあります。

まずは自分が独立したらどうやって顧客にアプローチするのか、どこでどんな人脈作りをすればいいのか、広告を出すのか出さないのか、そういった戦略を具体的に練っていきながら、地道にコツコツと口コミを広げていくだけでも、5年もあれば事務所としての経営も安定するのではないかと思います。

■セミナーをやるメリットは?依頼を得る(受任する)方法は?

(1)士業向けのセミナーがよいのか、一般向けのセミナーがよいのか

まずセミナーについて触れておかなくてはならないのは、開催する場合に準備や資料作りにかなりの労力がかかるということです。実際に参加していただくお客様がもう知っているという内容では意味がないですし、いかに専門的な内容をわかりやすく、かつ新しい発見や提案ができるものにするか、という部分がとても重要です。

そのうえで士業向けのセミナーを開催する場合は、同業の方に教えるという立場である以上、その分野についての専門家であり、かなりの見識があるか、税制改正大綱でどこがどう変わったかの詳細な説明までできるような立場でないと難しいでしょう。

改正後の税制は知っているが、実務的にどう処理するのか知りたいなどの質問に対して具体的な提案ができる、または短時間で複雑な税制をわかりやすく解説してほしい、などのニーズに応えられるようでないといけないと思います。

一方、一般向けのセミナーですが、こちらはある程度の集客メリットがあり、士業向けのセミナーよりはハードルが低いかもしれません。

商工会議所や地域の法人会などでも、多く開催されています。特に会員として登録していなくとも、税理士会経由でセミナーの依頼がくる場合もありますし、セミナー講師を斡旋している紹介会社が間に入り、税理士や公認会計士を紹介する場合もありますので、そういった会社に登録するのもよいかもしれません。

セミナーの内容は相手側のセミナー担当者が企画して、講演のできる税理士を探すことが多いため、やはり声をかけてもらうためには自分の得意分野や、どういった経歴でどんなことができるかの発信も欠かせません

(2)セミナーを行うメリット

セミナーを行えばすぐに顧客獲得につながるかというと、そうとも言えませんし、労力も多いため、基本的にはブランディングの一環と考えた方がよいでしょう。

まれにセミナー後に相談会を開くなどの場合もありますが、営業は基本的にはNGです。

メリットとしては「自分が普段やっていることを言語化する能力を磨くことができること」でしょうか。

わたしは20代から講師として、税務の勉強でインプットしたことを人に説明することを仕事としてやってきましたが、これに慣れていない税理士の方は多いのではないでしょうか。自分が理解していることを人に説明する作業をしていないと、いつの間にか自分の中でだけの常識となってしまい、忙しさにかまけて物事の裏付けがおざなりになってしまったりします。

自分ではこうだと思っていた条項が数年前に改正されて変わっている、改正後の新しい情報として理解したつもりでも身についていない、などもあるかと思います。

けれどセミナーをする以上、どんな細かい部分や自分の業務には大きく関係のない部分でもおろそかにはできず、説明するためにはきちんと勉強しなくてはいけないので、知識のインプット・アウトプットの面ではかなり有効ではないでしょうか。

(3)セミナーを受任するには、どのような方法があるのか

独立したばかりで、ツテやつながりのない人がセミナーの依頼を受けるのはかなり難しいでしょう。先ほど紹介したセミナー講師を斡旋している紹介会社に登録することもひとつの手ですが、やはり大切なのは情報発信です。

事務所のホームページを作る、コツコツとブログを書いてみる、フェイスブックなどで自分の状況を公開する、YouTubeをやってみるなど、個人でもやれることはたくさんあります。

知人に自分のやりたいことを話して、ツテがあれば紹介して欲しいと頼むなども大切です。そうしてつながった人とは実際にお会いし、とにかく人脈を大切にすることが独立した税理士には最も重要なことです。

(4)セミナーを受任できない場合は、自分が主催で開くことも考えるべき?

様々に手をつくしてみたが、どうしてもセミナーの依頼が来ないという場合もあるでしょう。そういった場合は、自分でセミナーを開いてみてもよいでしょう。

一例ですが、FACEBOOKでセミナーの情報を流し、最初は自分の知り合いに拡散してもらうなどしてセミナーを開催します。その場合、お客様は0人の可能性もあります。それでも地道にセミナーを何度も開くことで参加者が増え、認知度もあがるかもしれません。

ある程度の回数を行うことでノウハウも蓄積されますし、その経験や発信力は決して無駄にはならないと思います。

■税理士が本を書くメリットは?またその方法は?

(1)どうやったら出版社から声がかかるのか

税理士が本を書くメリットは、「セミナー以上にブランディングの効果がある」の一言になると思います。

わたしの場合はできるだけ売れるようにという想いで執筆していますし、おかげ様で売上もついてきていますが、本を書く労力を考えると当然、見合わない部分もあることは知っておかなくてはなりません。

それでも本を出しているという実績は、税理士として他の方との大きな差別化になっていますし、お客様の信頼感や安心感にもつながると思っています。

こちらも独立したばかりで、何のつながりもない税理士に声がかかることはなく、セミナー以上に難しいとは思います。まずはやはり自分から周りの人に本を出したい、このような分野で書きたいなどの発信をして、出版社を紹介してもらうなどのアクションが重要です。今ならブログで何万ビューあります、なども売りになるのではないでしょうか。

(2)声がかからない場合、出版社にどのようにアプローチすればよいか

出版社では基本的に、企画や原稿の持ち込みなどは受け付けていない場合が多いと思います。

もしどうしても本を出版したいということなら、やはり身近な人の縁をたどって出版社の人を紹介してもらい、自分からこのようなものが書けますとアピールして、関係を深めていくというような方法しかないのではないでしょうか。

今ならブログやTwitterが話題になるなど、出版社の方の目に留まって書籍を出すなどのパターンもないとは言い切れませんので、その情熱を情報発信にぶつけてみてもいいかもしれません。

ジャスネットコミュニケーションズでは無料で、書籍企画の立案支援、税務・会計の出版社の編集担当を紹介するといったサービスもやっているようなので、そのようなものを利用するのも一つかもしれません。

■わたしの場合

わたしは都内の税理士法人に勤務後、大手税理士受験予備校の講師を務め、大手企業の経理部を経て2010年に小島孝子税理士事務所を設立しました。

もともと独立を目指していた訳ではなく、事務所を辞める際にあるお客様と密にコンタクトをとっていたのがわたしだけだったので、そのお客様を担当するために税理士登録したというのがきっかけです。最初の3年くらいは派遣の仕事を掛け持ちしながら、自分の事務所の仕事もするという形でした。知り合いの方からの紹介のみで業務を増やしてきましたが、4年目からは税理士事務所としての経営も安定し、現在に至ります。

最初のセミナーは、わたしが大手税理士受験予備校をやっていたという経歴を知っている知り合い経由でいただきました。地方税理士会の案件で、テーマは「消費税」だったと思います。講師というのは、やはりそれほど多くの税理士の方にはない経験なので、アピールしておいたことで受任に結び付いたのではないでしょうか。

また、わたしの最初の書籍『20代から知っておきたい経理の教科書』については、以前に働いていた会社の編集者の方が、翔泳社に転職してからお話をいただきました。当時は本を書いたことはありませんでしたが、依頼を受けてある程度の売れ行きを出せたことで、これも現在までの仕事につながっています。

こういったセミナーや書籍を出版している一番のメリットは、やはりお客様への安心感ではないでしょうか。知人から仕事の依頼を受ける際にも、「こういったセミナーをたくさんやっている先生です」「このような本を出版している先生です」といった説明は、わたしを知らない方にも紹介しやすいですし、その後の成約率もあがってくると思います。

わたしの知人の税理士の方は、日常生活を面白おかしく書いてブログで発信しており、『〇〇で一番気さくな税理士』というブランディングをしています。そのような発信をすることで気軽に相談できる税理士を目指していますし、実際にそこから仕事にもつながっています。

ブランディングというのはそのような力を持っているので、決しておろそかにしてはいけないと思います。

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