Section 12 インターネットバンキングとキャッシュレス決済
インターネットを利用した銀行の手続き、また現金を使わない決済も、普及が進んでいるんだ。
効率化と迅速化が図れるインターネットバンキング
経理業務に不可欠な銀行での入出金。昔は経理担当者が銀行まで足を運んで処理していましたが、現在はインターネットバンキングが普及しています。
その大きなメリットの1つは、時間の短縮。かつては銀行までの往復はもちろん、混雑する時期は窓口で長く待たなくてはいけませんでした。インターネットバンキングはパソコンを通じて手続きを行えることで、テレワークにも対応できるなど経理作業の効率化に大きく貢献しています。
そしてもう1つのメリットは、近年普及しているクラウド会計ソフトとの連携。従来は通帳の記帳を行ってその内容を手動で会計ソフトに入力するといった手作業が必要でした。インターネットバンキングクラウド会計ソフトの連携により、銀行への入出金が自動的に仕訳データとして取り込まれるため、ミスのない迅速な処理が可能になりました。
普及するキャッシュレス決済
クレジットカードをはじめとする、現金のやり取りのないキャッシュレス決済も普及が進んでいます。
消費者へ商品を販売する際の決済方法としてキャッシュレス決済を用意する、また経費の支払いをキャッシュレス決済で行うことなどにより、現金を扱う煩雑さが軽減。さらにキャッシュレス決済はクラウド会計ソフトとの親和性が高く、インターネット上にあるクレジットカード明細を会計データに取り込むこともできるようになってきています。
ポイント
- パソコンで処理できるインターネットバンキングが近年普及している。
- インターネットバンキングにより、ミスの防止や効率化・迅速化が可能に。
- インターネットバンキングやキャッシュレス決済は、クラウド会計ソフトとの連携も。
インターネットバンキングのメリット
経理の作業時間を短縮できる
インターネットバンキングは、場所や時間を問わず処理することが可能。また給与の支給など毎月の決まった支払いなどを、予約手続きによって自動化もできる。
便利な法人向けサービスが豊富に用意されている
入出金だけでなく、振込先の登録、納税、各種料金の振り込みなど多様なサービスが利用可能。
クラウド会計ソフトとの連携でミスのない処理が可能
インターネットバンキングではクラウド会計ソフトとの連携で、記帳や転記といった一連の処理が自動化されるため、効率化とミスの防止を図ることができる。
振込手数料などのコストを抑えられる
窓口での手続きに対して、インターネットバンキングでの手数料を安く設定している銀行が多い。
取引通知によって口座の状況をリアルタイムで把握できる
メールなどの通知により、入出金など特定の取引が行われたことをリアルタイムで把握できる。そのため、より迅速な資金繰りの計画などが可能になる。
キャッシュレス決済の種類
決済手段 | 特徴 |
---|---|
クレジットカード | 一定期間に決済した金額が、後日まとめて銀行口座から引き落とされる。 |
デビットカード | 決済するごとに、 その金額が銀行口座から即時に引き落とされる。 |
ICカード | あらかじめデポジット (預り金) を入金しておき、 そこから決済する。 |
バーコード決済 | カードではなく、スマートフォンでバーコードやQRコードを読み取る方法。 ICカードと同様、 デポジット (預り金)から決済する。 |
MEMO
経理業務において特に煩雑なものの1つである経費精算も、法人プリペイドカードなどを利用したキャッシュレス化によって効率化を図る動きが進んでいる。