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CHAPTER1 経理業務の全体像

Section 07 経理担当者の心構え

お金を扱う経理は、事故や不正を防ぐために基本ルールの遵守が不可欠。相手が誰でも基本ルールにしたがわなくてはいけない。

常に基本ルールに則った適正な処理を心がける

会社にとって最も重要なお金を扱うのが、経理の仕事。とりわけ現金の管理にも携わる経理担当者は、お金に関する事故や不正を未然に防ぐきめ細かな対応が欠かせません。

例えば現金は必ず所定の金庫に保管し、週または月単位で常に一定額を準備しておくよう補充。CHAPTER2 Section11-3「現預金の管理―現金出納帳」でも触れる通り、1日の業務が終わると必ず現金を数えて小口現金出納帳の残高と照合します。経理担当者は常にこのような基本ルールに則って、適正な処理を心がける必要があります。

この基本ルールは、誰に対しても等しく適用することが大切。親しい同僚だからといって特別扱いしないのはもちろん、たとえ相手が経営者であってもルールを曲げてはいけません。

他部門や外部との連携・交渉のスキル向上も心がける

そのほか常に意識すべき経理の心構えというのもあります。例えば経営判断の指標を示す経理担当者は、自分が経営に関わっているという意識を持って会計データに接することが大切。また経理は事務作業が多いイメージをもたれがちですが、他部門に協力を仰いで連携を図るコミュニケーション能力も求められます。金融機関や税務署など外部とのやり取りも任されるため、お金のプロとしての専門知識と交渉能力を磨いておく必要もあります。

ポイント

  1. お金に関する事故や不正を防ぐ基本ルールの徹底が必要。
  2. 基本ルールは相手が誰でも平等に適用する。
  3. コミュニケーション能力、交渉能力も高める努力を怠らない。

社内・外部とのスムースな連携を図る

図「社内と社外の連携」

経営陣及び社内各部署、さらに外部との連携・コミュニケーションが、業務をスムースに進めるポイントになるんだ。

主な経理の基本ルール

①社内の定めにしたがって現金を適正に管理する
②取引の証拠となる証憑を適正に管理し、それに基づいた処理を行う
③一度決めた処理の原則や手続きをみだりに変えない

経理担当者が留意すべき心構え

①作業をため込まず、計画的な処理を徹底する
②ミスのない正確な計算・処理を迅速にこなしていく
③法律に基づいた適正な書類・証憑類の管理を徹底する
④経営に参加しているという意識を持ってお金の管理にあたる
⑤他部門や外部との円滑なコミュニケーション・交渉を図る
⑥疑問が生じたらそのままにせず、必ず解決するよう習慣づける
⑦不正などを見つけたら放置せず、ただちに上長に報告する

MEMO

そのほか書類を扱う上での心構えも大切。経理の仕事は特に書類が溜まりやすく、その管理が業務の効率を左右する。不要な書類は速やかに破棄し、必要な書類はすぐ取り出せるよう整理する習慣が不可欠。

経理の仕事の流れとしくみがまるごとわかる
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