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CHAPTER2 日常の経理業務と関連業務

Section 02 仕訳のルール

取引を2つの側面に分け、勘定科目とともに「借方」「貸方」に振り分けていくのが仕訳。業務を通じて少しずつ覚えていこう。

取引を2つの側面に分け、内容を勘定科目によって表す

CHAPTER2 Section01「簿記の基本―複式簿記と5つのグループ」で触れた仕訳について、さらに詳しく見ていきましょう。

簿記で扱う取引には、「原因」と「結果」という2つの側面があります。例えば100円のボールペンを買ったとしましょう。これは「100円の消耗品が増えた」という原因と、「現金が100円減った」という結果に分けることができます。そこで記録にあたっては、前者を「消耗品費」、後者を「現金」という勘定科目とともに記帳します。このように簿記では全ての取引を対照的な2つの側面から捉え、それぞれを勘定科目によって表すことになっています。

取引の原因と結果を記帳するにあたり、それぞれを帳簿の左右どちらかに分けて記入するのが簿記の決まり。この左側の欄を「借方」、右側を「貸方」と呼びます。同じ取引の原因と結果なので、金額は左右とも同じ額になります。

左右どちらに振り分けるかは、一定のルールがある

仕訳にあたって2つに分けた取引を左右どちらに振り分けるかは、一定のルールがあります。「資産」「負債」「純資産」「収益」「費用」がそれぞれ増加 / 減少したかどうかで、借方 / 貸方のどちらに記入するかが決まります。例えば、現金などの「資産」が増えた場合には借方、「資産」が減った場合には貸方に記入します。また左右の組み合わせは下記図「借方と貸方の組み合わせ」でつながっている9通りのパターンのいずれかになることがほとんどです。

ポイント

  1. 仕訳では取引を原因と結果の2つに分ける。
  2. 仕訳では左側=借方、右側=貸方に分けて記録する。
  3. 仕訳をする際の左右への割り振りは、いくつかのルールがある。

借方・貸方の割り振りルール

図「複式簿記の例:10万円の商品を現金で仕入れ」

借方と貸方の組み合わせ

ほとんどの取引は、借方 / 貸方それぞれ4パターン同士の組み合わせで表すことができる。またその組み合わせは、以下の9通りのいずれかとなることが多い。

図「複式簿記の例:10万円の商品を現金で仕入れ」

MEMO

帳簿の左右を借方、貸方として表しているが、借りる、貸すといった言葉本来の意味はない。単に借方=左、貸方=右と覚えておくだけで十分。

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