Section 04 経理担当者の業務のステップアップ
経理担当者に不可欠なのが、金額・数字を重視して1円もおろそかにしないことなんだ。
数字を正確に扱うこと、現預金の重要性を学ぶ
経理に配属された担当者が最初に覚えるのは、自分の会社について。事業内容についてはよく知っていても、経理としての視点はまた異なります。自分の会社にどのような取引があり、どのようなお金の流れになっているか。これをまず研修期間中にしっかり理解しなくてはいけません。
配属されて最初の仕事は、先輩の補助を任されることが多いでしょう。作業の内容は、会計ソフトを使った入力作業が中心。売上や経費などさまざまな集計作業を繰り返すことによって、数字を正確に扱うという経理に不可欠な習慣が備わってくるでしょう。
担当者はまた、手提げ金庫に収めた小口現金の管理、銀行への振込み依頼などを任されることも一般的。1円でも帳簿と一致しない時は徹底して原因を追及するといった姿勢を通じて、現金・預金の重要性を学びます。
簿記、会計、税法も自発的に学習する
配属から数カ月もすれば、経費・売掛金・買掛金などの管理、給与計算や源泉徴収などの業務も任されるようになります。また販売や総務など他部門とも金額のやり取りを深めると、今月の給与総額や売上がいくらだったのかといったことを通じて、会社全体のお金の流れが少しずつ見えてくるでしょう。一方で簿記、会計、税法について、自発的に学習することも怠ってはいけません。
ポイント
- 経理に配属されたら、まず会社のお金の流れを理解する。
- 経理担当者は金額・数字に厳しい感覚を身につける。
- 会社全体のお金の流れが見えるよう意識する。
経理担当者の業務のステップアップ
経理事務・営業事務 |
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月次補助(売掛・買掛) |
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月次決算補助 |
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月次決算 |
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月次・四半期・年次決算 |
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この表は、「経理事務・営業事務」「月次補助(売掛・買掛)」「月次決算補助」「月次決算」「月次・四半期・年次決算」の5区分からなる。この順番にしたがって、高いスキルやキャリアが要求される仕事となっているんだ。
MEMO
例えば売上をどの時点で計上するかは、「収益認識に関する会計基準」にしたがい、業種や取引の内容によって異なる。