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Career Matrix- キャリアマトリックス(上場準備 編)-

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上場準備×ベンチャー

キャリアマトリックスインタビュー |上場準備×ベンチャー Kudan株式会社  大島裕

監査法人から、ベンチャー企業の管理部長への転身

Kudan株式会社 | キャリアマトリックス 「ベンチャー企業は、常に変化の只中にあり、よくも悪くも数カ月先がわからない世界です。事業は1カ月ぐらいの間で、誰も予想しないぐらいの速度で飛躍的に伸びることもあります。ただ、そんな中でも、自分の力を高めていきたいという点では、監査法人時代もいまも一貫していて、軸は変わっていません」と語るのは、Kudan株式会社管理部長の大島氏だ。

大島氏は、大学在学中に「手に職をつけたい」という思いから、大学1年の終わりから公認会計士試験の勉強をスタート。大学在学中に合格し、新卒でBIG4の一角の監査法人に入所する。

配属になった国際部では、外資系企業の日本子会社の監査を中心に担当した。監査の仕事にも慣れたころ、ある話が大島氏の耳に届く。一般事業会社(大手商社)経理部連結決算チームへの2年間の出向の話であり、経験を積みたかった大島氏はまっさきに手を挙げた。

結果として、この2年間は、氏にとって様々な学びになったとともに、「職業としての会計士」ができることの可能性を再確認する時間となった。社会人としてのイロハを上司が部下に教えている姿などは、監査法人では見られない光景であり、連結決算の実務においては、いかに効率的かつミスなく情報を収集しアウトプットにするか、チームとしての動き方、情報共有の仕方などを学んだ。

いままでの監査人から財務諸表の作成側に立場と視点が変わったことで、会計や経理の新たな可能性を発見するきっかけとなり、「監査という仕事を学び直したい」という気持ちが大島氏に芽生えていったのも想像に難くない。ふたたび監査という仕事をするにあたり、出向前よりも広い領域をカバーできるポジションにアサインしてもらえるよう調整を図り、監査法人に戻った2カ月後、大島氏にひとつの転機が訪れる。

すでに監査法人を退所し、ベンチャー企業のCFOとして働いていた元の上司(現 Kudan株式会社 取締役 CFO 飯塚健 氏)からの転職の誘いだ。転職する気など、まったくなかった大島氏だったが、その人ともう一度仕事をしたいなという気持ちはあった。そして、「あなたと働きたい」という言葉に動かされ転職を決意する。

特定の役割に捕われずに、ビジネスの種を蒔く

Kudan株式会社 | キャリアマトリックス 現在、大島氏が働くKudan株式会社は、ARやVRのコア技術の開発を行うベンチャー企業だ。2014年11月に日本法人がスタート。独自技術であるSLAMは、スマホのカメラのみで3次元の空間と位置を認識する技術であり、ARやVRはもとより、ロボティクスや自動運転にも活用される。

開発部門はイギリス子会社にあり、日本本社ではグループの事業管理や事業展開などを担当する。その事業管理部門で経理を中心に担当するのが現在の大島氏の仕事だ。

Kudan株式会社では、IPOを目指しており、現在は、関連準備に携わっている。イギリス子会社の経理も担っているため、現地法制度への理解も必要となる。分からないことは少なくないが、試行錯誤の中、その都度調べながら対応している。

出張などで、イギリス子会社にいくことも現地の税理士と話をすることもあるが、英語と数字でコミュニケーションを図っている。会計は世界の共通語と改めて認識した。

Kudan株式会社では、拠点を有するアジアやヨーロッパを中心に事業展開をしているものの、グローバルで通用する技術を提供しているため地域に縛られず需要がある市場に供給する。特に、北米には先進的なソリューション企業が多く集積しており、そのような企業とも技術提携が既に進んでいる。重要な要素技術として提携先のプロダクトに組み込むことが、ひとつのビジネスモデルだ。

「われわれの目的は、独自のSLAM技術をコンピュータ産業のあらゆるTop Tierの開発会社に供給すること。これまで注力してきた スマートフォンなどを利用したモバイルARの領域では既に技術評価を受けており、それ以外のVRやロボティクスの領域でも注目されている。今後も、空間認識が必要なあらゆる技術応用のために先進的な技術開発をしていきたい」と語る。

大島氏自身、監査法人や商社とは環境の違うベンチャー企業に入ってから、マインドが変わったところがある。それは、たとえ管理部門の人間であっても「特定の役割にとらわれないこと」だという。
「管理の人間でも、ビジネスの種をまくことは心がけています。外に出る機会があれば、少しでも会社や技術に興味を持ってもらえるよう、情報発信をしています。ベンチャー企業は人数が少ないので、自分に与えられた特定のミッションだけをやるのでは必ずしも十分ではなく、事業を広めるための営業的な役割も担っていく必要があると思っています。事業を広げていくにあたり、まだまだ不確実性はありますが、社会に大きな影響を与えていく技術だと思っているので、そういった会社にいることの充実感はあります」

また大島氏、今後は会計士としてのキャリアをどのように考えているのだろうか。
「まずはこの会社を大きくすることです。会計士としては、いまは財務諸表を作成する立場にいますが、可能性を現在の仕事やその延長に限定したくはないと考えています。新しいことをやるのは好きなので、常にアンテナを各方面に張って、チャンスがあればチャレンジしていこうと思っています。経験上、手を動かした方が見えてくるところはあるので、すべて人に任せるよりも常に自ら行動し知見を深められる人間でありたいです。」

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