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平成27年度税理士試験結果発表 業界への影響は?

2016年01月18日

8月に行われた平成27年度(第65回)税理士試験の結果が12月18日、発表されました。近年、受験者数、合格者の減少が話題となることが多い同試験。今回の状況はどうだったのでしょうか。結果概要とともに、業界への影響について考えてみたいと思います。

やはり受験者数の減少傾向は顕著

平成27年度税理士試験の受験者数は、38,175人となり、前年度よりも2,856人減少しました。受験者が4,000人以上減少したことが大きな話題となった前年度に比べ、減少幅は小さくなりましたが、傾向は変わらないようです。

世代別の受験者数をみても、いずれも前年を下回っています。特に目立つのは若年層の減少。26歳から30歳が前年比913人減、31歳から35歳で884人減。この2つの年齢層を合わせると、受験者数は全体の4割弱ですが、減少に占める割合は6割超。近年、新たに税理士を目指す若い人が減っているといわれていますが、それを裏付ける結果といってよいでしょう。

簿記論・注目の税法科目で合格率向上

晴れて税理士登録資格を得た最終合格者も少なく835人。最近は、最終合格者が1,000人を切る年度が多くなっていることが話題となっており、今年度も大きく下回る結果となりました。この傾向についても、今後も続くことが予想されます。

ただし、一部科目合格者は前年度よりも68人増え6,067人となり、合格率は18.1%と、前年度よりも1.3%アップしています。科目別にみると、簿記論が18.8%(前年度13.2%)と大幅にアップ、法人税法は11.1%(同12.4%)と下がりましたが、相続税法は13.4%(同12.9%)、消費税法は13.1%(同10.3%)と上昇しました。

最初に受験することが多い簿記論の合格率の大幅増は注目すべき数字です。結果的に今後税理士最終合格を目指す人の多くが大きな関門をクリアしたことになります。また、相続税法と消費税法という、改正等で注目度の高まっている税法の合格率が上がったことも特徴的です。今後、税理士人材としての評価が高まる可能性も高いことから、受験者がモチベーション高く取り組めたことが考えられるでしょう。

5科目合格者・簿財合格者への注目度は?

税理士の就職においては、5科目合格を重視する事務所・法人が増えている傾向は間違いなくあります。受験者数と最終合格者減少により、その希少価値はますます高まっていくものと考えられます。

また、会計離れの傾向から、将来の税理士候補となる簿記論、財務諸表論の合格者の早めの獲得が進むことも考えられます。今回合格率がアップし消費税法、相続税法のように、一部科目合格者の選択科目への注目度もますます進むことが考えられます。

今試験で合格を果たされた方の「争奪戦」はすでに始まっています。8月の試験後に続き、年明けにも税理士事務所の採用シーズンがあります。今回、5科目合格を果たされた皆様、また科目合格を遂げ、着実に歩を進められた皆様が、明るい将来ビジョンを描けるような就・転職活動を行えるよう、応援しています。

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