2014年11月27日
12月12日、平成26年度の税理士試験合格発表が行われます。発表を前に受験者の皆様は気もそぞろで、ほかのことが手につかない状態かもしれません。
合格後の就職・転職については、まだ考えられないという方も多いでしょうが、準備をなるべく早く始めることも大切です。
というのも、毎年12月の発表前後から、5科目合格者、科目合格者の求人活動が本格化するからです。
発表前であっても、合格予定者を想定し、なるべく早く募集をかけることで有能な人材を確保しようとする事務所も多いようです。
まず行いたいことは、求人情報のリサーチです。この時期の求人では明らかにその年の合格者を意識した内容になっていることが多いため、
ご自分の状況と照らし合わせて情報収集を行いましょう。
たとえば、ご自分の合格科目、発表待ちの科目、そしてそれまでの実務経験と事務所の業務内容が適合しているか、実務経験が多くない方であれば、
研修教育制度の内容、また2年間の実務経験が確実に積めるか、勤務者の税理士登録に積極的な事務所であるか、などもできるかぎり見ておきましょう。
5科目合格の発表前の方は、試験合格者であることが必須の条件となっているかということも重要です。
万が一、不合格だった場合の科目合格者としての扱いについても調べておきましょう。
履歴書、職務経歴書などの準備も今から始めましょう。
履歴書を書くこと自体は数十分でできることではありますが、急ごしらえの書類はすぐにわかります。リサーチした事務所の特徴に合わせ、
合格科目によるアピールできる文面を考え、書類を作成しておくべきです。
書類送付も、発表待ちであることを告げた上で事前に行っても良いでしょう。早いファーストコンタクトは、熱意を伝える上で有効です。
求人を行う事務所では、有望な人材の応募がある程度揃った時点で、募集を打ち切ってしまうことがあります。
そして発表後、めでたく合格していることがわかった場合は、その日の消印で応募書類を送るくらいの熱意を見せたいものです。
今年は発表日が金曜日のため、逃したくないところです。午前中の発表に合わせて書類をその日のうちに送るには、事前に準備しておくことが必要であることは言うまでもありません。
就職・転職の準備をする過程では、会計事務所が何を求めているのかという市場のニーズを調べ、あわせて自分のキャリアの棚卸を行うことが大切です。
試験勉強のことで頭がいっぱいだった時期を過ぎ、求人情報を「当事者」として眺めてみると、税理士としてのキャリア展望が現実味を帯びてくるでしょう。
受験者の皆様が、吉報を受けられることを、心より祈っています。