20代
profile 中小のメーカー経理部で働く28歳の男性。転職するにあたり、現在の会社に入社した際にサインした「同業他社への転職、就業禁止」の規約を破ったらどうなるか心配している。
Q
【「同業他社への転職、就業禁止」の規約を破ったらどうなる?】

中小のメーカー経理部で働く28歳の男性です。
この度、同業他社の経理部への転職が決まりました。

現在の会社に入社する際、「同業他社への転職、就業禁止」という覚書にサインをした覚えがあります。この度の転職で、これを破ることになるわけですが、なにかしらの罰則などを科されることはあるのでしょうか?

そもそも転職をするのが同業他社であることも、明らかにする必要はないのでしょうか?
 
A
大前提として、日本では「職業選択の自由」が憲法で保障されているため、本来、退職後に何の仕事をしようと問題にはなりません。

一方で、退職した社員がなんらかの会社独自の技術、顧客情報などを同業他社に持って転職し、会社の利益を損ねるような事態が起きることは避けなければなりません。そのため入社の際に、別途、契約書や誓約書のような形で社員が「競業避止義務」を負うことに本人の同意を取る場合があります

あなたが最初にそのような契約を交わした覚えがあるのでしたら、まずはその内容をきちんと確認しましょう。「もし違反した場合は、罰金が科される」などと書いてある場合、会社はその通り対応するでしょう。また転職先も本来は個人情報なので会社に報告する義務はありませんが、契約内容に「次の転職先を報告する義務があります」と書いてあれば、きちんと報告した方がよいでしょう。

どうしても納得できない場合は、会社側と交渉する、あまりに理不尽な場合は裁判を起こす、などの対応になると思います。実際には会社の機密情報を扱っている、役職者である、などの立場でない限りは、会社側から訴えられるようなことはないでしょう。

経理業務の場合、会社に重大な損害を与える可能性は低いため、問題にはならないことが多いと思います。 

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