- 30代
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profile 経理部で働く、38歳の女性。何社に履歴書、職務経歴書を送っても、なかなか面接にたどり着けない。どうすればよいか、知りたがっている。
- Q
- 「書類選考を通過できない理由は?」
わたしは38歳の女性で、経理部で働いています。結婚していますが、子どもはいません。
これまでに3つの企業(中小企業)で10年に渡り経理の仕事に従事してきました。レベル感としては、一人で月次経理業務を完結できます。年次決算については税理士と協力しながら行えます。
数多くの求人に応募していますが、面接にすら進むことができず、書類選考で落とされてしまいます。どのような理由が考えられるか教えていただけますでしょうか。
資格は簿記二級とTOEICスコアは720点。わたしとしては、年齢や既婚であること、マネージメント経験がないことが理由かなと思っています。また、転職回数が多いこともマイナス要因かと思われます。どうぞよろしくお願いいたします。
- A
現在、転職活動を進めているものの、書類選考で落ちてしまうことが多いのがお悩みのようですね。「書類選考が進まない原因として考えられること」についてお答えいたします。
企業ごとに選考基準は異なるため、一概に原因を特定することは難しいですが、考えられる要因をいくつか挙げさせていただきました。■ 求人の応募要件を満たせていない(スキル・資格・語学など)
経験業務が詳細に記載されていない場合、「任せる業務の経験が無い」と判断されてしまい、書類選考に通過できない可能性があります。ご自身の経験業務は詳細に記載するようにしましょう。
2 具体的な業務スキルレベルが判別できない例えば「月次決算業務」と書かれている場合、具体的にどの部分を担当していたのかによって評価が変わります。以下のような詳細情報を記載するとよいでしょう。
・メンバーの指導や進捗管理をしながら、決算の取りまとめを担当・上司の指示のもと、会計ソフトにデータを入力して決算書を作成
業務スキルのレベルが明確に分かるように担当ポジション、業務内容、チームの人数などの詳細情報を記載することが重要です。
3 マネジメントスキルを求めている求人に応募している応募条件に「経理実務におけるマネジメント経験」と記載がある場合、マネジメント経験が無ければ書類選考を通過するのは難しいでしょう。まずは応募条件を確認し、マネジメント経験の求められていない求人に応募することも手段の一つです。
もしマネジメント業務に興味がある場合は、後輩や派遣スタッフへの業務指導経験などを記載しましょう。「今後はマネジメント業務にも挑戦していきたい」という意欲を自己PRとして表現すると良いかもしれません。
一方で、プレイングマネージャーといったマネジメント業務に加え、担当者としてのパフォーマンスを求められる求人を検討するのもよいでしょう。これまでの経験、業務内容、業務のスピードについて、具体的な数字を用いて記載し、スキルアップ志向をアピールすることも有効です。
■ 企業側にミスマッチと思わせてしまっている
ご質問者の希望と企業が支払える年収に差があると誤解されている「ご質問者様の希望や強み」と「企業が提供できる環境や支払える年収」に差がある場合に、企業は次のような懸念を抱くかもしれません。
・「外資系企業にお勤めで高収入を得ているから、当社の給与水準と合わないから来てくれないだろう」・「ドイツ語、英語ができるのに対し、それを活かる環境ではないので満足しないだろう」
ご質問者様が応募している企業は、自身の強みや希望を評価し叶えられる環境であるのか、今一度見直してみると良いかもしれません。
その上で、自身の強みを整理し、応募する企業ごとにアピールポイントを使い分けることで、企業側がミスマッチと感じることを防げるでしょう。
■ 早期離職の懸念がある(長期的な雇用に不安がある)
過去の退職理由が不明(もしくは同様の理由で退職してしまいそう)これまで3社でご経験があるとのことですが、それぞれの退職理由が明確でない場合、企業は「早期離職してしまうのでは」と懸念することがあります。また、直近の在職期間が短い場合も同様です。退職理由については具体的に記載することで、企業も理解しやすくなるでしょう。
また、ご年齢や既婚者であることから、企業側は「入社しても、これから出産や育児などで休んでしまうのではないか」という懸念を持つかもしれません。そのライフプランに問題はありませんが、もし将来的にそのような予定が無い場合は、5年後や10年後に担当したい業務やキャリアについて記載することで、その懸念は払しょくできます。
書類選考は、企業に自身の情報を伝えるファーストコンタクトです。通過するためには、志望する企業や業界に合わせて自己アピールが的確にできているかが重要です。
「志望する企業・業界に合わせたアピールポイント」を書く方法について、まず大事なのは自身の立ち位置の把握でしょう。あとは「売上の規模感や業界、外資や内資などの特徴の相違」や、「マネージャー職・プレイングマネージャー職・スタッフ職などのポジションの違い」によって、企業側が求めるポイントが異なることを理解することが重要です。
上記のポイントについては、ネットや経理・会計職の知人など、第三者の客観的な意見を聞くことが有効です。もしお悩みの場合は、転職エージェントに相談しながら進めるのも一つの方法です。質問者様の転職活動が成功するよう応援しています。