- 日商簿記 30代
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profile 上場メーカーの経理部に勤務する32歳の男性。経理系の資格についての何を取得するか悩んでいる。
- Q
- 上場メーカーの経理部で働く32歳の男性です。子会社との連結決算の担当をしています。
「① 社内でのステップアップ(経理分野の知識の底上げ)」、「② 箔づけ」、「③ 転職の際に優位になるため」に何かしら経理系の資格を取ろうと思っています。すでに簿記2級は持っているのですが、これに加えてある程度手軽に取れる資格でオススメのものがあれば教えてください(会計士・税理士は時間もかかり重たすぎるので、除外してください)。
国内メーカーですので、英文会計は必要ないため、USCPAやBATICは候補から外れるかなという気はしていますが、会計分野を網羅的に学べるのであれば、USCPAはよいのでしょうか。日商簿記1級や中小企業診断士、ビジネス会計検定などが候補に入ってくるのかなという気がしています。
できれば、①には何がよくて、②の箔づけには何が効果的、③の転職の時に役立つものといったように、それぞれに教えていただけると幸いです。
- A
- 自己研鑽のために資格取得を検討されているとのこと。仕事をしながら時間を確保するのは大変ですが、必ずご自身の糧になると思いますので、ぜひがんばってください。
ご質問の内容を少し下記にて整理させていただきます。① 社内でのステップアップ → 社内での評価を上げるための資格② 箔づけ → 社内、社外の誰に対して箔をつけたいのかという視点で①③に集約させていただきます③ 転職の際に優位になるため → 社外での評価を上げるための資格この観点でお話をさせていただきます。まず①の社内でのステップアップについては、昇進や昇格の条件に一定の資格取得を設けている企業もありますし、人事的な評価者である上司がどのような知識を身につけて欲しいと期待しているかによっても変わってきます。
この場では一般論的なお話しかできないため、実際に社内での評価を上げるためには直接人事や上司に質問をされた方がよろしいのではないかと思います。
次に③についてですが、これは求人の依頼をいただく上で応募要件にあがりやすい資格をいくつかご紹介します。まずお持ちの日商簿記2級を含め、何かしらの資格を持っていないと応募要件を満たさないという求人は、全体の半数程度ではないかと思います。
逆に申し上げると何の資格がなくても半数の求人については応募ができるということです。次に日商簿記2級の評価ですが、この資格を持っていることで評価されるというよりは、「経理を経験している方であれば日商簿記2級ぐらいは持っていますよね?」と思われるような位置づけの資格かと思います。
感覚的には日商簿記2級よりも取得難易度が上がる資格は、「持っていることで評価が上がる資格」といえると思います。日商簿記1級や、税理士試験科目、公認会計士試験の短答式試験合格、USCPA科目合格など、もちろん有資格者であることに越したことはありませんが、この辺りは応募要件としてよくあがる資格ではないかと思います。
あとよくいわれるのは英語力になります。資格というよりもどの程度実務で使用できるかが問われますが、やはりTOEICスコアが比較的判断の基準としては用いられるのではないかと思います。英語の素養がそれなりにある方を求める求人であれば目安として700点以上、ある程度即戦力として高い英語力を期待される求人であれば800点以上のスコアを目指されるとよいと思います。
ご質問の中に手軽に取れる資格という条件がありましたが、手軽に取れない資格を取ることで初めて評価に繋がります。時間がかかったとしても、高い目標にチャレンジされることをお勧めいたします。