第7章 決算書を学ぶ 第2節 サイトで学ぶ
1.決算書に関する様々なサイト情報
インターネット上には、決算書に関する情報も満ち溢れています。ですが、サイトによっては、情報が古かったり、汚かったり、使い辛かったりするので、ここでは、きれいで使いやすく信頼できると思われるサイトを紹介したいと思います。
また、「決算書を学ぶためのサイト」、「決算書を作成するためのサイト」、「経営分析を行うためのサイト」、の3つのカテゴリーに分けて紹介します。
2.決算書を学ぶためのサイト
http://www.sumisei-owners.net/financial_statements
住友生命のオーナーズクラブというところが会社経営者向けに、決算書について解説しているサイトです。決算書を知る上で押さえておくポイントが要領よくまとめられており、サイト自体もきれいで見やすくなっています。また、このようなサイトにありがちな商品やサービスの購入に繋げるような表記もないので、いやらしさもありません。
http://www.tsr-net.co.jp/guide/knowledge/statement/
「決算書の閲覧」の章で登場した東京商工リサーチが運営している決算書の読み方のサイトです。東京商工リサーチが与信管理のための情報提供会社だけあって、このサイトは与信管理のために決算書を用いる方に向けて作成されています。最初に紹介したサイトよりもずっと詳しい内容になっており、経営分析の指標についても詳細な解説が掲載されています。
https://keiriplus.jp/
メールディーラーや楽楽精算といった企業のクラウドサービスで有名な株式会社ラクスが運営している経理のお役立ちサイトです。このサイト内にビジネス書式テンプレートのページがあり、そこでエクセルで作成された貸借対照表や損益計算書などの決算書をダウンロードして使用することができます。
http://financial.mook.to/
個人の方が作成されているサイトなので、これまで紹介してきたサイトに比べると、若干、サイトの美しさはポイントが下がるかもしれませんが、決算書に関するテンプレートの数は、随一だと思います。貸借対照表、損益計算書だけでも何種類かのテンプレートがダウンロードできるようになっていますし、貸借対照表、損益計算書以外の会計書類についても豊富にテンプレートが掲載されています。
3.経営分析を行うためのサイト
https://www.jfc.go.jp/
中小企業向けに事業資金を融資してくれる公的な金融機関である日本政策金融公庫が提供しているサービスです。決算書の数値をこのサイトに入力すると、各種の経営分析の指標を計算し、その結果を業界平均値と比較することもできます。多少入力に手間がかかりますが、エクセルが苦手な方でも経営分析の指標を得ることができます。
https://keisan.casio.jp/
電卓で有名なCASIOが運営しているサイトです。ここでは生活や仕事で必要な様々な数値の計算を行ってくれるのですが、その中に「財務」というカテゴリーがあり、その中で安全性や収益性などの分析を行ってくれるページがあります。決算書の数値を入力すると、それらの指標を計算し、その結果が「優良」か「危険」かも明らかになります。
-
執筆者プロフィール
南 伸一
簿記の教室メイプル代表1971年鹿児島県生まれ。
1995年公認会計士2次試験合格。大手監査法人に勤務後、1997年に簿記の教室メイプルを立ち上げる。大手町校(東京都千代田区)と草加校(埼玉県草加市)の2教室の他、通信講座も行っている。著書に「絵でみる簿記入門」(日本能率マネジメントセンター)、「超スピード合格日商簿記3級」(成美堂出版)、「ギモンから逆引き!決算書の読み方」(西東社)などがある。現在は、教室の経営、講義、執筆の他に、大手TV局100%子会社の財務・経理の責任者業務、大手電力会社の審査担当部署の会計アドバイザー業務、監査法人での監査業務など、様々な実務にも携わっている。
-
第1章 決算書の種類
-
第2章 決算書の閲覧
-
第3章 決算書の提出
-
第4章 決算書の書き方
-
第5章 決算書の読み方
-
第6章 決算書の分析
-
第7章 決算書を学ぶ