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未収・未払等経過勘定処理の仕事内容

どんなお仕事なの?

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会社は利益(儲け)をあげるため、様々な費用(犠牲)をかけて収益(稼ぎ)を得るという活動をしています。
それに伴ってお金のやり取りも随時行われますが、費用や収益を会計計上するタイミングとお金が出入りするタイミングは必ずしも一致しません。

例えば売上や仕入の処理では、モノやサービスの納品後その翌月末などに支払いが行われるといったケースが多いため、売上・仕入と共にいったん売掛金・買掛金などを計上し、代金の回収や支払いが行われた時点でお金の入出金処理に合わせて売掛金・買掛金の消し込みを行います。

この売上・仕入の取引はモノ・サービスが動いた時とお金が動いた時にそれぞれ会計処理をすれば良いのでそれほど難しくはないのですが、長期間に渡って提供したり受領したりするサービスの代金を一括で受け取ったり支払ったりする場合、少しテクニカルな処理が必要となります。

未収・未払等経過勘定処理のお仕事では、このようなケースにおいて、いわゆる「費用・収益の見越し・繰り延べ」と呼ばれる会計処理を行います。
具体的には決算に際してそれぞれ以下の計上を行います。

・代金は受領済だが、まだサービスを提供していない分 ⇒ 前受収益
・代金は支払済だが、まだサービスを受領していない分 ⇒ 前払費用
・サービスは提供済だが、まだ代金を受け取っていない分 ⇒ 未収収益
・サービスは受領済だが、まだ代金を支払っていない分 ⇒ 未払費用

どんなスキルが必要?

「費用・収益の見越し・繰り延べ」については、日商簿記では3級でその基礎を学習するので、最低限そのレベルの知識が必要とされます。
また、サービスの提供期間が一年以内か一年を超えるかによっても処理が異なってくるので、その点について学習する日商簿記2級程度の知識があるとなお良いでしょう。

仕事のやりがい、厳しさなどは?

「費用・収益の見越し・繰り延べ」は決算の中でも最も基本的な処理のひとつですが、同時に最も重要な手続きのひとつでもあります。
お金の動きがある訳でもなく目に見えるモノの動きもありませんので、もし担当者が処理を見落としてしまったり誤ってしまったりしても決算が締まるまで誰も気付かなかった、などということも起こり得ます。

処理の不備を放置してしまった場合、決算書の数値に直接大きな影響を及ぼすこともあり、会社が社会的信用を失ったり法令上・税務上のペナルティを受けたりすることなども考えられます。
未収・未払等経過勘定処理のお仕事は、ややもすると単なるルーチンワークにもなりかねませんが、決算処理の一翼を担っているという高い自覚を持って業務にあたりましょう。

次のステップは?

この未収・未払等経過勘定処理のお仕事の下流には、決算処理の最終目標である決算書の作成業務があります。
次のステップとしては、まずはその他の決算処理(減価償却手続き・貸倒引当金の設定など)を担当して決算の全体像を把握し、ゆくゆくは決算書作成に携わるという道筋が良いのではないでしょうか。