経理の職務経歴書テンプレートと書き方
経理で働いてきた実績やご自身の強みをアピールするのが、職務経歴書です。こちらでは、経験企業別に職務経歴書の書き方ポイントとテンプレートをご用意いたしました。職務経歴書は、書類選考を突破できるか鍵となる重要な書類になりますので、ご経歴を具体的かつ簡潔に分かりやすく作成し、魅力的に表現しましょう。
■ 一般事業会社の経理 職務経歴書の書き方
書き方のポイント
キーワードの羅列にならないよう、職務内容に情報を補足する
経理職の方の職務経歴書で気を付けなければならないのが、決算、資金繰り、売掛管理といったキーワードの羅列に終わらないようにすることです。
例えば決算書の作成ができるという情報にとどまらず、「実務を担当していたのか、確認する立場だったのか」という自分のポジションがわかる工夫が大切です。また、営業部とのやり取りの有無などは、面接で必ずといっていほど質問されますので、あらかじめ記載するようにしましょう。
ルーチンの業務以外で工夫したことが評価される
経理の仕事は多くがルーチンワークであるため、それ以外に取り組んだ実績は、他の応募者と差を付けられる大事なポイント。「長く使われていた報告書を改善し、見やすくなったと上司から評価された」「売掛債権が滞留していたが、管理を工夫したことで回収が×日以上早まった」といった経験があれば、どんな小さなことでもかまいませんので記載しましょう。このときも「×日短縮された」「業務量が×%減った」というように、数字で表現すると説得力が出ます。
中小規模の会社では、総務や人事など、経理以外の業務を求められることもあります。社内プロジェクトへの参加経験を記載しておくと、経理の業務以外のことに対しても主体的に行う姿勢が評価につながります。
経理全般のスキルより、具体的なスキルにフォーカスする
特定の業務に絞られた求人に応募する場合、経理全般の経験にとどまらず、求められる業務にフォーカスして読み手に響くよう工夫しましょう。
例えば求人票の業務内容に「連結決算」とあれば、過去に連結決算で行った取り組みについて「子会社の決算が早く締まるようになった」「各子会社とシステム導入の調整をした」など具体例で挙げてください。採用担当の方が職務経歴書を見たときに「この人なら連結決算を任せて大丈夫」と判断してもらえるよう、これまで身に付けてきたスキルが生かせることをアピールしましょう。
職務経歴書のテンプレートとアドバイス
職務経歴書
20○○年○月○日現在
氏名 ○○○○
- 要約
- 入社後○年間は経理部門に所属し、日常的な現預金の管理から売掛債権の管理、支払い業務などを行っておりました。○年目からは他のメンバーが行う作業のチェック業務や月次決算・年次決算の取りまとめ、外部税理士との窓口などを幅広く任せて頂いております。
- 職務経歴
-
○○○○株式会社(20○○年○月~現在)
従業員:○○人 資本金:○○円 売上高:○○円 ①
事業内容:精密機器の製造・販売 ②職務内容
20○○年○月~20○○年○月
<管理部 経理グループ配属-部長以下○○名> ③- 年次、月次決算報告(財務諸表精査)
- 決算時の会計士対応 ④
- CF管理(月次・年次資金管理)
- 手形管理
- 国内外グループ会社資金管理
- 銀行対応(財務内容報告、資金借入返済手続き等)
- 固定資産管理(約○○)と償却資産申告資料作成 ⑤
- 固定費管理(手数料・会費等見直し実施と検証)
- 固定資産(不動産)売却時、司法書士対応
- 海外取引他仕訳伝票入力(ミロク会計システム)
- グループ会社含め3名のマネジメント実施
■実績
Excelマクロを使った集計ツールを作成し、償却資産税申告にかかる日数を約○○日短縮できた事や、グループ間のキャッシュマネジメントの仕組みを導入し、年間で金融機関に支払う利息を約○○万円程度削減出来た事など、主体的に提案した事について他部署との調整を図りながら実現致しました。 - 資格・免許・PCスキル
-
- 税理士科目3科目合格
20○○年12月:財務諸表論、相続税法 合格
20○○年12月:簿記論 合格- Word、Excel、PowerPoint
- 自己PR
-
営業など他部署とのコミュニケーションを常に心がけており、イレギュラーな処理についても事前に対策を行うことが出来ておりました。業務フローの変更やシステムの変更などについても普段からコミュニケーションが取れていることで、相手やタイミングを見ながら合意を取りつつ円滑に業務を進めておりました。
今後は税理士試験で得た知識を活かせるような連結決算や税務申告書の業務なども経験し、より企業に大きく貢献できる人材を目指して参ります。
① 会社の企業規模がわかるデータについて
従業員数、資本金、売上高の情報がわかることによって企業規模がイメージしやすくなるため、正確な情報を記載します。
② 就業した会社の情報について
事業内容が記載されていることで、その業界について知識があるとアピールすることにもつながります。
③ 所属・職位について
所属していた部門やグループをわかりやすく記載します。管理職の場合は、マネジメントしている部下の人数、入社後何年でその役職に就いたのかわかるようにします。
④ 業務へのかかわり方について
どのような立場で業務とかかわったのかがわかるように補足しましょう。
⑤ 経理以外にかかわった業務について
固定資産管理など、通常の経理以外に経験した業務について記載します。
■ 上場企業の経理 職務経歴書の書き方
書き方のポイント
上場企業ならではの業務について詳細に
有価証券報告書・決算短信作成といった上場企業特有の業務経験は、採用側が注目するポイントになります。有価証券報告書の作成一つをとっても、部分的にかかわっていた場合や、取りまとめをしていた場合などかかわり方はさまざまです。
例えば「従業員の状況」や「会社の対処すべき課題」などについて、経理が主幹となって各部署と調整しながら完成させていたのなら、それらを明記することでスキルをアピールできます。
日常経理にとどまらず、月次で管理会計を行うことも上場企業に多い業務です。専門の部署で行うこともありますが、経理の部署で担当していたなら記載しましょう。
ルーチンの業務以外で工夫したことが評価される
経理にはルーチンワークが多いため、ルーチン以外の仕事に取り組んだ実績は、上場企業特有の業務でなくても、他の応募者と差を付けられる大事なポイント。
「長く使われていた報告書を改善し、見やすくなったと上司から評価された」「売掛債権が滞留していたが、管理を工夫したことで回収が○日以上早まった」といった経験があれば、どんな小さなことでもかまいませんので記載しましょう。このときも「○日短縮された」「業務量が○%減った」というように、数字で表現すると説得力が出ます。
また上場企業では、大規模な株主総会や決算説明会を開催する際に、想定問答集を作成することも。これらの準備に携わったことなども忘れずに記載してください。
補助的にでも大きな事業にかかわった経験も忘れずに
近年、高く評価される傾向にあるのが、M&Aなど専門性のある業務の経験です。
会社がM&Aなど組織再編に取り組む際に、プロジェクトの主導は事業開発や経営企画の部署である場合でも、経理部が事前の調査に加わることがあります。
当時は自分がビッグプロジェクに関与したという意識はなくても、実はそのプロジェクトに携わっていることもあり得ます。上司からそれらに関する資料集めなどを依頼されたことがなかったか思い出してみてください。
職務経歴書のテンプレートとアドバイス
職務経歴書
20○○年○月○日現在
氏名 ○○○○
- 要約
- 入社後○○年間は経理部門に所属し、日常的な経理業務を中心に月次決算の取りまとめなどを行っておりました。○○年目からは単体・連結決算の取りまとめ、有価証券報告書や決算短信などの外部開示資料作成、監査法人との窓口などを幅広く任せて頂いております。
- 職務経歴
-
○○○○株式会社 (20○○年○月~現在)東証プライム上場 ①
従業員:○○人 資本金:○○円 売上高:○○円 ②
事業内容:精密機器の製造・販売職務内容
20○○年○月~20○○年○月
<管理部 経理グループ配属-部長以下○○名> ③- 単体・連結決算業務
- 四半期・年次決算時の監査法人対応
- CF計算書作成、資金繰り管理
- 海外子会社○○社のチェックおよび指導
- 法人税申告書作成業務および税理士対応
- 外部開示資料作成(有価証券報告書・決算短信)
- 予算策定の取りまとめ、予実管理
- グループ会社含め○○名のマネジメント実施
■実績
- 海外子会社の決算確定に非常に時間が掛かっておりましたが、約○ヶ月間現地に常駐し、業務フローの把握・改善を行い○○営業日ほど決算確定までの時間を短縮出来ました。
- 日々の改善や提案を繰り返し行っていたところ、20○○年に管理部門系職種としては唯一の社長賞を獲得致しました。
- 資格・免許・PCスキル
-
- 日商簿記1級合格
- 公認会計士短答式試験合格
- Word、Excel、PowerPoint
- 自己PR
-
部門を超えたプロジェクトに数多く参画出来た事で、他部署との連携や他者を巻き込んだ仕事の進め方などが身に着きました。基幹システムの導入やIFRSの導入検討にも経理部門の代表として参画し、無事に基幹システムの導入に至りました。
現在は経理の通常業務と並行して基幹システム運用上の各種課題を解決しております。こういった経験を活かし、今後は管理職として担当部門のマネジメントについても任せて頂けるような人材を目指して参ります。
① 就業した会社の情報について
上場区分は必須の情報です。また、事業内容が記載されていることで、その業界について知識があるとアピールすることにもつながります。
② 会社の企業規模がわかるデータについて
従業員数、資本金、売上高の情報がわかることによって企業規模がイメージしやすくなるため、正確な情報を記載します。
③ 所属・職位について
所属していた部門やグループ、その人数まで記載します。大きな会社ほど役職は細分化する傾向があり、その名称は会社によって異なりますので、役職がある場合はわかりやすく説明します。
④ 経理以外にかかわった業務について
監査法人対応も上場企業ならではの業務です。窓口となって外部の方とのやり取りを任されていた場合は、対応した内容を記します。
⑤ 業務へのかかわり方について
たとえ小さなチームでも、マネジメントの実績があれば大きなアピールになります。マネジメントした人数も含めて記載してください。
■ 製造業の経理 職務経歴書の書き方
書き方のポイント
製造業特有の職務経歴について漏らさず記載する
製造業で求人が発生する場合に、原価計算など製造業特有の業務について経験を問われる場面が多くあります。本社と工場でどのように業務を分担をしているのかは企業によって様々ですので、工場勤務経験の有無も重要な要素ではありますが、経験した業務内容にフォーカスすることを意識し、どのような経験をしてきたのかが伝わる書き方を心がけましょう。
現場部門と近い距離で経験していたことが評価される
製造業は企業によって、調達・開発・製造・物流・販売など様々な部門が国内外の拠点にあり、それぞれが密接に関与してきます。予算編成などは経理が中心となって全社の取り纏めを行うことになりますが、いかにそれらの部門の状況を把握しながら業務を進めていたかが重要になります。
昨今は海外に製造拠点を持つケースも多くありますが、日常的な質問事項などのやりとり、業務上必要な指示や依頼、現場からの相談など、日本語だけではなく外国語を使用して現地とコミュニケーションを取っていた経験なども高く評価をされるポイントです。具体的な場面を交えて状況が伝えられるようにしましょう。
経理全般のスキルより、具体的なスキルにフォーカスする
特定の業務に絞られた求人に応募する場合、経理全般の経験にとどまらず、求められる業務にフォーカスして読み手に響くよう工夫しましょう。
例えば求人票の業務内容に「連結決算」とあれば、過去に連結決算で行った取り組みについて「子会社の決算が早く締まるようになった」「各子会社とシステム導入の調整をした」など具体例で挙げてください。採用担当の方が職務経歴書を見たときに「この人なら連結決算を任せて大丈夫」と判断してもらえるよう、これまで身に付けてきたスキルが生かせることをアピールしましょう。
職務経歴書のテンプレートとアドバイス
職務経歴書
20○○年○月○日現在
氏名 ○○○○
- 要約
- 入社後○年間は工場に配属となり、工場特有の原価管理業務などを中心にシステムの構築などを行っておりました。○年後からは本社経理部門へ移動し、月次決算・年次決算の取りまとめ、会計士や税理士など外部専門家との窓口などを幅広く任せて頂いております。
- 職務経歴
-
○○○○株式会社(20○○年○月~現在)
従業員:○○人 資本金:○○円 売上高:○○円 ①
事業内容:精密機器の製造・販売 ②職務内容
20○○年○月~20○○年○月
<○○工場 経理グループ配属-部長以下2名> ③- 標準原価計算(標準原価設定、差異分析等)
- 部門別予算実績管理、予算編成
- ERPシステムの新規導入検討・企画・運用
- 月次実績データ作成、本社レポーティング
- 固定資産管理(取得、移動、除却等の管理)
■実績
Excelマクロを使用した原価計算の仕組みを作り、手作業で行っていた原価集計業務を大幅に効率化し、月次実績データ作成までの期間を3営業日短縮する事が出来ました。20○○年○月~20○○年○月
<○○管理部 経理グループ配属-部長以下4名>- 年次、月次決算報告(財務諸表精査)
- 決算時の会計士対応
- CF管理(月次・年次資金管理)
- 手形管理
- 国内外グループ会社資金管理
- 銀行対応(財務内容報告、資金借入返済手続き等)
- グループ会社含め3名のマネジメント実施
■実績
グループ間のキャッシュマネジメントの仕組みを導入し、年間で金融機関に支払う利息を約500万円程度削減出来た事など、主体的に提案した事について他部署との調整を図りながら実現致しました。 - 資格・免許・PCスキル
-
- 20○○年○月 日商簿記1級 合格
- 20○○年○月 TOEIC 800点
- Word、Excel、PowerPoint
- 自己PR
-
工場勤務の経験から、現場とのコミュニケーションを密にする事で、単なる数字の取りまとめだけではなく、現場の求める資料作りや実態に即した予算編成、業務フローの見直しなどが出来たと思っております。本社に異動となった後も、営業部門や各工場とのコミュニケーションを意識して業務を進めており、他部署を巻き込みながら進めるプロジェクト業務についても経理を代表して業務を任せて頂く事が多くなっております。
今後は語学力を活かして海外に製造拠点を展開している企業でキャリアを広げ、グローバルに活躍できる人材を目指して行きたいと思っております。
① 会社の企業規模がわかるデータについて
従業員数、資本金、売上高の情報がわかることによって取引規模がイメージしやすくなるため、正確な情報を記載します。
② 就業した会社の情報について
事業内容について記載するのはもちろんですが、同じ製造業の中でも扱っている商材について記載されていることで、その業界について知識があるとアピールすることにもつながります。
③ 所属・職位について
所属していた部門やグループ、その人数まで記載します。大きな会社ほど役職は細分化する傾向があり、その名称は会社によって異なりますので、役職がある場合はわかりやすく説明します。
特に、本社での勤務だったのか、工場での勤務だったのかは明確にわかるように記載しましょう。
④ 業務へのかかわり方について
どのような立場で業務とかかわったのかがわかるように補足しましょう。また、海外子会社や製造拠点とのやりとりがあった場合は、どのような場面で語学を使用した業務を行っていたのかも伝わるように記載します。
■ ベンチャー企業の経理 職務経歴書の書き方
書き方のポイント
業務の垣根を越えた仕事が出来ることをアピールする
一般的にはベンチャー企業では少数精鋭で業務を行っていることが多く、一人あたりの業務範囲が広くなる傾向があります。企業の規模が大きくなるにつれて資金調達、上場準備、連結対応など、経理に求められる業務も増加していきます。
こういった環境でも自分の業務に線引きをしてしまわずに、場合によっては労働法など人事面についても知識を吸収しながら業務を遂行してきた姿勢は高く評価をされます。経理を希望している方であっても、経理以外で取り組んだ業務などについても幅広く記載するようにしましょう。
経営と近い距離で経験していたことが評価される
小規模なベンチャー企業であれば、上司が社長という企業も珍しくありません。社長がどういった管理指標を要求しているのか、どういった制度を構築したいのかなど、経営者が実現したいと思っていることを経理としてどのようにサポートしてきたのかという点が、役職の有無にかかわらず評価を得られるポイントになります。
もちろん取締役やCFOといった方と近い距離で経験したことも同様ですので、経営視点で業務を行ってきたことが伝わるような書き方を心がけましょう。
上場準備や公認会計士、税理士との対応についても評価ポイント
ベンチャー企業の中には上場を視野に入れている企業も多くあります。経理実務としては非上場企業と上場企業では会計基準や開示のルールなど大きく違う側面があります。
実際に上場が果たせたか否かも記載すべき内容ですが、上場が果たせなかったとしてもどの程度の段階まで準備に関与していたかなどを記載することで、上場を視野に入れた企業や、上場企業についても評価を受けるポイントが増えますので、上場準備に対する関わり方も含めて記載するようにしましょう。
職務経歴書のテンプレートとアドバイス
職務経歴書
20○○年○月○日現在
氏名 ○○○○
- 要約
-
入社後○年間は管理部門に所属し、会計ソフトの導入から経理の仕組み作り、給与計算や採用、登記など人事総務全般のとりまとめを行っておりました。
○年目からは日常業務に加えて上場準備に向けた証券会社、監査法人との対応窓口などを幅広く任せて頂いております。 - 職務経歴
-
○○○○株式会社(20○○年○月~現在)
従業員:○○人 資本金:○○円 売上高:○○円 ①
事業内容:精密機器の製造・販売 ②職務内容
20○○年○月~20○○年○月
<管理部-部長以下4名> ③- 各種規定の整備
- アウトソース先からの経理業務内制化
- 月次・年次決算業務
- 資金繰り管理、銀行折衝
- 給与計算、社会保険手続き、採用、人事考課制度の企画・運用
- 取締役会、株主総会の運営
- 月次決算(開示体制の構築を含む)、予算制度の導入
- 申請書類の作成(Ⅰの部、Ⅱの部、有価証券届出書、目論見書の作成)
- 監査法人、税理士、証券会社対応
- グループ会社含め3名のマネジメント実施 ④
■実績
- 管理部門機能の殆どをアウトソースしている状態から、各業務フローの設計を含めて内制化するための一連の業務を任せて頂き、1年間で無事に管理部門機能を構築することが出来ました。
- 職務分掌が明確になっていない業務が多く手つかずの状態となっておりましたが、経営者としても課題として感じていることであり、優先順位を付けながら主体的に解決している姿勢を評価して頂き○○年と○○年の2期連続社長賞を受賞致しました。
- 資格・免許・PCスキル
-
- 日商簿記1級合格
- 社会保険労務士
- 公認会計士短答式試験合格
- Word、Excel、PowerPoint
- 自己PR
-
管理部門の人員が私1人からスタートしたベンチャー企業ですので、業務に対する垣根の意識なく仕事に取り組む姿勢が身に付きました。改善すべき点は主体的に提案させて頂いておりましたが、当初は経営者から多くの指摘を受けておりました。在籍していた○年間の中で、意思決定の上で経営者が重視している事も徐々に理解した上での提案が出来るようになり、現在は日常的な意思決定は殆ど任せて頂ける様になっております。
方針が変わりIPOを断念することとなりましたが、現職で培ったIPOの経験を活かせる環境で日々研鑽を積んで行きたいと思っております。
① 会社の企業規模がわかるデータについて
従業員数、資本金、売上高の情報がわかることによって取引規模がイメージしやすくなるため、正確な情報を記載します。
② 就業した会社の情報について
事業内容が記載されていることで、その業界について知識があるとアピールすることにもつながります。
③ 所属・職位について
所属していた部門やグループ、その人数まで記載します。大きな会社ほど役職は細分化する傾向があり、その名称は会社によって異なりますので、役職がある場合はわかりやすく説明します。
④ 業務へのかかわり方について
どのような立場で業務とかかわったのかがわかるように補足しましょう。たとえ小さなチームでも、マネジメントの実績があれば大きなアピールになります。マネジメントした人数も含めて記載してください。
■ 外資系企業の経理 職務経歴書の書き方
書き方のポイント
キーワードの羅列にならないよう、職務内容に情報を補足する
外資系企業での経理経験を職務経歴書に記載する際に気を付けなければならないのが、AP、AR、G/Lといったキーワードの羅列に終わらないようにすることです。
例えばAPというキーワードにとどまらず、支払管理全般を任されていたのか、上司のサポートで入力業務を中心に行っていたのか、どういった形でAPに携わっていたのかが伝わるように記載するようにしましょう。
ルーチンの業務以外で工夫したことが評価される
経理の仕事は多くがルーチンワークであるため、それ以外に取り組んだ実績は、他の応募者と差を付けられる大事なポイント。「長く使われていた報告書を改善し、見やすくなったと上司から評価された」「売掛債権が滞留していたが、管理を工夫したことで回収が○日以上早まった」といった経験があれば、どんな小さなことでもかまいませんので記載しましょう。このときも「○日短縮された」「業務量が○%減った」というように、数字で表現すると説得力が出ます。
どのような場面で英語を使用していたのかを記載する
外資系企業であれば何らかの形で必ず本国へのレポーティングを行っているはずです。決算や四半期、月次といったタイミングで各種レポートの提出を行う際にメール・電話で英語による報告を行っていたことや、本国社員が来日する際のアテンド、自身の出張・赴任経験など、どのような場面でどのぐらいの頻度で英語を使用していたのかが伝わるように記載します。
実際に実務で使用した事が無い場合でも、勉強をしたことや留学経験など、英語力向上のために取り組んで来た内容や英語のレベルが伝わるような書き方を意識しましょう。
職務経歴書のテンプレートとアドバイス
職務経歴書
20○○年○月○日現在
氏名 ○○○○
- 要約
- 入社後○年間は経理部門に所属し、日常的な現預金の管理から売掛債権の管理、支払い業務などを行っておりました。○年目からは他のメンバーが行う作業のチェック業務や月次決算・年次決算の取りまとめ、海外CFOとの窓口などを幅広く任せて頂いております。
- 職務経歴
-
○○○○株式会社(20○○年○月~現在)
従業員:○○人 資本金:○○円 売上高:○○円 ①
事業内容:精密機器の製造・販売 ②職務内容
20○○年○月~20○○年○月
<管理部 経理グループ配属-部長以下4名> ③- 債権債務データ(SAP)との照合業務
- 年次、月次決算報告(財務諸表精査)
- 決算時の会計士対応
- CF管理(月次・年次資金管理)
- 銀行対応(財務内容報告、資金借入返済手続き等)
- 月次・四半期・年次決算時の各種レポーティング業務
- 消費税および法人税申告書作成業務
- 予算策定および予算実績管理の取りまとめ
- 年2回の本国CFO来日アテンド兼通訳業務
- 3名のマネジメント実施 ④
■実績
- 従来国内に税務のわかる担当が不在であったため、税務に関しては完全に外部委託をしていたのですが、本国からの要求に対してタイムラグが発生してしまう事から、自身の提案をきっかけに税務についても内制化をする流れとなり、各種税務申告書の作成を任せて頂くこととなりました。
- 資格・免許・PCスキル
-
- USCPA3科目合格
20○○年:FAR、BEC 合格
20○○年:AUD 合格- 20○○年:TOEIC 850点
- Word、Excel、PowerPoint
- 自己PR
-
本国からタイトなスケジュールで様々な指示が来る環境でしたが、チームのメンバーへの業務分担を含め、スケジュール管理やメンバー管理について意識をして業務を行い、決して納期に遅れるようなこと無く業務を行って参りました。
予算策定時には本国側の意向を汲みつつ、国内各現場部門とのヒアリングを重ねるなど調整役としてスムーズに取り纏めを行うことが出来ました。その結果、実績とも大きなギャップが無い予算策定が出来ており、本国のCFOからも一定の評価を頂いておりました。
現職では英語を使用する場面が限定的であるため、より語学力を活かせる環境で自己研鑽を続けて参りたいと思います。
① 会社の企業規模がわかるデータについて
従業員数、資本金、売上高の情報がわかることによって企業規模がイメージしやすくなるため、正確な情報を記載します。
② 就業した会社の情報について
事業内容が記載されていることで、その業界について知識があるとアピールすることにもつながります。親会社がどの国なのかも記載しておくと良いでしょう。
③ 所属・職位について
所属していた部門やグループ、その人数まで記載します。大きな会社ほど役職は細分化する傾向があり、その名称は会社によって異なりますので、役職がある場合はわかりやすく説明します。
④ 業務へのかかわり方について
どのような立場で業務とかかわったのかがわかるように補足しましょう。また、どのような場面で語学を使用した業務を行っていたのかも伝わるように記載します。
マネジメントについては、たとえ小さなチームでも、実績があれば大きなアピールになります。マネジメントした人数も含めて記載してください。
■ 金融系企業の経理 職務経歴書の書き方
書き方のポイント
キーワードの羅列にならないよう、職務内容に情報を補足する
経理職の職務経歴書で気を付けなければならないのが、決算、システム導入、金融庁対応といったキーワードの羅列に終わらないようにすることです。
例えばシステム導入というキーワードにとどまらず、その中で要件定義、データの移行作業、導入のプロジェクトリーダーなど、どういった業務に携わっていたのかが伝わるように記載するようにしましょう。
経理以外の業務についても記載する
金融業の場合は他業種に比べてローテーションが多く行われます。
場合によっては窓口や営業などの部門から経理に異動する事もありますが、こういった他部署での経験や、そこで挙げた実績などについてもプラス評価に繋がる事があります。営業部門であれば営業成績、特殊な金融商品に関わる業務、ファイナンスに関わるような業務など、金融業界固有の経験・知識を求められる事もありますので、こういった部分もしっかりと相手に伝わるような記載をするようにしましょう。
金融業界特有の経理業務経験について記載する
同じ経理という職種であっても他の事業会社には無い業務として、金融庁や日本銀行へのレポーティング業務や、業種によっては投資家に向けたレポーティング業務などがあります。
金融業界での経理ポジションについては、同じ金融業界出身の方を求める傾向が強くありますが、こういった業界固有の業務について即戦力として迎え入れられるかどうかが評価のポイントになります。例え主担当としての関わり方ではなくとも、異業種から転職をする方に比べて差別化の出来るポイントとなりますので、漏れずに記載するようにしましょう。
職務経歴書のテンプレートとアドバイス
職務経歴書
20○○年○月○日現在
氏名 ○○○○
- 要約
- 入社後○年間は支店の配属となり、個人・法人に向けた融資業務を中心に携わっておりました。○年目からは主経部門へ異動となり、月次決算・年次決算の取りまとめ、金融庁や日本銀行向けの提出資料についてを幅広く任せて頂いております。
- 職務経歴
-
○○○○銀行株式会社 (20○○年○月~現在) 東証プライム上場 ①
従業員:○○人 資本金:○○円 売上高:○○円
事業内容:預金業務、貸出業務、商品有価証券売買業務、内国為替業務、外国為替業務、社債受託および登録業務 等 ②職務内容
20○○年○月~20○○年○月
<○○支店配属-支店長以下20名> ③- 当初は内勤業務として窓口での預金・融資等の基本的な業務を習得
- 渉外課配属となり個人・中小企業を約○○件担当 ④
■実績
- 配属以降○年間個人目標に対して全て達成し、20○○年の地区表彰を受ける。
20○○年○月~20○○年○月
<主計部 経理グループ配属-部長以下8名>- 年次、月次決算業務における各科目取りまとめ
- 決算時の監査対応についての一次窓口
- 金融庁、日本銀行への月次・四半期・年次報告書の作成 ⑤
- 予算策定および予算実績管理の取りまとめ役として各部門との調整
- 経営陣向け月次報告書の作成
- 会計方針の策定および文書化業務の文案作成
- 会計システムの改修プロジェクト参画(10名のプロジェクトでのメンバー)
■実績
- 会計システムの改修に際し、俗人的な意見ではなく経理部門としての意見を取り纏め、その上で全社的に各部門とも調整を行う役割でプロジェクトを推進した。各部門の意思決定者への事前の調整作業などにより当初の計画通りに新バージョンのリリースを完了させた。
- 資格・免許・PCスキル
-
- 20○○年:日商簿記1級
- 20○○年:証券外務員一種
- 20○○年:TOEIC 850点
- Word、Excel、PowerPoint
- 自己PR
-
当初の配属が支店であった事から、現場での実務について自ら経験した事が現在の経理業務を行う上でも活かせていると思っております。具体的には会計システムの改修についても経理部門としての要求のみではなく現場の業務フローを踏まえた上での改修案を作成した事で、部門間の調整業務が最低限に抑えられました。こういった経験から各部門とのコミュニケーションは現在も常に意識して行っており、各部門における課題などについてもいち早く察知する事が出来ております。
現在社内ローテーションにより他部門への異動の内示が出ておりますが、今後も経理をコアスキルにキャリアを積んで行きたいと思っております。
① 会社の企業規模がわかるデータについて
上場区分は必須の情報です。
従業員数、資本金、売上高の情報がわかることによって企業規模がイメージしやすくなるため、正確な情報を記載します。
② 就業した会社の情報について
事業内容が記載されていることで、その業界について知識があるとアピールすることにもつながります。
③ 所属・職位について
所属していた支店や部門、グループ、その人数まで記載します。大きな会社ほど役職は細分化する傾向があり、その名称は会社によって異なりますので、役職がある場合はわかりやすく説明します。
④ 業務へのかかわり方について
どのような立場で業務とかかわったのかがわかるように補足しましょう。経理以外の業務の経験や、そこで挙げた実績などについてもプラス評価に繋がる事があるので、しっかり相手に伝わるよう記載しましょう。
⑤ 金融業特有の業務について
金融業特有の業務を経験しているかどうかは、金融業界へ転職する上では大きなアピールになります。些細なことでも記載しましょう。