民事再生で次々と辞めていく同僚たち。自身も転職を決意

W.Tさん 30代 男性
経理
転職前
- 勤務先 /
- サービス業
- 職 種 /
- 経理
- 年 収 /
- 500万円
転職後
- 勤務先 /
- 広告業
- 職 種 /
- 経理
- 年 収 /
- 480万円
POINT 転職成功のポイント
これまでの職場が民事再生となり転職を決意
転職先は経営の安定性と定着率の高さを重視
模擬面接を通じて入念に準備をした上で本番に臨む
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コラム大原大学院大学 会計研究科 教授
勤めていた会社の経営が傾き民事再生に
Tさんは高校卒業後、飲食店での勤務を経て小売業やレジャー業を手掛ける中小企業に就職。そこで10年以上働いてきました。ところが経営が傾き、民事再生することに。Tさんも経理職として法人破産申告手続きや事業譲渡対応などを経験しました。
会社は再建に向かって動き出していましたが、民事再生をきっかけに同僚を含め多くの人が辞めていき、Tさん自身も働く環境を変えたいという思いが強くなっていきました。そこで当社にご登録され、経営が安定していて社員の定着率も高く、長く働くことができる会社への転職活動をスタートしました。
スキル面の物足りなさは人柄でカバー
Tさんに紹介したのは、大手資本とグループ関係にある広告代理店。同社では、部長と一般社員の橋渡し役として、課長のポジションを務められる人材を求めていました。同社は大手資本の傘下にあり非常に安定性が高く、学歴は「不問」としていたため、高卒のTさんでも受けられる会社でした。
面接本番に当たり、事前にTさんと私とで1時間ほど面接対策を実施。面接で聞かれることや見られるポイントをレクチャーし、私が面接官となり模擬面接も行いました。Tさんは飲食店で接客業を経験しているだけあり、人当たりが良く礼儀もしっかりしています。経理業務のスキルについては、それほど高度な業務を経験していないこともあり物足りなさがありましたが、人柄の良さで十分にカバーできる範囲でした。最後にTさんには、「自信を持って本番に臨んでください」と伝ました。
3次面接に進む前に急きょ2.5次面接が設定される
同社の場合、通常は3次が最終面接になります。1次面接でTさんは、「人柄が良く、会社の社風にもマッチしそうだ」という評価を得て、2次面接へ進むことに。この2次面接での評価も上々でしたが、会社側は3次面接に進ませる求職者の絞り込みに苦慮することになったようです。その結果、同社から「現段階では3人とも優劣が付けられないので、3次面接を実施する前に2.5次面接を行いたい」という連絡がありました。
2.5次面接の実施をTさんに伝えたところ、「やはり自分は決め手に欠けるんですかね」と少し落ち込んだ様子でした。そこで「先方が3次面接を行う前に確認したいことが出てきたということです。決してTさんの評価が低いわけではありません」と励ました上で、再度一緒に面接対策に取り組みました。
2.5次面接でTさんは、「入社したら、部下をしっかりマネジメントできるように自分の能力を磨いていきたい」こと、そして「定年まで長く働きたい」という思いをきちんと語ることができたようです。Tさんは2.5次面接、そして3次面接を突破し、現在は新たな環境で生き生きと働かれています。