ビジョンを明確にし、経理未経験からのポテンシャル採用

Y.Tさん 20代 男性
経理
転職前
- 勤務先 /
- コンサルティング会社
- 職 種 /
- コンサルタント
- 年 収 /
- ――
転職後
- 勤務先 /
- 会計事務所
- 職 種 /
- 経理
- 年 収 /
- 310万円
POINT 転職成功のポイント
会計関係の資格や英語力はあったが、実務経験はほぼゼロ
転職活動をしながらも、将来的なキャリアには迷いがあった
エージェントと一緒にキャリアビジョンを練り、進路を定めた
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ポテンシャル採用をしてくれる事務所を探す
Tさんは大学を卒業し、アルバイトをしばらく続けた後、会計のアウトソーシング事業などを行う会社に入社。庶務や法務の業務を担当していました。その後は同僚と店舗コンサルティングの会社を設立。ラーメン店の経営などに携わっていましたが、今後は経理職としての専門性を磨いていきたいと、ジャスネットにご登録されたのは29歳の時でした。
その時点でのTさんの経理職としての実績は、ほぼゼロ。しかし、友人と会社を立ち上げたことからも分かるように、バイタリティーはあります。また、日商簿記2級の資格をお持ちで、BATIC(国際会計検定)はコントローラーレベルのスコアを獲得しています。さらにTOEICも800点以上のスコアと、英語力も備えていました。そこで会計に関する一定の知識や英語力があることを武器にしながら、ポテンシャル採用をしてくれる事務所を探すことにしました。
実務経験を積まなければ、資格だけでは市場価値は高まらない
Tさんは、経理職に就きたいという希望ははっきりしていたものの、将来的なキャリアプランはまだ定まっていない様子でした。転職活動を始める一方で、2、3年のうちにアメリカに渡ってUSCPA(米国公認会計士)の資格を取得したいとも話されていました。
資格を取るということは、その後のキャリアにプラスになりますし、自己研鑽は続けていくべきです。しかし実務経験がないままでは、なかなか市場価値は高まりません。そこで私は、実務を積みながら勉強することを提案しました。
それを実現するため、Tさんに紹介したのは、外資系の会計事務所です。この事務所は外資系企業を多く抱えているため、Tさんが得意とする英語を活かせるのではないかと思ったからです。
エージェントと一緒にキャリアビジョンを再確認
経理の実務に携わったことがないというTさんにとっては、仕事に対する思いや姿勢、人柄を先方にアピールすることが最も重要になります。しかしTさんのこれまでの経歴を見ると、長期間に渡るアルバイト生活や、友人との起業経験などキャリアに一貫性がないことから、先方に「すぐに辞めてしまうのでないか」といった不安を持たれる可能性がありました。こうした不安を払拭するためには、面接の場面で「自分は今後キャリアをどう積み上げていきたいのか。そしてこの会計事務所に入って何がしたいのか」を、明確に相手に伝えられることが大切になります。
そこで私は、面接対策として、Tさんと今後のキャリアビジョンを再確認することにしました。前述したようにTさんはUSCPAの資格を取りたいとお考えです。そこで「35歳をひとまずのゴールに設定し、そこまでは実務と資格取得のための勉強を並行して行いながら、市場価値を高めていく」ことを目標にしました。こうしてキャリアビジョンを明確にしておけば、面接時に先方から深い質問をされたときにも自信を持って自分の考えを答えることができます。
Tさんはようやく道が定まり、新しい職場で第一歩を踏み出しました。これからの成長とご活躍を楽しみにしています。