スキル不足で書類や面接が通らず苦労の転職

S.Aさん 30代 男性
経理
転職前
- 勤務先 /
- 医療・福祉関連会社
- 職 種 /
- 経理
- 年 収 /
- 410万円
転職後
- 勤務先 /
- IT関連会社
- 職 種 /
- 経理
- 年 収 /
- 480万円
POINT 転職成功のポイント
前職ではスキルアップが望めなかったため転職を決意
経験年数は十分でもスキルとして評価されず、転職活動は苦戦
エージェントが人柄重視の求人を発掘し、登録者に紹介
経理の転職事例 最新記事
「Accountant's magazine」最新号
- 会計士の肖像
会計人の人生観・仕事観を紹介 「アカウンタンツマガジン」最新号

-
事務所探訪スタートアップ会計事務所
-
経理・財務最前線ワイデン+ケネディ トウキョウ
-
The CFOGMOフィナンシャルホールディングス株式会社
-
熱き会計人の転機株式会社新生銀行 監査役/株式会社トップス 取締役
-
コラム大原大学院大学 会計研究科 教授
業務が細かく限定されていたため、スキルアップができない
Aさんは、前職の会社に8年ほど勤めていました。その会社では、経理職の中でも担当する業務が細かく限定されていたため、スキルアップが難しい環境でした。30代半ばに差しかかり、今後のキャリアに不安を感じたAさんは、スキルアップと年収アップが望める会社を希望し、転職活動を開始されました。
Aさんの前職の業務内容は売掛金管理など、日常の経理業務が中心で、マネジメントの経験もありませんでした。本来は8年間も経理に携わっていれば、業務の幅がもう少し広がっているものなのですが、前職の職場の特性を考えればやむを得ないことでした。
転職活動でもこれがネックとなり、苦戦することになりました。ご紹介できる会社数自体も多くはなく、ご応募いただいても書類選考や面接で落ちてしまうことが続きました。
ポジションアップはできないが、スキルアップにはつながる求人
そんな時に新しく入ってきたのが、あるIT企業の求人でした。同社の経理部には、あまりスキルが高くない若手社員が2名働いており、マネージャーの下でこの若手社員の教育担当になってくれる人材を求めていました。私は「これはAさんが適任だ」と考えました。
この求人では、マネージャーの下で働くことが条件になっており、ポジションアップは期待できません。そのため転職先ですぐに昇進を望む人にとっては、あまり魅力的な求人とはいえませんでした。その点Aさんは、ポジションアップというよりも、スキルアップを望んでいました。また、同会社は上場準備をしていることもあり、その経験が積めるだけでなく、将来的に年次決算はもちろんのこと、連結決算業務や開示業務にも携わる必要が出てくるなど、スキルの幅を広げていくことができます。
またAさんは、面倒見の良さそうな性格の方でしたので、若手社員の教育係としても合っているのではないかと思いました。
先方のニーズをつかめていたから、自信を持ってAさんを推薦
今回、自信を持ってAさんを先方に推せたのは、先方のニーズをあらかじめつかめていたからです。私は以前から同社と付き合いをさせていただいており、今回の求人が出てきた時も、すぐに連絡をとり具体的に求めている人材について、「目線合わせ」をしていました。スキルよりも人柄を重視していることも分かっていたので、Aさんなら、と思ったのです。
Aさんはスキル面での課題をクリアできれば、人柄面では非常に魅力的な方でした。面接は順調に進み、無事内定を得ることができました。年収も前職の会社と比べて大幅にアップしました。今は2人の若手社員の教育係を務めながら、スキルアップに励んでいるようです。