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1/31 源泉徴収票の交付

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源泉徴収票の交付~年末調整の手続き

前年の源泉徴収票の交付は通常翌年1/31までには行われるものです。なお、源泉徴収票の交付は年末調整の手続きの一部であるため、年末調整の概略についても解説したいと思います。

年末調整ってどうして行うの?

年末調整とは、給与の支払を受ける一人一人について、毎月の給料や賞与などの支払の際に源泉徴収した税額とその年の給与の総額について納めなければならない税額(年税額)とを比べて、その過不足額を精算する手続きをいいます。なぜ、毎月源泉徴収されているのに月の源泉徴収税額合計と年税額がズレるのでしょうか? このズレの要因としては以下の三つが考えられます。

まず一つ目は、年の途中で扶養親族等が変更になっても、その変更後の給与の支払分から源泉徴収税額を修正するだけで、当年1月にさかのぼって各月の源泉徴収税額を修正することがないから。二つ目は、給与所得から控除されるべき社会保険料が、給与支払時には簡便的に給与の収入金額から控除されていること(「源泉徴収税額表」はその月の社会保険料等控除後の給与等の金額が○○円以上~○○円未満と幅があります)。三つ目は、配偶者(特別)控除、生命保険料控除、地震保険料控除などは、年末調整の時に計算されるためということがあげられます。

年末調整の利点は、サラリーマンであれば、この年末調整の手続きにより源泉徴収税額と正しい年税額との過不足の精算は会社との間ですでに完了しますので、改めて3月に個人の確定申告をする必要がないことです。

年末調整の具体的な手続き

まず年末調整の事前準備として、従業員から「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書(資料1)」、「給与所得者の保険料控除申告書(資料2)」、「給与所得者の基礎控除申告書兼給与所得者の配偶者控除等申告書兼所得金額調整控除申告書(資料3)」及び「給与所得者の(特定増改築等)住宅借入金等特別控除申告書(ある人のみ)」を受領し確認を行います。
従業員数の多い会社では、年末調整に多大な時間がかかることから、一定の締め切り日を定めて全従業員に上記書類の提出を求めています。

次に上記提出資料と各従業員の賃金台帳から、

  • ①「給与所得控除後の給与等の金額」の計算後、所得控除を減算
  • ②給与所得金額を算出し「算出所得税額」を計算。ここから税額控除を減算
  • ③「年税額」が計算されます。

→過不足額の精算と納付がなされます。過不足額の精算のしかたは、当年最後の給与支払時に給与等の支払額に加減算する方法、精算額の還付・徴収を行う方法などがありますが、どの方法をとるかは会社の方針で決めることになります。そして最後に、各従業員に「給与所得の源泉徴収票(資料4)」を交付します。

資料1)給与所得者の扶養控除等(異動)申告書

資料1

資料2)給与所得者の保険料控除申告書

資料2

資料3)給与所得者の基礎控除申告書兼給与所得者の配偶者控除等申告書兼所得金額調整控除申告書

資料3

資料4)給与所得の源泉徴収票

資料4

年末調整の段取りは予め決めておきましょう

年末調整は、年末の忙しい時期に短期間で行わなければならないので、事前に必要な書類を従業員から受領しておくことが大事です。また平成28年(2016年)1月からのマイナンバー制度の導入により、年末調整資料の収集にも個人情報保護の観点から従前以上の慎重さが求められます。経理に関わる方はどのように対応していくのか再度確認しておく必要があるでしょう。

【参考】
  • 年末調整のしかた(令和5年分) 国税庁