買掛・支払管理の仕事内容
どんなお仕事なの?
会社が商品や製品を販売し「売上」をあげるためには、その前提として商品や原材料を外部から購入しなければなりません。
このように販売のための商品や製品を作るための原材料を購入することを「仕入」といいます。
この「仕入」に関係する業務は会社の業種や規模などによって様々ですが、大まかな流れは以下のようになります。
①仕入先の会社に商品・原材料を注文する
②仕入先より商品・原材料を受け入れ、検収する
③仕入先から請求書が届き、内容を確認する
④請求書に基づき、仕入先へ代金を支払う
⑤受け入れた商品・原材料の在庫管理を行う(入出庫記録、実地棚卸など)
買掛・支払管理のお仕事では、この中の③と④に関わる業務を行います。
具体的には、まず③で届いた請求書の控えを元に仕入の会計計上を行います。
同時に仕入先に支払う代金のツケである「買掛金」を計上し、「買掛金台帳」や「仕入先元帳」を用いてその買掛金を管理します。
買掛金管理の内容としては、期日内に請求通りの金額を支払っているか確認し、支払った買掛金についてはそれを取り崩す会計処理を行います。 また、買掛金が正しく支払われていなかったり残高に不備があったりする場合には、原因を追究してしかるべき対応を行います。
どんなスキルが必要?
仕入を計上するタイミングに関しては、「受取基準」「検収基準」など会計上いくつかの基準が認められているので、自社がどの基準を採用しているかを把握しておかなければなりません。
そして同時に、その採用している基準ではいつのタイミングで仕入の計上を行うのかについても理解している必要があります。
買掛金管理については特別な知識は求められませんが、仕入先によって支払条件(振込手数料の負担、値引き、割戻しなど)が異なることもあるので、それらを認識しておかなければなりません。
仕事のやりがい、厳しさなどは?
仕入の計上は売上原価・製造原価の算出の元となる重要な処理です。
仕入の処理に不備があると最終的な利益の額にも大きな影響を及ぼすことになるので、その責任は小さくありません。
また仕入に関しては、架空・水増し発注などにより不正の温床となることがあります。
担当者はただ請求書の通りに処理するだけでなく、特定の仕入先への発注が突然増えるなどの異常を迅速にキャッチして不正な支払を未然に防ぐなど、会社に損害を及ぼさないように注意深く業務にあたりましょう。
買掛金管理については、もし買掛金の支払が遅れたりして仕入先の信頼を失い商品・原材料の購入ができなくなると、会社の活動自体がストップすることにもなりかねませんので、常に正しく支払われるように心掛けていく必要があります。
次のステップは?
月次決算や四半期・年次決算に関わる業務へのステップが相応しいのではないでしょうか。
仕入の計上や買掛金の支払は月末・月初に業務の集中することが多く、特に月次決算とは深く関わってきますので、次の段階として進みやすいと考えられます。