売掛・売上管理の仕事内容
どんなお仕事なの?
会社では商品・製品の販売やサービスの提供を行い、その見返りにお客様から代金を受け取ります。
このようにして会社が得た「稼ぎ」のことを「売上」といいます。
この売上に関連する業務は、会社の業種や規模などによって様々ですが、会社間の取引(B to B)の場合は概ね次のような流れになります。
①得意先の会社から商品等の注文を受ける
②注文のあった商品等を得意先の会社へ発送し納品する
③得意先の会社へ代金を請求する
④得意先の会社から代金を回収する
売掛・売上管理のお仕事では、この中の③と④に関わる業務を行います。
具体的には、まず③で請求書発行業務担当者が作成・送付した請求書の控えを元に売上の計上処理を行います。同時に得意先に対する代金のツケである「売掛金」を計上し、「売掛金台帳」や「得意先元帳」を用いてその売掛金を管理します。
売掛金管理の内容としては、期日内に請求通りの金額が回収出来ているかの確認を行い、もし正しく回収出来ていない場合には、担当の営業社員に確認するなど適切な対応をします。
どんなスキルが必要?
売上を計上するタイミングに関しては、「出荷基準」「引渡基準」など会計上いくつかの基準が認められているので、自社がどの基準を採用しているかを把握しておかなければなりません。
そして同時に、その採用している基準ではいつのタイミングで売上の計上を行うのかについても理解している必要があります。
売掛金管理については特別な知識は求められませんが、得意先によって入金方法(銀行振込、手形・小切手など)や条件(振込手数料の負担、値引き、割戻しなど)が異なることもあるので、それらを認識しておかなければなりません。
仕事のやりがい、厳しさなどは?
損益計算書でも「売上高」が一番上に表示されているように、売上はまさに会社の業績の根幹です。 ですので、売上計上の仕事は経理業務の中でも特に会社の業績にダイレクトに関わってくるものになります。 もし計上時期の誤りなどがあれば、いったん発表した財務諸表を修正することになったり、税務上修正申告が必要になったりします。
売上計上のタイミングについては利益操作の温床になることも多く、監査や税務調査でかなりシビアに見られる部分でもありますので、担当者は責任重大ですが、その分やりがいのある仕事であるとも言えます。
またたとえ売上が順調でも、代金が回収出来なければ会社はいずれ資金不足で立ち行かなくなります。売掛金管理の担当者は得意先が多いほど仕事も大変になりますが、やはり会社にとっては非常に大切な業務ですので、自覚を持って取り組みましょう。
次のステップは?
月次決算や四半期・年次決算に関わる業務へのステップが相応しいのではないでしょうか。 売上の計上や売掛金回収の確認は月末・月初に業務の集中することが多く、特に月次決算とは深く関わってきますので、次の段階として進みやすいと考えられます。