「公認会計士の有資格者」という強みを生かした転職
S.Sさん40代以上女性
転職前
- 勤務先コンサルティング会社
- 職 種税務
- 年 収500万円
転職後
- 勤務先製紙会社
- 職 種経理
- 年 収530万円
Sさんは公認会計士の資格を持っていますが、経理よりも税務の経験の方が長い方でした。それは、資格取得後、監査法人で3年間ほど働いた後に上場企業に経理職として転職したものの、長期の治療を要する病気になったため半年で退職。復帰後は税務コンサルティング関係の会社で働いてきたからです。
しかし税務関係の仕事を続けるうちに、経理職に対する思いが再び強くなってきました。特に会社の経営判断に大きな影響をもたらす管理会計の仕事に就きたいと考えるようになり、転職活動を開始することに。マネージャー職を重荷に感じており、スタッフ職での採用を希望していました。
企業が40代を採用する場合、多くはマネージャー職として働きを期待します。しかし、Sさんはそれを望んでいないことから、転職活動は難航することに。半年ほど上場企業で経理業務に就いた経験はありましたが、日常的な経理の業務が中心であったことから、年齢の割に経験が浅いこともウイークポイントとなりました。
そんな中、紹介できる上場企業が見つかりました。同社は公認会計士の有資格者を求めており、資格があれば経理職としての経験は重視しないという方針。以前、当社から紹介した公認会計士の方が非常に優秀だったため「有資格者であれば、すぐに会社の経理のやり方をキャッチアップしてくれる」という考えを持っていました。
しかし問題は、先方はマネージャー職として働いてもらえる人材を求めていたこと。ちなみに国が民間企業の女性管理職比率の引き上げを目標として打ち出している中で、同社も同様の方針を採っており、「できれば女性の方に来ていただけるとありがたい」とのことでした。
同社であれば、Sさんの経歴でも内定を得られる可能性があります。しかし、Sさんはマネージャー職を望んでいません。そこで私はSさんと対話することに。Sさんは「管理職としての役割を期待される年齢になっていることは理解しています。腹をくくるべきなのでしょうね。ただ経理経験が浅い状態で、メンバーを束ねる立場に立つのは不安です」と胸のうちを明かしてくれました。
私は先方に「いきなりマネージャー職として採用するのではなく、スタッフ職として一定の経験を積んで、Sさんが自信をつけてから昇進させるのは難しいですか」と交渉。すると先方は検討の上、「それでも構いません」という回答がありました。しかも、Sさんの不安を取り除くために、通常の面接ではなく、会社の雰囲気や入社後のキャリアプランについてざっくばらんに話し合えるカジュアルな面接の場を設けてくれました。
この面接が決め手となり、Sさんは「この会社で働きたい」という気持ちを固めました。一方先方もSさんの真面目な人柄や会計の知識の高さを評価。こうしてSさんは再び経理職として歩み出すことになったのです。
A.Aさん 40代以上
女性 公認会計士
Y.Mさん 20代
男性 公認会計士
T.Sさん 30代
男性 公認会計士
I.Rさん 40代以上
男性 公認会計士
S.Sさん 40代以上
女性 公認会計士
Y.Tさん 20代
男性 公認会計士
H.Kさん 30代
男性 公認会計士
T.Eさん 20代
男性 公認会計士