■ 関西の会計事務所の特徴

1事務所あたりの平均職員数は、東京が6.3名に対し、大阪では4.2名とやや規模が小さめの事務所が多い傾向にあります（※経済センサス-基礎調査参照）。

関西地域は首都圏に比べて事務所数や経済規模は小さいものの、日本を代表する大企業が多く存在しています。地域密着型の事務所が多い一方、上場企業や大手企業の顧問先を持つ事務所も少なくありません。

東大阪市に代表されるように、中小企業が多く集まる関西地区では、オーナー経営者向けの事業承継や資産税に特化した事務所が多くあります。また、医療分野など特定の業界に特化した事務所も多く、ウェブサイトではわかりにくい独自の特徴を持つ事務所もあります。

また首都圏と比較して、外資系企業をクライアントに持つ事務所、語学力を必要とされるような事務所は少ない傾向にあります。

■ 全国展開する事務所の状況

BIG4をはじめ、全国展開している事務所も大阪を中心に拠点を構えていますが、東京事務所に比べて職員数は少なく、その分、業務範囲が広いことが特徴です。上場企業から資産税、税務コンサルティングまで、幅広く経験が積めるのも魅力の一つです。

また、関西発で全国展開をしている地場大手の事務所も多くあります。上記のような地域特性があり、規模の大小・業務内容（幅広い業務、専門性の高い業務）など様々あります。

■ 成長している会計事務所の特徴

弊社がお取引している中で、特に業績を伸ばしている事務所の共通点は、「サービス業」という視点を持ち、顧問先に対応していることです。

税理士業務は「税務」に関するものが中心ですが、顧問先の経営課題は税金にとどまらず、人材育成や採用、売上・利益の向上など多岐にわたります。これらの相談にも積極的に対応する事務所は、顧問先との信頼関係を築き、成長を続けています。

また、クラウド会計やチャットアプリを活用した「DX」化を進める事務所も増えており、特に若い経営者が多い企業では、そのような事務所が支持を集めています。

■ 会計事務所の労働環境は改善の傾向

かつては長時間労働が常態化していた事務所も多くありました。昨今の社会情勢を受けて、残業がほとんどない事務所や、残業代が全額支給される事務所、人事・評価制度が整った事務所など、労働環境が改善された事務所が増えています。

■ キャリアパスの選択肢

会計事務所でのキャリアパスは多岐にわたります。

資格を取得して所長や独立を目指す、規模の大きな事務所や経験豊富な事務所に転職する、または税務知識を活かして上場企業などの事業会社に転職するなど、様々な選択肢があります。

■ 会計事務所の転職難易度の変化

BIG4を含む会計事務所への転職難易度は、数年前と比べて低下傾向にあります。

専門職を志す方が減少し、事業会社への転職が増えているため、業界全体で慢性的な人手不足が続いていることが理由の一つです。そのため、未経験者の採用にも積極的な事務所が増えており、会計・税務分野でのキャリアを目指す方にとっては、敷居の低い業界となっています。

■ 会計事務所の選び方

会計事務所に転職を考える際、ウェブサイトだけでは他社との違いがわかりにくいかもしれません。

事務所選びのポイントとしては、下記のことが重要です。

これらの情報は面接時に確認することが大切ですが、聞きにくいこともあるかと思います。

弊社では全国展開する大手や地場大手、特化型事務所など、多くの求人を取り扱っており、各事務所の特徴やキャリアパスについて熟知しています。転職を考える際には、弊社のような専門エージェントに相談するのも一つの方法です。