関西エリアは長い歴史を持つ製造業が盛んで、自動車、電機、精密機器などの大手メーカーが多く存在する、東京に次ぐ経済圏です。大阪を中心に、京都、兵庫などでも製造業の上場企業が数多く見られます。
そんな関西エリアで上場・グローバル企業へ経理職として転職するためには、何が必要なのでしょうか。ここでは多数の転職者をサポートしてきた関西のエージェントが、その魅力とリアルな転職動向についてお話いたします。
【関西上場・グローバル企業】経理の転職、その魅力と動向
ジャスネット関西支社&ジャスネットキャリア編集部
関西エリアは長い歴史を持つ製造業が盛んで、自動車、電機、精密機器などの大手メーカーが多く存在する、東京に次ぐ経済圏です。大阪を中心に、京都、兵庫などでも製造業の上場企業が数多く見られます。
そんな関西エリアで上場・グローバル企業へ経理職として転職するためには、何が必要なのでしょうか。ここでは多数の転職者をサポートしてきた関西のエージェントが、その魅力とリアルな転職動向についてお話いたします。
全国にある上場企業の数は約4,000社。そのうち大阪、京都、兵庫の関西エリアには約630社があります。その中でも関西には、圧倒的にメーカーが多いのが特徴です。
代表的な上場企業としては、
大阪:パナソニックホールディングス、クボタ、大和ハウス、など
京都:任天堂、京セラ、村田製作所、など
兵庫:川崎重工業、住友ゴム工業、神戸製鋼所、など
武田薬品工業、ロート製薬など有名な製薬メーカーも関西発祥が多く、東京とのダブル本社にしている企業もあります。
グローバル企業は、とりわけ製造業が多く、業績も安定している企業が多い印象です。元々慎重な採用が多い傾向にありましたが、少子化の影響もあり、積極経営(M&A、海外展開)、会計制度変更、管理会計の高度化、コスト管理の徹底などもあり、積極採用に転じている企業も多くあります。
関西エリアでの求人は「大阪(市内・それ以外)」「京都」「兵庫」が多くなります。また上場企業もさることながら、東大阪を中心に、グローバルニッチと呼ばれる、規模は小さいながらも世界的シェアを持っている会社が多くあります。
上場企業の経理は、未上場の企業とそもそも会計基準が違います。
特に規模の大きな上場企業については、業務が細分化されており、社内でジョブローテーションをすることで専門特化した経験を積むことができます。連結、開示、海外子会社管理など、一社で様々な経験を積みたい人におすすめです。
また2025年3月より、プライム市場では決算情報を英文で開示するよう義務付けられました。プライム上場企業の多くは、海外に積極的に展開しており、これらの企業を目指される方は、経理スキルは元より、より一層の英語力が求められるようになるでしょう。
上場企業の経理経験に加えて、以下のようなメーカーならではの経験を積むこともできます。
関西エリアの経理職の年収ですが、上場・グローバル企業の場合は一般的な年収の相場よりも高く設定されています。あくまで参考程度ではありますが、になると思います。
そのほかにも充実した福利厚生や手当、スキルアップのための研修プログラムなども魅力ではないでしょうか。
上場・グローバル企業では人事制度、福利厚生が整っている企業が多く、安定して働くことができます。また、企業規模も大きいため、子会社等多数保有しているケースも多く、海外赴任や国内転勤等の可能性も高いです。そのため、専門的な知識、経験を積むことができます。
また、今後転職を検討した際も、その専門性と高いスキルは、多くの企業から評価されます。
2023年の大阪の有効求人倍率は1.10倍となり、コロナ禍以降ゆるやかな回復を続けています。また上場・グローバル企業に関しては新卒採用が堅調ではありますが、若手の退職者増、業績拡大に伴う増員等で、専門職である経理含む経営管理職は積極的に中途採用を行っています。
求人条件としては、若手のポテンシャルから即戦力を求める傾向が強く、上場企業はもとより、未上場での経理経験者や税理士法人・会計事務所での勤務経験者も積極採用しています。また、経理未経験であっても、高いポテンシャルが認められる場合、未経験でも採用されるケースも。
マネージャークラスの採用になると、公認会計士、税理士等の専門的な知識と経験、同程度規模の実務経験を活かせるポジションとなります。その他、原則転勤のない上場企業の案件等も多く目にします。
前述のとおり、関西地区は製造業が多く、スキル面では製造業での経験は歓迎されます。また、DX化の流れに伴い、ITスキルの高い方も求められています。
グローバル企業では、国内外含め転勤の可能性があることが多いと言えます。
採用面での傾向としては、大阪市内に関しては企業それぞれで、国籍なども問わないなど多様になってきています。
神戸(兵庫)では、大阪よりも採用基準が若干優しい傾向があり、京都に関しては高いスキルを求めグローバル基準に合わせて採用を進める傾向があります。ただ、京都においては外国人の採用に関しては二の足を踏む企業が多い印象です。他府県出身者に対しては、この限りではありません。
中途採用の求人条件として「メーカー経理の経験」を求めるところも少なくないため、やはり関西圏での転職においてメーカー企業は不動の人気を誇ることになります。
関西の経理職の転職市場で求められている人材ですが、基本的な経理・財務の知識に加えて、以下のような方が高い評価を得ています。
経理としてのスキルだけではなく、それにプラスした能力がある方が好まれます。面接では「社内での業務改善に関わってきた」「本社と工場の人たちをつなぎ、交渉する立場であった」など、今までの経歴でアピールできる部分を探しましょう。
関西において、経理の未経験者が転職を成功させるには、上記の(1)~(4)をまず念頭に置いた上で、下記4点に留意していただければと思います。
これらの内容は、ご自身で対応するのも限界があると思いますので、転職エージェントに登録することがオススメです(専門特化型への登録をオススメします)。
ジャスネットは経理未経験者からご経験者まで、その方の強みを分析し、多数の上場・グローバル企業への転職をお手伝いしてきました。ここでは一例として、上場企業・グローバル企業の経理職へ転職した成功例をご紹介します。
◆20代後半 男性
USCPA取得・経理未経験→上場グローバル企業(勤務地:大阪)
年収:(転職前)380万円 →(転職後)410万円
ポイント:海外での営業経験もあり対人対応力も高く、USCPAを取得していたことも高評価。
◆20代後半 女性
約10億円規模の上場ベンチャー企業経験者→約5,000億円規模上場企業(勤務地:兵庫)
年収:(転職前)500万円 →(転職後)480万円
ポイント:ハードな環境下で新しい業務にも前向きに取り組み、短期間で決算までの経験を積んでいる点が高評価。
◆30代前半 男性
簿記資格なし・金融機関出身者→上場企業(勤務地:大阪)
年収:(転職前)590万円 →(転職後)500万円
ポイント:知識のキャッチアップが早く決算書を読めることに加え、銀行で培った調整力、折衝力もある点が高評価。
◆30代前半 男性
未上場経理経験者→大手上場企業(勤務地:大阪)
年収:(転職前)385万円 →(転職後)440万円
ポイント:決算取りまとめまでを経験。業務効率化等積極的に行動されていたことが高評価。
◆30代前半 女性
TOEIC850点以上・コンサルティング会社経験者→上場グローバル企業(勤務地:大阪)
年収:(転職前)600万円 →(転職後)550万円
ポイント:TOEIC850点以上で、会計系のシステム会社で導入支援を行っており、これまで計数管理等の経験もあったことが高評価。
◆40代後半 男性
グローバルメーカーの上場子会社経験者→上場メーカーの経理部長(勤務地:関西地区)
年収:(転職前)850万円 →(転職後)800万円
ポイント:過去グローバルメーカーの経理経験が豊富で、企業が求めているスキルにマッチしている点が高評価。また、偶然ではあるが、勤務先の至近距離にお住まいだった点も採用を後押し。
いかがでしたでしょうか?これら関西ならではの現状や傾向を把握・理解することが、転職成功の秘訣ではないかと思います。
当社は関西に根付いて15年超の実績があり、多くのクライアントを抱えております。経験豊富な方からキャリアチェンジをお考えの方まで、専門特化している当社ならではのサービスを提供させていただきます。
詳細な企業情報、採用傾向、効果的な面接対策、今後のキャリアパスに至るまで、幅広くご支援させていただきます。
業界最大手プラント関連メーカーにてルート営業を3年経験。
その後、ITベンチャーの創業メンバーとして転職。
新規開拓・代理店営業・営業部門責任者を経て、設立5年目に東証マザーズ上場を経験。IPO後は、ファンドを活用した、MBOによる独立、M&Aなど経験。
2005年より人材紹介及び企業内研修ビジネスの会社に転職。5年間勤務。エージェント、紹介事業部長兼取締役を歴任。独立を経て、現職に参画。現在、関西支社長
某ヘッドハンティングサイト 管理部門大賞受賞経験
上場経験2回
WEBサイト『ジャスネットキャリア』に掲載する記事制作を行う。
会計士、税理士、経理パーソンを対象とした、コラム系読み物、転職事例、転職QAの制作など。
編集部メンバーは企業での経理経験者で構成され、「経理・会計分野で働く方々のキャリアに寄り添う」をテーマにしたコンテンツ作りを心がけていてる。