東海エリア(名古屋)の事務所インタビュー

事務所インタビュー(みらいコンサルティング名古屋支社)

多様な強みをチームで発揮するプロ集団

みらいコンサルティング名古屋支社

「サファリパークに新たな仲間がやってきた!」名古屋支社が独自で発行している会社パンフレットには、冒頭にこのような文字が躍っている。

何とも愉快な事務所を連想してしまうが、自らを「サファリパーク」と比喩するその真意は、さまざまな特技(スキルや知識)を持った人材が一つのチームを組むことで、あらゆる角度からクライアントの経営課題を解決に導く、という考え方が根底にある。

そもそもこの名古屋支社の成り立ちが興味深い。
支社長の佐古田氏は元々大阪支社で活動していたが、6年ほど前、名古屋にも拠点をつくるため、出張ベースで新規開拓を行っていた。その時知り合った鈴木氏と意気投合し、鈴木氏の事務所に間借りしたのが名古屋支社の始まりである。

当時鈴木氏には、生き残りをかけて競争している中堅中小企業経営者の受け皿となるサービスメニュー(選択肢)を会計事務所業界(コンサルティング業界)が提示できていない、という問題意識があった。
鈴木氏が主宰する旧さむらいアソシエイツグループは、そんな問題意識のもと、「地域金融機関と提携できる組織づくり」を目標に行動しており、この「問題意識」と「目標」が名古屋地区の開拓を目指す佐古田氏の課題と合致した。

名古屋の地域金融機関との提携で先行する佐古田氏と、実働部隊(スタッフ)を持つ鈴木氏との関係が急速に深まっていったのは、自然な流れといえよう。
時を同じくして、旧さむらいアソシエイツグループとの経営統合を模索していた旧伏見綜合税理士法人と旧和田会計事務所が「街の会計事務所連合」を組み、監査法人の流れを組むみらいコンサルティンググループと、中堅中小企業のためのコンサルティングファームを作ったのだ。
名古屋支社はこうした背景をもって産声をあげたのである。
そこにさらに社労士法人も加わり、人材採用を積極的に行い、今では従業員数50名を超える東京本社の次に大きな組織となっている。

複数の事務所や企業が合併後に文化や風土の違いによって軋轢が生まれることはありがちな話だが、「小さな事務所ではできなかったことを(一緒になることによって)できるようにしていく」という志がすべての根底にあるため、文化や仕事のやり方に違いはあれど、「どうしたらよりよくなるか」を考える共通認識があるという。

だから互いの違いを否定するのではなく、むしろ相乗効果を生み出そうとすることによって加速度的な成長を実現できたのだ。

この考え方はクライアントへのサービスの質にも現れており、税理士法人、社労士法人、株式会社といった組織で個別に動くのではなく、合同で機能的なチームを組むことによって、クライアントのあらゆる課題解決を目指している。一般にコンサルティングの世界では、コンサルタントや税理士などが個別に課題解決にあたる。しかし複数の専門家が個別に関わると、それぞれの間で利害の不一致が生じる場合が多く、クライアント自身が「意見の調整」をしなければならなくなる。

一方で、みらいコンサルティングでは税務、労務、法律、経営などさまざまな専門家が同じチームにおり、それぞれが「部分最適」の視点で解決にあたるのではなく、すべてのスタッフが「全体最適」の視点で経営課題の解決という一つの目標に向かってサービスを提供する。例えばクライアントがどの専門家に相談したらよいのか分からない場合も、担当者が窓口になり「全体最適」の視点で社内の専門家と調整を図る。これにより、単なる専門家の寄せ集めではないチームコンサルティングならではのシナジー効果を生むことができるのだ。クライアントの満足度が高いのも頷ける。

また、企業の成長ステージに応じたサービスを提供できることも強みであり、事業承継などで第2創業記を迎えた中小企業の成長をあらゆる角度から支援するため、名古屋支社独自のサービスとしてセールスプロモーション支援を行っている。

人材採用に関しても基本的に違う考え方や強みを受け入れる文化があるので、中途採用で多様な強みを持った人材が集まりやすいそうだ。
「少し極端な言い方ですが、基本方針に抵触しなければ何にチャレンジしてもよいといった柔軟な環境ですからね。自分の得意なこと、やりたいことは何でもやっていただければと思っています」と佐古田氏は言う。
今までの経験を活かしながらも、更なるチャレンジをしていきたい、成長し続けたいという人材にはとても働きやすい環境であろう。
採用時に求める人物像は「今までやってきたもので満足してしまう人ではなく、一緒に高め合える、高め合おうとする人」「あとはやはりチームプレイができる人」と佐古田氏。
また、「全体最適」を重視しているため、個人に目標は付けずチーム全体で目標設定をするなど、評価も工夫をしている。

今後のビジョンは、組織がもっと大きくなっていっても「チームとしてコンサルティングを提供できる」体制を続けていきたいという。
「他のコンサル会社さんは、部署で個別対応しているのに対し、うちは各部門から適切な人材を集めてチームを組み、プロジェクトで問題解決に取り組んでいくというところで特徴を出しています」と旧和田会計事務所の和田氏。

現在、組織は名古屋支社全体でいうと男女比6:4、中途採用が多いので20代は少なく、30代から40代がコアの層になっており、なかには60代の方も働いている。
それぞれのライフステージに対応するため、産休や育休などもしっかりと整備されており、男女問わず長期勤務できる体制が整えられている。

多様な強みや考え方を持った専門家がチーム力を発揮するプロ集団、相乗効果により今後もますます成長を遂げていくことだろう。

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