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タックスヘイブン対策税制は税制改正でどう見直されたか

2017年9月25日

租税回避地(タックスヘイブン)を利用した税逃れへの対応は全世界的な課題。日本でもタックスヘイブン対策税制と呼ばれる、海外子会社との所得合算制度があります。同制度は、平成29年税制改正で、さらに規制が厳格化されるなどの改正が行われています。国際税務への影響が大きいため、改正の概要についてみていきましょう。


トリガー税率を大幅に見直し

タックスヘイブン対策税制は、海外子会社へ所得移転を行うことによる租税回避を規制するため、一定の条件で親会社と所得を合算するもの。平成29年度税制改正では、海外子会社が課税される現地の実効税率で合算の有無が決まる、いわゆる「トリガー税率」が大幅に見直されています。

現在のトリガー税率は、海外子会社の租税負担割合が20%以上でトリガー(引き金)となり、合算の対象にならないもの。しかし世界的な法人税下げ競争の中、低税率国の線引きは困難。イギリスの法人税引き下げに際し、トリガーを変更したこともあり、新たな基準が必要との声がありました。そこでBEPS(税源浸食と利益移転)プロジェクトの考え方を取り入れ、事業内容などの実質的な基準に変更されたのです。

合算対象となる海外子会社は?

新タックスヘイブン対策税制では、経済合理性のある事業活動を行う「経済活動基準」に適合する会社であれば、合算課税されるのは金融所得や実質的活動のない事業から得る 「受動的所得」のみ。経済活動の実体のある事業から生まれる「能動的所得」については、税率にかかわらず合算対象外となっています。

また、租税負担割合が20%以上でも合算の対象となる海外子会社として、「ペーパーカンパニー」「事実上のキャッシュボックス」、財務大臣が指定する「ブラックリスト国所在」の3つを挙げています。「事実上のキャッシュボックス」とは、総資産に占める「受動的所得」の割合が高い事業体を指します。新制度は平成30年4月1日以後に開始する海外子会社の事業年度から適用されます。

企業の対応に国際税務の需要高まる

タックスヘイブン対策税制が改正されたことにより、海外展開している企業では、新たに合算課税が適用されることになる海外子会社が出てくるものと思われ、判断を誤ると大きな税負担が発生することも考えられます。制度適用に向け、国際税務に強い税理士とプロジェクトを組み、精査することになるでしょう。

現在、国際業務については、経験豊富な税理士への業務が集中している状況もあります。税理士として将来につながるスキルアップのためにも、視野に入れておかなければならない時代といえるのではないでしょうか。

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